ON  MY  WAY

60代を迷えるキツネのような男が走ります。スポーツや草花や人の姿にいやされ生きる日々を綴ります(コメント表示承認制です)

「マスカレード・ゲーム」(東野圭吾著;集英社)を読む

2022-07-11 22:07:10 | 読む


東野圭吾の「マスカレード」シリーズの最新作。
それが、この「マスカレード・ゲーム」。

解決の糸口すらつかめない3つの殺人事件。
共通点はその殺害方法と、被害者はみな過去に人を死なせた者であることだった。
捜査を進めると、その被害者たちを憎む過去の事件における遺族らが、ホテル・コルテシア東京に宿泊することが判明。
警部となった新田浩介は、複雑な思いを抱えながら再び潜入捜査を開始する―


こんなふうに、発行元の会社では、あらすじを紹介している。

ホテルで、間違いなく殺人事件が起こることを確信した捜査陣。
何が起こるのかわからないところで、潜入捜査を開始する。

この小説を面白くしている一つが、立場の違う登場人物たちがプロフェッショナルであること。
それゆえに、捜査の過程で、捜査のプロである警察側と接客のプロであるホテル側の、プロ同士ゆえの譲れないぶつかり合いが展開される。
事件を起こしたくないがゆえに強硬な手法を進めたい警察側と、部屋に入って捜査する方法には、異を唱えるホテル側。
ホテル側の主張は、客のプライバシーを大切にするのがホテルの務めであるいうこと。
一流ホテルならではのものと思わせる、プロフェッショナルな態度が描かれていた。

ぶつかりながらも、なんとかすり合わせられるところを見つけながら、話は進む。

また、同じ警察側であっても、ぶつかり合いはあった。
手段を選ばず正義を行使しようとする者と、ホテル側の主張を受け入れながら進めようとする者とでの対立。

そんな、プロフェッショナルであるがゆえに生じるぶつかり合いの数々は、読んでいて現実味があり、納得がいくし面白かった。

そして、意外な展開で迎えたクライマックスでもぶつかり合いがあり、主人公がそこを正論で突破していくのはさすがだと思った。

殺人事件を扱うということもあるが、人が人の命を大切にするというのはどういうことなのかを、物語の様々な場面で考えさせられもした。
想像のつかないストーリーの展開と、そこに描かれる登場人物一人一人の人間的な葛藤は、東野ミステリー独特のものだと思った。

最後、暗い終わりではなく、明るさのある終わり方は、このマスカレードシリーズの最後(だと思うが)にふさわしかった。

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チーム連係さえて山口を圧倒!至恩移籍も影響なし! ~2022アウェイ山口戦~

2022-07-10 22:24:35 | アルビレックス新潟
至恩がいなくなったから、新潟は怖くない!?
至恩がいなくなったから、なんてことは言わせない。
そう言った選手たちの意気込みを感じさせるゲームだった。



先取点を取ったとき、高木たちがしていたのは、至恩がゴールを決めたときのEXITポーズだった。
そこに、至恩、心配するな、俺たちは俺たちなりにがんばって、J1昇格するぞ!
そんな声が聞こえるような気がした。

サッカーJ2リーグ第26節、アルビレックス新潟は、アウェイ・レノファ山口戦。
先発メンバーを見て、少々驚くと共に、さすが松橋力蔵監督だ、と感心した。
センターバックの一人に、千葉でも田上でもなく早川史哉を起用。
ボランチの一人に、島田ではなく星雄次を起用。
至恩が抜けた左には、伊藤涼太郎を使った。
伊藤は、高木と交代しての起用が多く、併用するのは珍しい。
そして、FWには鈴木だが、控えには、いつもの谷口の名前がなかった。
様々な選手を試合にからめて、みんなで勝利に向かっていく。
そういうチーム作りをしている松橋監督、すごいです!

