(ミャンマーにおける人権やジェンダーに関する若者の声の代弁者として欧米メディアに注目されるティンザー・シュンレイ・イー氏)
【北東部で共闘する三つの少数民族武装勢力の攻勢 戦線は拡大も】
軍事政権が支配するミャンマーでは、民主派勢力と少数民族武装勢力による抵抗が続いています。
イスラエル軍によるパレスチナ難民キャンプ空爆が国際的批判を浴びていますが、常態化しているミャンマー国軍の暴力はもっと露骨にも見えます。
****ミャンマー空爆、29人死亡 国軍、避難民キャンプに****
ミャンマー北部カチン州で、少数民族武装勢力の拠点近くの避難民キャンプに9日夜、国軍の空爆があり、子どもや女性を含む29人が死亡、50人以上が負傷した。地元メディアが10日伝えた。
現場のキャンプはカチン独立機構(KIO)の軍事部門、カチン独立軍(KIA)の拠点から約3キロ。被害状況はKIA報道官が明らかにした。
ミャンマーではことし4月、北部ザガイン地域の国軍の空爆で、民間人ら160人以上が死亡するなど、市民を巻き添えにする攻撃が相次いでいる。【10月10日 共同】
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空爆に使用されるのはドローンのようです。
“この攻撃で、13人の子どもを含む少なくとも32人が死亡し、50人以上がけがをしたということです。
被害にあった避難民キャンプは国軍と対立する少数民族武装勢力の拠点の近くにあり、衝突の巻き添えになった可能性があります。”【10月10日 ABEMA TIMES】とも。
このような少数民族武装勢力との戦闘が続く状況でも国軍は、2015年に軍と少数民族武装勢力との間で結ばれた停戦協定から8周年を祝う記念式典を開催したとか。いささか皮肉というか滑稽でもあります。
****ミャンマー「停戦協定」から8年で記念式典軍のクーデターで形骸化****
ミャンマーで2015年、軍と少数民族武装勢力との間で結ばれた停戦協定から8周年を祝う記念式典が開かれました。
ただ、2年前のクーデター以降は一部の武装勢力が停戦を無効として軍との戦闘を始めるなど、協定は形骸化しています。
首都ネピドーで開かれた「全国停戦協定」の記念式典には、クーデターで実権を握ったミャンマー軍の幹部のほか、協定に合意している少数民族の関係者らが出席しました。
多民族国家のミャンマーでは、自治権の拡大や資源の確保などをめぐり、少数民族武装勢力と軍による内戦が各地で続いていましたが、2015年に8つの組織が軍との停戦協定に合意し、その後、新たに2つの組織が加わりました。
軍トップのミン・アウン・フライン総司令官は、「自由で公正な選挙を実施し、勝利した政党に政権を引き渡す」と述べたうえで、軍と対立するほかの少数民族武装勢力についても停戦協定に参加するよう呼びかけました。
ただ、協定に署名しているカレン民族同盟など3つの少数民族武装勢力は、2年前のクーデター以降、停戦を無効として軍に抵抗する勢力の支援に回っていて、協定はもはや形骸化しています。【10月16日 TBS NEWS DIG】
ただ、2年前のクーデター以降は一部の武装勢力が停戦を無効として軍との戦闘を始めるなど、協定は形骸化しています。
首都ネピドーで開かれた「全国停戦協定」の記念式典には、クーデターで実権を握ったミャンマー軍の幹部のほか、協定に合意している少数民族の関係者らが出席しました。
多民族国家のミャンマーでは、自治権の拡大や資源の確保などをめぐり、少数民族武装勢力と軍による内戦が各地で続いていましたが、2015年に8つの組織が軍との停戦協定に合意し、その後、新たに2つの組織が加わりました。
軍トップのミン・アウン・フライン総司令官は、「自由で公正な選挙を実施し、勝利した政党に政権を引き渡す」と述べたうえで、軍と対立するほかの少数民族武装勢力についても停戦協定に参加するよう呼びかけました。
