ON  MY  WAY

60代を迷えるキツネのような男が走ります。スポーツや草花や人の姿にいやされ生きる日々を綴ります(コメント表示承認制です)

母の日の歌 私は「無縁坂」

2020-05-10 21:50:24 | うた


今日は、母の日。
NHKBSPでは、「母の日に聴きたい歌」という番組をやっていた。
それは、文字どおりたくさんの懐かしい歌で構成されていた。

母の日に聴きたい歌、と言われて、どんな歌を聴きたいだろうか?

私が思い浮かべる歌は、「無縁坂」である。



さだまさしがグレープ時代に作った、グレープの代表的な歌の一つである。
私が高校時代に聴いてから、当時もう30年余りもたっていたのに、母が癌の病になってしまってから、一番胸に響いていたのは、この歌であった。

「忍ぶ 不忍 無縁坂 かみしめるような ささやかな僕の母の人生」
と歌い上げるサビの部分は印象的だった。
そして、病の母を見守るようになった私には、サビの部分に至るまでの詩に、心を揺さぶられていた。

運がいいとか 悪いとか人は時々 口にするけど
そうゆうことって確かにあると あなたを見ててそう思う

いつかしら僕よりも 母は小さくなった
知らぬまに白い手は とても小さくなった

母はすべてを暦に刻んで流して来たんだろう
悲しさや苦しさは きっとあったはずなのに

忍ぶ 不忍 無縁坂 
かみしめるような ささやかな僕の母の人生

(前・中・後、それぞれ略)

母と過ごしてきた日々や思い出を、いろいろ思い浮かべると、詩が心にしみてどうしようもなく、泣けるのだった。

当時の私は、なぜか歌を詠みたくなって、母のことを詠んだことが何度かあった。
そのうちの一つに、次のものがある。

弱り来る母の姿を目に浮かべ茶碗洗いつ「無縁坂」聴く

母が入院しているとき、食後茶碗洗いをするのは私になった。
病になるまで、台所に立つのは母だったのだが…。


偶然にも、つけたテレビ画面では、川中美幸が無縁坂を歌い始めた。
大粒の涙をこぼしながら歌い上げていた。
彼女にも、この歌に何か強い思い入れがあるのだろうなあと思え、聴き入ったのであった。
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