そんな意外性のあるメンバーだったが、新潟は、同じサッカーを志向する山口を、前半から圧倒した。
選手同士の連動がすばらしい。
速いパス回しと次のボールへの1歩目の動き出しの素早さ、的確なパスの受け渡し。
すべてにおいて、山口を圧倒していた。
攻め込む時間が長く、試合を支配していたから、早い時間にゴールがほしいとも思った。

だが、得点はなかなか決まらず、先制したのは、前半終了の時間も間もなくの頃だった。
星から左の高木へ→高木から再びペナルティエリア深くの星へ→星から走り込んできた鈴木へ。
非常にきれいなパスが見事につながって、先制ゴールを決めた。
そして、冒頭に書いた、高木と鈴木のEXITポーズ!
これは、もう間違いなく至恩へのメッセージだった。

早いうちにもう1点取っておかないと厳しい試合になるぞ、と思っていたら、
後半になって5分もしないうちにコーナーキックからの流れで、鈴木が今度は頭で2点目のゴール。
ほしかった追加点が入った。
この後は、2点リードで少し余裕が出たのと、山口がこのまま負けられないと攻勢に出たこともあって、山口にボールを持たれる場面も増えた。

だが、飲水タイム明けの後半28分、またしても、新潟のパスがつながる。
今度は、高木→右で走った鈴木→ゴール前の伊藤へ。
スライディングで伊藤のゴールが決まって、3点目。

得点は、いずれも何人ものパスがつながって決まったもの。
新潟がチームとして目指す試合、ゴールが決まったように思えた。
最後に1点を失ったのは反省材料だが、複数得点を挙げて勝利したのは、「攻撃的」であることを掲げるチームにとって、何よりのことだった。
スタッツを見ても、山口を圧倒していた。



ゴールに向かって、1人だけでなく何人も走っているから、得点のチャンスが広がった。
やろうとするサッカーが定まっているから、至恩が移籍していなくなっても、個人頼みでないサッカーができている。
シュート数が多いだけでなく、枠内シュート数も12/15と高い率だった。
とても頼もしい姿だった。


今節は、1位だった横浜FCも、3位だった仙台も、いずれも先制しながら追いつかれて引き分けに終わった。
新潟は、仙台に勝ち点3の差をつけ、横浜FCと勝ち点で並んだものの、得失点差により3試合ぶりに首位に返り咲いた。
昨季とは勢いが違う。
実力が違う。
新潟の今後の連勝街道ばく進が大いに期待できる。

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行ってらっしゃい、至恩!

2022-07-09 21:52:40 | アルビレックス新潟


行ってらっしゃい。
行くからには、活躍を期待しているよ。

移籍を祝福し、健闘を期待する。
それが、アルビレックスサポーター大勢の気持ちだと思う。

アルビレックス新潟、10番、本間至恩、ベルギーの強豪クラブ・ブルッヘへ完全移籍―。

至恩の移籍先とされるクラブ・ブルッヘは、ベルギーで17度のリーグ優勝を経験した強豪で、昨季はレギュラーシーズン2位、プレイオフ1位の好成績を残している。

今回の移籍金は、なんと120万ユーロ(日本円にして約1億6500万円)。
至恩と新潟の契約は、来年の1月まであった。
それをさしおいて、シーズン途中での移籍になった。
それによって、アルビレックス新潟にも移籍金がいくらか入ってくるはず。

また、昨季と違って、今季の新潟には至恩のポジションができる選手が増えた。
三戸、小見、シマブク、星…。
至恩ほどの脅威にはなれないかもしれないが、少なくとも昨季以上の怖さがある選手が育っている。

そんな様々な現在の状況から、移籍していくには今が一番いい時期だろう。
まあ、チームが昇格争いの真っただ中でいなくなるのは、多少痛いけれど…。

もともと至恩は、昨季の始まる前には、J1チームへの移籍の話があった。
しかし、新潟への恩を一番に感じ、チームに残り、新潟から海外への移籍を目指すことにしたということがあったりもした。
だから、それから1年半、よく新潟のためにがんばってくれたとも思う。
(もっとも、昨季はケガで終盤長期離脱したが。)

名前に「至」がつくせいか、至恩のことは「新潟の至宝」とよく形容される。
そうだよなあ。
中学生のころから下部組織チームで活動し、にいがたで育ってきた選手だもの。

高校生のときには、2種登録され、当時のルヴァン杯の試合で途中出場したのを見たことを思い出す。
やけに小さな選手が出てきたなと思ったら、ペナルティエリアの周辺でドリブルを仕掛け、相手のJ1神戸の選手を置き去りにしたのだった。
スタジアム内には、「おお~っ!」という驚きの声が上がったのをよく覚えている。