ただ、協定に署名しているカレン民族同盟など3つの少数民族武装勢力は、2年前のクーデター以降、停戦を無効として軍に抵抗する勢力の支援に回っていて、協定はもはや形骸化しています。【10月16日 TBS NEWS DIG】
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ウクライナ、それに続くイスラエル・パレスチナでの戦闘に世界の注目が集まる中、忘れられることも多いようなミャンマー情勢ですが、先月末から複数の少数民族武装勢力が共闘して国軍への攻勢をかけていることが報じられています。
****少数民族が共闘、軍政30人殺害 ミャンマー、異例の一斉攻撃****
ミャンマー北東部シャン州などで(10月)27日、国軍の拠点に対し、三つの少数民族武装勢力が共闘して一斉攻撃を仕掛け、国軍兵士ら30人以上を殺害した。地元メディアが28日伝えた。
検問所などを占拠し、一部主要道も封鎖した。戦力で優位に立つ国軍への異例の攻撃で、2021年の国軍によるクーデター以降戦闘が長期化する中、戦況打開のため強攻策に出た可能性がある。
攻撃に関し、以前から協力関係にある「ミャンマー民族民主同盟軍」と「アラカン軍(AA)」、「タアン民族解放軍」が声明を発表。軍事政権を倒し、国軍による空爆をやめさせるとして、攻撃作戦開始を宣言した。【10月28日 共同】
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こうした地域では少数民族武装勢力が支配権を握ったエリアもあるようです。
****ミャンマー少数民族が独自戒厳令 軍政の支配力が弱体化か****
ミャンマー北東部シャン州の一部集落で、少数民族武装勢力が独自に異例の戒厳令を出した。独立系放送局「ビルマ民主の声」が31日伝えた。
2021年のクーデター以降続く軍政の支配力が弱まっている可能性がある。同州では最近、三つの武装勢力が共闘して国軍の拠点に一斉攻撃し、兵士らを殺害、検問所などを占拠していた。
攻撃は「ミャンマー民族民主同盟軍」や「アラカン軍」などが27日に開始。戒厳令は激しく攻撃した複数の集落で29日に発出し、市民に当面の自宅待機、飲食店に営業中止を要請したという。
武装勢力は国軍の兵士ら100人以上を殺害、約60拠点を占拠したと主張している。【10月31日 共同】
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戦闘は現在も続いているようです。
****激戦続くミャンマー、国軍兵41人投降の情報 北東部の軍事衝突、別の地域にも戦線拡大****
ミャンマー北東部シャン州で続く3つの少数民族武装勢力と国軍との軍事衝突を巡り、3勢力側は1日、国軍兵士41人が投降したと明らかにした。
現地からの情報によると、シャン州北部では10月27日、ミャンマー民族民主同盟軍(MNDAA)、タアン民族解放軍(TNLA)、アラカン軍(AA)が国軍への大規模攻撃「1027作戦」を始め、激戦が続いている。3勢力はこれまでに80カ所以上の国軍の前哨基地などを占拠し、6台の戦車を押収したと発表。同州クンロン郡区では30日、国軍の第143軽歩兵大隊に所属する兵士41人が投降したという。
一方、北部カチン州のカチン独立軍(KIA)と東部カイン州のカレン民族解放軍(KNLA)は1027作戦を支援するため、それぞれ拠点とする地域で国軍との戦闘を開始した。
ミャンマー国軍は31日、KIAがカチン州の幹線道路沿いにある基地を攻撃し、国軍兵士ら数人が死亡したと発表。国軍は報復でKIAの本部があるライザ周辺を空爆しているという。【11月1日 東京】
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****ミャンマー国軍、中国国境の要衝失う 少数民族武装勢力との戦闘で****
ミャンマー軍事政権は1日、北部シャン(Shan)州での三つの少数民族武装勢力との戦闘で、中国国境の要衝の町の支配権を失ったと明らかにした。
