朝青龍の国モンゴルが日本へ大軍で侵攻する頃、日蓮聖人は世間をまどわす者として鎌倉で逮捕、市中引き回しの上、刑場があった境川、竜ノ口(たつのくち・江の島の対岸)へ引っ立てられました。斬首されんとして奇跡が起り、当地から厚木を経て佐渡への流刑となりました。その刑場址に建つのが龍口寺(りゅうこうじ)です。日蓮聖人を閉じ込めた土牢が遺されております。本堂には首の坐の敷石がまつられています。青年僧の朗々たる「開経偈(かいきょうげ)」が始まるところでした。 「無上甚深微妙の法は百千万劫にも遭遇(あい)たてまつること難し」と。寺の裏道、江の島道には元からの使者を斬首した址、元使塚(げんしづか)があります。鎌倉幕府の時の執権は北条時宗でした。
♪春の海分つ山門竜ノ口 駿