その驚きから1年後、チームの一員となった至恩は、2018年9月15日、J2第33節 ツエーゲン金沢戦で、Jリーグ初出場を果たしたばかりか、なんと初ゴールを記録した。
あの小さな体で、ドリブルもシュートもうまい。
至恩への期待感は一気に高まり、それ以降順調に成長を続けた。
2020年 7ゴール7アシスト
2021年 5ゴール6アシスト
今季  6ゴール6アシスト(前半戦終了時点)
2020年からは、背番号10を背負い、文字通りエースとしての働きを見せるようになった。
今、彼にボールが渡ったときのスタジアムの高揚感は、著しく高い。

今日は、記者会見が行われた。
彼は、現在の心境を、
「やっぱり楽しみ。自分でどれだけやれるか、ここからが勝負。」
と語っていた。
そして、前日の移籍に当たってのメッセージでは、
「小さな体でも世界で戦えることを示したい」
と決意を示していた。
ヨーロッパのサッカー界が驚く大活躍を期待している。

また、私は、今回の移籍で、楽しみが2つになったと思っている。
1つは、もちろん、ヨーロッパでの至恩の活躍だ。
ベルギー・ブルッヘには、AチームとBチームがあるという。
最初はBチームでの活動になるかもしれないが、至恩の力を発揮すれば、十分にAチームで活躍できるはずだ。
もう1つは、アルビレックス新潟のポスト至恩の活躍だ。
至恩の抜けた穴を、誰が埋めるのか、どんな個性が至恩の代わりを果たすのか。
イッペイシノヅカは手術後長期離脱中だし、三戸も先日肩を怪我した。
だが、小見、シマブク、星など、違う個性が出番を待っている。

行ってらっしゃい、至恩!
新潟の至宝の大活躍、祈っているよ!!

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笹川流れ、絶景を楽しむ

2022-07-08 21:16:59 | お出かけ
笹川流れ。
新潟県内有数の景勝地である。
代表的といってもいいかもしれない。
その地域は、新潟県の村上市の最北に近い日本海海岸部のことで、11kmにわたって続いている。
水は清く澄んでいて、奇岩、怪石なども点々とし、変化に富んだ風景が広がる。
国の名勝天然記念物に指定されている。

私自身にとっては、ドライブ等に出かけた際に、何度か通るたびに美しい海の風景に心和んだものである。
その地は、過去5回、笹川流れマラソン大会に出場し、ハーフマラソンを走ったことがあるところでもある。
だが、意外なことに(?)夏に訪れたことはなかった。
高校2年生のときに、同級生たちと比較的近い海岸でキャンプをしたことはあったのだが。

休日になると混むから、平日の今日は天気もいいし、出かけてみようか、ということになった。

最も眺めのよい場所は、眼鏡岩という岩がある海岸あたり。



そこに降りて、景色を楽しんだ。



岩の隙間から向こうに見えるは、日本海の孤島、粟島。



岩には、ところどころに、イワユリがオレンジ色に輝いて咲いていた。



眼鏡岩と呼ばれる所以の大きな岩のそばを通る。



また空と海の美しい青色が広がる。



水は、透き通っていて、日の光がゆらゆら揺らめいている。



これが、でっかい眼鏡岩。



中央部に水が流れる穴がある。



今日は、粟島の横に、遠く佐渡島をも見ることができた。



帰るとき、日本海沿いを走る特別な列車「海里」も、乗客に絶景を見せるために、ゆっくり走っていたのを見た。



美しい景色を見ていて、こちらも体の中から青に染まったり澄んで透明になったりしていくような、清々しい気持ちになった。



仕事をしていた時期には、夏のこんな平日に景勝地に来ることはできなかった。
今来られるのは、そうやってがんばって働いたからのご褒美かもしれない。
もっといろいろな場所へ行ってみたい気もするが、また第7波と言われるCOVID-19感染症の勢いが増しているのが不安だなあ…。