シャン州では先月27日から戦闘が激化していた。同州は、中国の巨大経済圏構想「一帯一路(Belt and Road)」の一環で、10億ドル(約1500億円)規模の鉄道事業が計画されている。
タアン民族解放軍(TNLA)、アラカン軍(AA)、ミャンマー民族民主同盟軍(MNDAA)の3勢力は、国軍の複数の拠点のほか、最大の貿易相手国である中国につながる主要道路を占拠したとしている。
軍事政権のゾーミントゥン報道官は1日、中国・雲南省と国境を接するチンシュエホーに「政府や行政・治安組織はもはや存在しない」との声明を出した。
6日間でシャン州の10か所で衝突が起きたという。死傷者の詳細は明らかにしていない。
一方、中国外務省の汪文斌報道官は2日の定例記者会見で、中国は「すべての当事者に対し、即時停戦を要請する」と述べた。
国連は、戦闘により多数が避難しており、一部は中国に逃れているとしている。 中国はミャンマー軍事政権を支援しており、主な武器供給国となっている。また、2021年の国軍による実権掌握をクーデターと表現していない。【11月2日 AFP】
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ただ、少数民族武装勢力の攻勢がどの程度の規模で、ミャンマ―全土の情勢にどれくらいの影響力があるのかは判然としません。
また、武力衝突には大勢の市民が巻きこまれており、国連人道問題調整事務所(OCHA)によると、30日時点で6200人が家などを追われて避難民となっているとも報じられています。
上記記事にもあるように、戦闘は中国国境に近いエリアで、数百人が安全のため中国側に逃げ込んだとも。
ミャンマーとの国境に近い雲南省瑞麗市では「流れ弾」を警戒して学校が休校になったりもしています。
この事態に中国王小洪国務委員兼公安相が10月31日にミャンマーを訪問し、ミャンマー国軍トップのミンアウンフライン最高司令官と会談しています。
【必要とされる多数派ビルマ族と少数民族をまとめていく指導力 期待される一人「次世代のスー・チー」】
仮に少数民族武装勢力が大きな軍事的成果をあげたとしても、ミャンマー全土における状況の変化には多数派(約7割)であるビルマ族の側での動きが必要になります。 また、少数民族武装勢力とビルマ族をまとめていく指導力も必要です。
かつてであれば、スー・チー氏にその役割が期待されるところですが、スー・チー氏は国軍に拘束されて現在の情勢とは遮断されており、また、その統治期間における国軍に寄り添う姿勢(それが本心からのものだったのか、統治の上で国軍との協力が不可欠だったからなのかは定かではない部分もありますが)は少数民族側の信頼を失っています。
ミャンマーには国をまとめていく若い新たな指導力が必要ですが、注目される人物の一人に、国軍の弾圧を逃れ、地下に潜伏しているティンザー・シュンレイ・イーという女性がいるそうです。
****「次世代のスー・チー」が語る本家スー・チーの価値と少数民族乱立国家ミャンマーの未来****
<ウクライナ戦争とガザでのイスラエル・ハマスの衝突で、すっかり世界から忘れられたミャンマー内戦。国軍の弾圧に抵抗する反政府組織や少数民族の戦いは続き、国家の未来は見通せないが、この国には「次世代のスー・チー」と見做される31歳の女性がいる>
10月初旬、私はミャンマー国境沿いにほど近いタイ側の人口12万人ほどの街の端にあるカフェで、ある人物を待っていた。(中略)
ここからミャンマー側の街までは1キロもない。その街では最近県知事と警察署長がまとめてドローンで爆殺されたが、それは近くのオンライン詐欺の拠点と化している地区への電力供給を止めたから怒った胴元のチャイニーズマフィアが報復としてやったのだ、といった噂が流れていた。
その地区は貯め込んだ財産を狙った各種の周辺武装勢力の襲撃に悩まされており、国軍傘下でありながら地元カレン族の武装勢力とも通じる「国境警備隊」を雇って防ぎ切っているらしい。
まるきり山賊が跋扈する中世の様相だが、黄金の三角地帯を作り上げた麻薬王クン・サーが死んでからまだ15年ほどしか経っていないと考えれば、そこまで不思議ではないのかもしれない。
