「祇園祭」 に入りました。
16日の宵山と、17日の山鉾巡行が有名ですが、
本日、一日 「吉符入・きっぷいり」 の行事が八坂神社で執り行われ、
祇園祭のスタートです。
「祇園祭」 は、八坂神社の祭礼です。
起源は、平安時代の疫病退散の神事から今に続いています。
貞観十一年(869) 都を中心に疫病が流行り、これは牛頭(ごず)天皇の祟り
であるという事から、当時の国の数66に準じ、66本の鉾を立てて、
また神輿を担いで「神泉苑」に出向き神事を行いました。
その後、保元・平治の乱、応仁の乱、第二次世界大戦の時に、中断したものの
今日まで、脈々と続いている、京都を代表するお祭りです。
1日 吉符入(きっぷいり)
2日 くじ取り式
10日 お迎え提灯
10日 神輿洗(みこしあらい)
10日~13日 鉾建て
13日 稚児社参(ちごしゃさん)
15日 斎竹建て(いみたけたて)
16日 宵山
17日 山鉾巡行
17日 神幸祭
24日 花笠巡行
24日 還幸祭
28日 神輿洗
29日 神事済奉告祭
31日 夏越祭… これにて全て終了
と、このように丸々、一か月に及びます。
祇園祭の山、鉾、にはそれぞれの言われがあります。
まずは、山鉾の中のトップスター、「長刀鉾・なぎなたぼこ」 について、
鉾頭に大長刀をつけていることからこの名があります。
この長刀は刀鍛冶の三条小鍛冶宗近(こかじむねちか)が、
娘の病いの回復を願い、八坂神社に奉納したものです。
鎌倉時代に、とある人物が愛用していたところ、不思議な事が続くため八坂神社に
返納したところそれが治まったと言われています。
この長刀鉾だけは、稚児として十歳前後の少年が乗ります。
(生稚児・いきちご)と言います。
他の鉾には稚児として人形を乗せます。
そして、本日より様々な役目を果たし、巡行の始まりの、「斎竹(いみたけ)の
しめ縄切り」 や、「くじ改め」 の儀式はハイライトです。
鉾の前懸(まえがけ)は、18世紀のペルシャの華文緞通、
胴懸(どうがけ)は、18世紀の中国やトルコの緞通が用いられています。
これらは素晴らしいものが多く、「動く美術館」 と言われることもあります。
「くじ取らずの長刀鉾」 といわれ、毎年巡行の先頭を務めます。
そして、長刀の刃の正面を御所、八坂神社に決して向けないようにして
進んでいきます。
なにしろかっこいい鉾です。
今年は雨の無い巡行を見たいなあ~。