えっ!?
笹川流れに行く途中に、本間至恩の海外移籍のニュースを知った。
えっ!?
笹川流れから帰る途中には、安倍元首相銃撃のニュースが…。

………。
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ホーム11連勝ならず、今季ホーム初黒星 ~2022ホーム・ジェフ千葉戦~

2022-07-07 13:48:49 | アルビレックス新潟
今季初のホーム敗戦。


サッカーJ2リーグ第25節、アルビレックス対ジェフユナイテッド千葉。
前回対戦のアウェイでは負けているので、ホームでは勝ちたい。
そして、ホーム11連勝を成し遂げ、「ホーム、強いっすねえ」という、選手の声を聞きたい。
警戒すべきは、ツートップの桜川ソロモンとブワニカ啓太。
そして、前回対戦でやられたセットプレー。
そんなことを思って臨んだ一戦だった。

試合は、やはり新潟がボールをつないで攻勢に出る。
だが、千葉は、時々ファウル覚悟で止めに来る。
そうだ、思い出した。
前回も、千葉はファウルで新潟のリズムを崩し、いらいらさせるような戦いをしたのだった。
またこのやり方か、好きになれないなあと思いながら見ていた。

すると、12分、自陣でMF島田がファウルを犯してしまい、千葉にFKを与えてしまった。
FKの直後、プレーの中で田上が相手FWにひじ打ちを食らったようで顔を抑えて倒れた。
だが、プレーはそのまま続き、GK小島がはじいたこぼれ球を、ゴールに蹴り込まれてしまった。
主審にも副審にも見えていなかったのか、そのまま先制ゴール。

ただ、新潟の選手たちは、気を再び強くもって試合を再開する。
すると、23分、敵陣深くで得たFK。
今度は、新潟のMF島田が、お返しにと強く鋭く蹴ったボールは、ポストをたたきながらも、ネットを揺らした。



会心のキック、会心の一撃!
新潟は、同点に追いついた。



この後、試合は新潟有利に流れた。
ハーフタイムまでも、ハーフタイムが終わって後半になっても。
ところが、プレーの中で、千葉の選手たちはよく傷み、うずくまったり倒れ込んだりする。
試合をたやすく中断するために、新潟は流れを完全に自分たちのものにし切れない。
そんなシーンが何度も見られた。

後半から新潟の攻勢が続いた後、初めて千葉が攻め込んだときに、コーナーキックを与えてしまった。
ゴール前に上げられたボールが、ノーマークの相手に渡りシュートしたボールは、ちょうど相手FW桜川の足に当てられて、勝ち越し点を許してしまった。

またも、セットプレーからの失点。
警戒していただけに、悔やまれる。

このあとも、新潟は攻めまくった。
本間至恩を中心に、ゴール前には迫るが、最後のゴールが生まれない。



伊藤や谷口、シマブクらの交代で勢いづくも、ついに得点は奪えなかった。
ホーム12戦目にして、悔しい、今季初のホームでの敗戦だった。

DAZNでゲームのスタッツを見る。



すると、新潟のボール支配率72%。
圧倒的だ。
そのわりに、シュート13本の数は今一つ。
つまり、攻め込みながらも決定的な場面まで行くことが少なかったということだ。
また、枠内シュートも、13本中7本とほぼ半数で、最近にしては低い数字だった。

ボールのあるところでもないところでも、相手選手がやたら倒れて試合のリズムを崩していた。
その術中にはまったわけでもあるまいが、同じチームにまた同じことをされて負けてしまったのは、悔しい限りだ。

だが、敗因を検討して、さらにチームを強化してほしい。
監督のブレないところは、敗因を自らに向けて乗り越え、より強くなろうという言動に現れている。

大丈夫。もっと強くなる。
試合後の選手たちの悔しがり方を見ていると、そう確信する。
平日の夜の試合に9,985人の観衆が来場したのに、勝てなかった。
その悔しさと無念さをこらえつつ、いつもより深々と頭を下げた選手たちだった。



スタンドのサポーターたちは、激励の拍手を送る人が多かった。



「今日の試合、悪くはなかったぞ」
「惜しかった。次こそ勝とう」
拍手は、懸命に戦った選手たちをねぎらうとともに、鼓舞し励ましているように聞こえた。

首位の横浜FCは、秋田に終了間際で同点に追いつき、新潟との勝ち点差を2と離した。
3位の仙台は、甲府に快勝し、新潟に勝ち点差1に迫った。
だが、私は、去年に比べて悲観していない。
新潟の攻めの形が確立しているし、修正したり強化したりすることが十分可能だと思うからだ。
去年のように、得点力のあるFWがほしいなどとも思わない。
まだまだこんなもんじゃない。
底力はもっとあるはず。
そう期待している。

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今年も、美人花サボテン咲きました!