(中略)その人物、ティンザー・シュンレイ・イーは姿をあらわした。流暢な英語を操る31歳の彼女は、ミャンマーにおける人権やジェンダーに関する若者の声の代弁者として米タイム誌や英ガーディアン紙など多くの大手欧米メディアの取材を受け、米国務省の「次世代リーダー賞(Emerging Young Leaders Award)」や人権侵害に関する法律の名を冠したマグニツキー人権賞を受賞するなど、その発言は常に注目を浴びている。
2021年に起きたクーデターにより、ミャンマーはいまミン・アウン・フライン将軍率いる国軍によって実効支配されている。
民主派政党の国民民主連盟(NLD)を率いていたアウン・サン・スー・チーと側近はその際拘束され、現在はそのNLDの後継組織である国民統一政府(NUG)がわれこそは国を代表する正統な政府であると主張しているほか、元々国軍やNLDが政権を握っていた時期から対立していたその数20以上におよぶ少数民族の武装勢力が入り乱れて戦闘を続ける。
一口に武装勢力といっても、積極的に国軍と闘う勢力から自領を守れればそれでよいという勢力までそれぞれ思惑が異なり、なかには外国の支援を受けているものもある。
シュンレイ・イーのような都市部の若者たちは、当初こうした「伝統的」な反国軍武装勢力とはまったく違う、「市民的不服従(CDM)」と呼ばれる職場ボイコットやデモなど非暴力を中心にしたかたちで抗議活動を行っていた。
しかし国軍は容赦なく実弾や拉致・拷問をもってこれに臨み、現在までにわかっているだけで4000人以上の市民が殺害されている。
そうした現実の中で、クーデター発生から2年半が経った今、武器を取って抵抗するしかないと考える若者が増えていることは事実だ。彼らの多くは少数民族武装勢力から軍事訓練をうけ、NUGの軍事部門であるPDF(国民防衛軍)に合流し戦っている。しかし少数民族側がNUGとスー・チーを支持しているかというと、必ずしもそうではないらしい。
「スー・チー氏はいまでもNUGの精神的な支柱ですが、彼女は16年にNLDが政権を握ってからクーデターまでの5年間に渡って国軍との距離が非常に近かった。国軍もNLDも(人口の70%近くを占める)ビルマ人が中心となるグループであることも手伝って、少数民族からはビルマ人同士の主導権争いでしかないと見なされてきました」。シュンレイ・イーは言う。
NUGは首相を含む複数の「閣僚」に少数民族出身者を充てているが、それはこうした声に少しでも応えるための配慮だろう。
「それでも多くの人はスー・チー氏が再び指導者として方向を示してくれることを待ち望んでいます。しかし彼女はクーデターの初日に拘束されています。だからそれ以降の状況、例えばNUGがPDFを結成して武装闘争を始めたことすら知らない可能性もある。『彼女は私たちとともにいる』と断言できる人は誰もいないのです。
もし戻ってこられたとして、いまのNUGの方針を承認・支持するかは未知数ではないかと思います。そんな彼女をただ待っているがゆえに、前に進むことができない人たちも多い。でも私たちは違う。ただ前に進み、組織を作り、そして革命と共に歩むのです」
シュンレイ・イーは欧米メディアに登場しはじめたころ、よく「次世代のアウン・サン・スー・チー」と紹介されていた。なによりも女性であり、欧米諸国が好む人権や女性の社会的立場といった「普遍的価値感」をベースに英語で話せるからだ。
しかし彼女が政治的な活動を始めたのは2012年の国際平和デーにピースウォークを企画したことがきっかけで、この後NLDが15年の総選挙に勝ち翌年政権を発足させたあとも、例えばロヒンギャ問題への対応などを巡って常にスー・チー率いる政権に対して批判的だった。
彼女だけでなく、若者たちが見てきたスー・チーは「民主化の女神」ではなく、政権奪取後、現実的に大きな影響力を残す国軍となんとか妥協点をみつけようともがくもその足かせによって失敗する、輝きを失ったあとの姿なのだ。(中略)
