北の地方では、咲いているのが当たり前のような感じで、そう珍しくもない早春の花だと、言われているそうですが、
この津越の福寿草の自生地は、自然のままで自生している南限の地が、ここであることを、何年か前に初めてここを
訪れた時に上の説明で知ることができました。
西吉野町でもかなり標高の高いこの地での自生は、福寿草を待つ身にとっては、本当に大きな喜びなのです。
この地より南の植物園や、家の庭さきに咲く福寿草は、自生ではなくいつか誰かが植栽して
大切に育てていち早く、春に花を咲かせているのだと思います。
『「元日草」(がんじつそう)や「朔日草」(ついたちそう)などという別名があります。
旧暦の正月(2月)頃に咲き出すことから、新年を祝う花として、いろんなおめでたい良い名前が
つけられたものと思われる。』と季節の花300に書かれています。
また、光や温度に非常に敏感で、 昼間でも陽がさえぎられると、1~2分で花がしぼみ、
再び日があたると いつの間にか花が開く。
寒い時期に咲くので、花びらを開閉することで、花の中の温度を
下げないようにしているらしい。とも書かれていました。
昨日は快晴で気温も上がって、福寿草にとっては好条件の日でした。
中でも太陽燦さんと浴びているグループは、花弁が光っています。
津越の福寿草と逢いに行く時は、このような気象条件のそろっ時に行くといいですね。
福寿草を詠んだ俳句を、季節の花300からお借りしました。
・「朝日さす 老師が家や 福寿草」
与謝蕪村
「日のあたる 窓の硝子や 福寿草」
永井荷風
「水入りの 水をやりけり 福寿草」
正岡子規