2022-07-06 13:32:26 | 草木花
咲きました、咲きました。
今年も美人花サボテン咲きました。



例年7月初めの頃に咲く、タマサボテンの花。
どういうわけか、鉢が違っても、咲く日が同じになることが多い。
今年もこうして同じように伸ばしていって、つぼみの色を濃くしていった。



そして、今日、こうして4つの鉢のタマサボテンが、いっせいに花を開かせた。



いずれも咲いているのは一日だけで、二日目には花がしおれて枯れてしまう。

今年、珍しいのは、1つのサボテンに2つの花が咲いたこと。



こんなことは、初めてだった。

それも1鉢だけでなく、もう1鉢でも2つの花が咲いた。
正確にいうと、1鉢では花の咲くのが時間がずれていた。
けれども、もう1鉢では、同時に咲いた。



2つの花がいっぺんに咲くと、ウサギや何かの耳のように見えたりする。



毎年恒例の美しさと、今年初めての珍しさと。
心地よく楽しませてもらった、タマサボテンの開花でありました。
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吉田拓郎のラストアルバム「ah面白かった」を聴いた

2022-07-05 18:32:32 | うた


先週、吉田拓郎が、自身で「ラスト・アルバム」と位置づけるニューアルバム「ah-面白かった」が発売された。
「フォーク界の若手旗手」とか言われた彼も、もう76歳。
のどに衰えを感じ、2020年のライブツアーを最後にしようと決めていたのだが、この感染症禍でできなかったのだという。

………
私の高校時代に、拓郎は「結婚しようよ」とか「旅の宿」とかをヒットさせていたけれど、なんだか歌の内容が軟弱に感じた。
おまけに、なんだか気が強くて負けず嫌いな言動が目立ち、好きになれずにいた。

それが変わってきたのは、アルバム「今はまだ人生を語らず」を聴いてからだった。



もっとも、聴くきっかけとなったのは、「それがいい」「拓郎に夢中だ」というコがいて(もちろん同年代の女性だ)、そのコから何回も聞かされると、気になってしかたなかったということだったのだが。
ただ、ひねくれ者の私は、すぐには買わなかった。
よく聴きもしないで、あんな軟弱な歌い手の曲なんか聴くものか、と思っていた。

結局買ったのは、そのアルバムがリリースされてから2年以上もたってから。
池袋にあった古レコード店で見つけて思い出し、購入して聴いたのだった。
出だしからノリがよく、アレンジも印象的な曲が続いた。
「ペニーレーンでバーボン」
「人生を語らず」
「世捨人唄」
「おはよう」
…もうここまで一気に聴かされると、それまでの拓郎のイメージが変わった。
非常に男っぽい!
なるほど、あのコが推していたのも分かる!
そう思ったのだった。

それ以来、何年もアルバムが出るたびに購入し、彼の歌を聴いてきた。
また、エッセーもよく出版されていたので、「俺だけダルセーニョ」とか「自分の事は棚に上げて」などの本も、買って読んだものだった。

そんな彼の曲は、10年間くらい聴かなかったこともあった。
だが、自分が50代に近づいたころから、10歳近く年上の彼がまだがんばっている姿に、どんな歌を歌っているのか知りたくて、また楽曲を購入するようになった。