曖昧な地帯に暮らす流浪の民たち
(中略)ミャンマーには135の少数民族がいるとされる。この街に逃げ込んだ人々もまた多様で、元々その地域に多いカレン族やタイ人(タイ族)だけではなく、最大勢力のビルマ族、地図上は真逆のミャンマー西側に位置するラカイン州から逃げてきたロヒンギャ族など、田舎であるにも関わらず街を歩いて見かける人種の幅が非常に広い。それぞれ信じる宗教も違い、モスクと寺院と教会とが狭い街中にいくつも見られる。(中略)
「ミャンマー」は多数派ビルマ人の国
(中略)シュンレイ・イーと会ったのと偶然同じ店で、今度は学生時代にサフラン革命(2007年の僧侶を中心とした反政府デモ)に参加して以来政治運動を続ける活動家と会った。
(中略)武装勢力向けの印刷屋が本業だという彼の見方は過度に楽観的ではなく、むしろ逆にともすれば冷めたともいえるものだ。
「革命はもうそのもっとも熱い季節を終えてしまった」という彼は、多くの人がいつでも祖国に帰れるようにと1年更新のピンクカードを申請するところ、10年有効な無国籍証を取得して仲間から「お前はクーデターが10年も続くと思っているのか?」と呆れられたらしい。
いま彼自身が力を入れているのは、サッカー大会や映画上映などのイベント開催を通じたこの街で暮らすミャンマー人たちの交流促進・コミュニティづくりだ。
彼は「他のやつらはみんなずっと『これからの政治はどうあるべきか』みたいな肩肘張ったつまらないことしか言わないから」とシニカルにいうが、私がこれを聞いて思い出したのは、そもそもミャンマーであれ旧国名のビルマであれ(これらは一般的に同じ言葉の口語と文語の表現の違いとされる)、その国の名前すら「多数派民族であるビルマ人の国である」という意識で命名され、3割を占める少数民族はこれまで常に無視されてきたということだ。
だから事実「(民族として)ビルマ人」ではない少数民族は外国人に「あなたは何人ですか」と聞かれたら当然自民族の名前を言う。
連邦制を唱え少数民族を幹部に据えるNUGですら、ゴールであるはずの各民族が統合された先の国家にも、その国民にも、ふさわしい名前すらあたえることができていないのが現状だ。これは国軍の支配に勝てたとしても残り続ける、ミャンマーが抱える根本的な問題ではないか。
この街に潜む統計上は数万人の「ミャンマー人」たちも祖国にいるとき同様、普段はそれぞれの民族や宗教ごとのバラバラで小さなコミュニティの中で暮らす。
活動家の彼にとってイベントを通じてそれらを結びつける試みは、あるいはこの小さな街の中に、今は名前すら持たない未来の母国の雛形を創造する試みなのだろうか...そんなことを考えながら、私の短い滞在最後の夜は更けていった。【11月2日 Newsweek】
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ティンザー・シュンレイ・イー氏に関する日本語報道はほとんどありませんが、英語版ウィキペディアによれば、“彼女はビルマの密林に避難し、反乱軍に加わり、銃器の使用訓練を受けた。 殺したくないと悟った彼女は、1ヶ月の訓練を終えて反乱軍の訓練キャンプを離れ、2022年半ばにタイに避難した。”ということで、武力闘争を行っている反政府勢力とは一線を画しているようです。
そいう平和主義も欧米に“受けがいい”理由のひとつでしょう。それで今の現実を変えられるのか・・・欧米だけでなくミャンマーの人々にどれだけ受入れられるのか・・・という問題はありますが。そのあたり、また情報があれば取り上げたいと思います。
なお、“すっかり世界から忘れられたミャンマー内戦”と形容してはいますが、アメリカもまったく忘れた訳ではないようで、アメリカ財務省は10月31日、ミャンマーで石油や天然ガスを扱う国営企業に対し、実権を握る軍の最大の外貨の獲得源になっているとして、制裁を科すと発表しました。アメリカ国民がこの国営企業に対して投資や貸し付けなどの金融サービスを提供することを禁止するとしています。【11月1日 NHKより】