その拓郎も、もう76歳。
のどがもたないとは聴くが、“ラストアルバム”とは、非常に残念だ。

そのアルバム「ah-面白かった」を購入し、聴いた。
CD等と一緒に入っていたライナーノーツには、全9曲について、1つ1つ書かれている文章があった。



1曲1曲じっくり聴きながら、それに合わせてライナーノーツの文章を1つ1つ読んでいった。
ただ曲を聴いているだけではわからない、拓郎の思いが、歌と文章の両方を一緒にすることで、よりはっきりと響いてくるものがあった。
それによって、KinKi Kidsの両名や篠原ともえとの出会い、小田和正との付き合いなどに対しても、人生を通じて感謝の思いをもっていることが伝わってきた。
感謝の思い、ということでは、最後に、母への思いも綴られていたのが印象的だった。

このアルバムの各曲が、それなりにいいなあ、と思った。
だが、このアルバムの曲たちが発表されても、これらがコンサートで披露されることは、もうないのだ。
そのことをとても口惜しく思った。

若い頃から、レコードやCDをたくさん買い、たくさんその曲を聴いてきた。
そのヒーローの一人が引退する。
寂しさと、それに合わせて自分の年齢も同様に上がっていることを、今まで以上に痛感した今回のアルバムであった。
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2つの案内、届いたが迷う

2022-07-04 21:26:33 | 生き方
最近、案内が郵便で届いたけど、どうするかな…?
と迷っているのが、2つある。

1つは、これ。



COVID-19感染症の、4回目のワクチン接種の案内。
60歳以上69歳以下の者を対象にしている。

ただ、少々面倒くさい。
自分で予約電話を入れなくてはいけないことに加え、
「4回目の接種は3回目接種日から5か月を経過しないと接種できません」
と書いてある。


自分の場合、8月末以降でないと接種できないので、面倒くささが増す。
接種を受けた後には体調不良になることが多いから、考えただけでうっとうしい。
だから、接種どうしたものかなあ…と思うのである。


2つめは、これ。
9月に行われる、たいない高原マラソン大会。



最長で17.5kmしかないのだが、これはUP&DOWNが半端ない。
過去2回このコースを走ったが、2回ともレース途中でほとほといやになった。
近ごろは体の調子が前ほどではないので、年齢的に(?)こんなにきついレースはしたくない。
復路を省略する11kmのコースにしておくか、はたまた大会そのものに出ないか、悩むなあ。



どちらも、わざわざ案内を送ってもらったのだから、無視することはできないかな、と思いつつ…。
とりあえず、もう少し考えてからにしようか…。
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たい平、昇太らの話芸を楽しむ

2022-07-03 21:27:07 | お出かけ


今日は、こんな寄席の催しに行ってきた。
「笑点」でおなじみの二人。
番組の中でも、大喜利では他の恒例(高齢?)のメンバーに比べて、キレのある回答やパフォーマンスを見せている。
その二人の落語を聞きに、事前にチケットを購入して、見に行ってきた。

チケットは完売していた。
入口には、完売御礼の札が貼ってあった。
座席は、すべて指定されていて、マスク着用は当然のことだった。

さて、寄席の内容の構成は、
① 開口一番…前座による落語
② 落語…林家たい平
  (休憩)
③ 漫才…母心
④ 落語…春風亭昇太
こんなふうになっていた。

感想としては、やはり話すことを仕事としている人たちだから、引き込むのがうまいということ。
「母心」の「おかん」役を務める嶋川は、なんと高岡市の市会議員にトップ当選を果たしたのだそうだ。
そのせいで、話に選挙や議員のことをからめながら、笑わせていた。
以前も思ったが、この漫才の2人、結構力があるなあ。
そういえば、一度笑点にも出ていたっけ。
テンポはいいし、下品ではないし、乱暴でもない。
いい笑いを提供してくれる。

さすがに、たい平、昇太は、笑点でも見慣れた二人だということもあり、見ていて安心感がある。
二人とも、笑点に登場する他の「高齢メンバー」のことを茶化しながら、話に引き込んでいった。

たい平は、語りはもちろんだが、所作もうまいものだと感心した。
林家一門の明るい芸風はいいなあ。
人を元気にしてくれる。
語った後は、たぶん「青菜」という噺だと思う落語を一席演じ、笑わせてくれた。

昇太は、城が好きなので、会場に来る前に新発田城を見てきたという話や、以前に当地を訪れたときと今回とでは自分に大きな違いがある、という話もした。
その違いは、結婚したということだが、それによって自由がなくなったという話を、具体的(?)に話し、笑いを誘っていた。
その後は、「猿後家」と思われる噺をし、楽しませてくれた。
(演目は知らなくても、簡単にネットで調べられるのだから、現代はすごい!)

COVID-19感染症禍はまだ続いているが、こうして館内で大勢が集まって話芸を楽しむということもできるようになったのだなあ、と思う。
だが、感染者数は増加していることは間違いないので、油断していてはいけないのだが。

それでも、今日は、久しぶりに磨かれた話芸をたん能でき、楽しかった。
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目標の高さで、2-0の勝利に満足しないすばらしさ ~2022アウェイ・ザスパクサツ群馬戦~

2022-07-02 22:14:04 | アルビレックス新潟
サッカーJ2リーグ第24節、ザスパクサツ群馬対アルビレックス新潟。
正田醬油スタジアムでのアウェイの一戦。
群馬・前橋でのアウェイの戦いなら、行ってみたかった。
去年の11月には、この一戦を観戦に行ったのだった。



あの試合は、0-0のスコアレスドローに終わったことや、試合後に当時のアルベル(ト)監督が、別れを示唆する挨拶にきたことを、よく覚えている。



さて、この時期のナイトゲームでは、今年はさすがにちょっと行けない。
いくら19時30分からのナイトゲームとはいえ、開始時間が遅い。
そのうえ、ここ数日間のこの暑さ。
毎日、前橋周辺で40℃前後の気温が記録されている。
条件が悪い。
しかし、その条件の悪い中でも試合をするのは、選手たち。
現地応援に行かずにすみません。

前節、横浜FCに0-2とスコア上は完敗した新潟。
でも、試合内容がよくなかったわけではない。
今日の群馬は、守りを固めてカウンターをねらってくるだろう。
暑さもあるから、先制点が試合を左右するカギになると思えた。
先制に成功すれば、相手は、秋田戦の終盤のように同点をねらって前がかりになるだろうから、そこを突く戦いもできる。
その逆なら、暑さもあり、次第に前への推進力は失われてしまうから、要注意だろう、…と。

さて、試合。
先発メンバーを、前節から6人入れ替え、試合に入った。
試合は、やはり試合開始から積極的に新潟が攻め込んだ。
そして得たコーナーキックから、ゴール前でボールがこぼれたところを、素早い動きで本間至恩がゴールに蹴り込んで、新潟、3分で先制。

このまま1点差で行くのは、しだいに厳しくなるぞと思いながら見ていたが、攻撃の手は緩めなかった。
16分、中央から進んだ伊藤涼太郎が、冷静にシュートを決めて追加点。
これは、デカい!
2点差は、かなり有利に働く。

とはいえ、このまますんなりいくとは思えないと思いながら、ずるずると(?)ハーフタイムになった。
そして、案の定、後半の新潟は次第に攻守に鋭さがなくなっていった。
これは、やはり暑さによるものが多いと思う。
試合開始時点の19:30で、32.7℃の気温だったというから、試合中の蒸し暑さは推して知るべし。
後半は、かなり危ない場面も目立ったが、ゴール前で体を投げ出したり、GK小島のすばらしいセーブがあったりして、スコアは動かず、新潟は2-0で勝利した。



だが、チームは勝っても、さほどうれしそうな姿は見られなかった。
3点目を取れなかったのは課題だ、と監督も選手も言っていたそうだけど、この反省と向上心が大事なのだと思う。
2点取って、相手を0点に抑えて勝ったのだからよしとするわけではないのがすばらしい。
目線を単にJ1昇格にしているだけでなく、J1で戦って勝てるチームを目指しているという、目標の高さがチーム全体に行きわたっている。

今日は、首位の横浜FCも、2-1で水戸に逆転勝ち。
新潟の、勝ち点差1の2位は変わらない。
3位の仙台も、町田に3-2で勝って、新潟との勝ち点差4も変わらない。

今週は、水曜日に、ホームで千葉戦がある。
前回アウェイでの対戦では、アディショナルタイムに得点を奪われ、0-1で敗れた相手だ。
なんとかリベンジを果たしたい。
高い目標を維持し、一戦一戦勝利をつかんでいってもらいたい。

Visca Albirex !!
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