(【12月9日 TBS NEWS DIG】 台湾総統選へむけて中国が取引に「政治的圧力」をかける台湾の果物「釈迦頭」)
【台湾陸軍中佐の中国への亡命計画発覚で改めて想起される台湾軍と中国の関係】
台湾陸軍中佐の中国への亡命計画発覚の話題・・・ヘリで中国空母に着艦という派手な方法ですが、中台間は往来がありますので亡命しようと思えばいくらでも簡単に亡命できると思うのですが・・・・よくわかりません。中国側は指定したヘリコプターが欲しかったのでしょうか?
****台湾陸軍中佐、中国への“亡命計画”…当局が拘束 約22億円の報酬など見返り****
台湾陸軍の中佐が約22億円の報酬などの見返りに、中国軍の空母にヘリコプターで着艦し、亡命しようとしたとして、台湾当局に拘束されていたことがわかりました。
台湾メディアによりますと、台湾陸軍の中佐は中国のスパイの男と知り合い、タイで中国側の当局者と面会した際、亡命の計画を持ちかけられたということです。
計画は今年6月、台湾軍のヘリコプターを操縦し、演習のため台湾海峡を航行する中国軍の空母「山東」に着艦し、亡命するというものでした。操縦するヘリコプターは大型の輸送用を指定され、見返りとして約22億円の報酬と、中佐の家族にタイのビザを提供することなどが約束されたということです。計画は事前に明らかになり、中佐は台湾当局に拘束されました。
台湾国防部は、「中国による潜入工作の手段と方法が多元化しており、台湾軍は全面的に安全措置を強化する」とコメントしています。【12月12日 日テレNEWS】
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台湾軍と中国の間の不祥事は他にもあるようです。
****台湾軍の兵士らが中国軍と“共謀”の事件相次ぎ台湾の国防部長が捜査中と認める****
台湾軍の兵士らが中国軍と共謀し、スパイ行為に加担したとされる事件が相次ぎ、台湾国防部長も捜査中であると認めました。
台湾メディアによりますと、陸軍の現役兵士が中国側から20億円以上の報酬を提示され、軍のヘリコプターを操縦して中国に亡命する計画が内部告発されました。
さらに台湾軍の幹部を養成する国防大学の教授が自身が経営する会社を通して中国軍に機密情報を漏らしていた疑いがあるとして拘束されました。
台湾・立法院で一連の事件について問われた国防部長は教授や兵士は当局に拘束されたことを認め、「重大事件と受け止め絶対に見逃さないように対処する」としています。【テレ朝news】
台湾メディアによりますと、陸軍の現役兵士が中国側から20億円以上の報酬を提示され、軍のヘリコプターを操縦して中国に亡命する計画が内部告発されました。
さらに台湾軍の幹部を養成する国防大学の教授が自身が経営する会社を通して中国軍に機密情報を漏らしていた疑いがあるとして拘束されました。
台湾・立法院で一連の事件について問われた国防部長は教授や兵士は当局に拘束されたことを認め、「重大事件と受け止め絶対に見逃さないように対処する」としています。【テレ朝news】
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台湾軍人の多くが退役後は中国関連のビジネスをしており、「軍幹部の9割ほどは退役後に中国に渡る」という台湾軍の中国とズブズブの関係をスクープした記事です。
****「それでも中国が好きだ」 台湾軍に潜む死角****
台湾、知られざる素顔① ルポ迫真
「おかげで中国での商売が駄目になった。レストランは閉め、台湾に帰って出直しだ」
台湾人の50代男性、鄭宗賢(仮名)は最近まで中国に脅されていた。2010年代、台湾軍で幹部を務めた鄭。退役後は「軍幹部OBのお決まりのルート」(軍関係者)に乗り、中国で商売を得た。台湾軍の情報を中国側に提供できるうちは商売は順調だった。
だが次第に行き詰まる。軍を離れ、中国に提供できる情報が減ったからだ。同じ台湾軍に入隊した息子に情報を頼ったが、息子は応じなかった。
「用無し」となった鄭に、中国は容赦しない。レストランは当局の嫌がらせで閉鎖に追い込まれた。だが鄭は「それでも中国が好きだ。恨みはない」と振り返る。
台湾統一を掲げる中国が実際に軍事侵攻したら――。向き合う台湾軍の事情は複雑だ。
もともと中国がルーツ。49年、国民党軍は共産党軍に敗れ、台湾に逃れた。中国大陸の奪還を誓ったが、夢に終わる。国民党軍は結局、台湾を守る「台湾軍」として衣替えを余儀なくされた。
その屈辱が軍内に強く残る。「我々こそ中国だと、今なお台湾独立に反対する教育が軍内で盛んだ」(軍事専門家)
17万人を抱える台湾軍では将校などの幹部も依然、中国人を親などに持つ中国ルーツの「外省人」が牛耳る旧習が続く。歴代国防部長(大臣)も外省人がほぼ独占する。
「そんな軍が有事で中国と戦えるはずがない。軍幹部の9割ほどは退役後、中国に渡る。軍の情報提供を見返りに金稼ぎし、腐敗が常態化している」(関係者)。鄭もそんな一人だった。
1月初旬。台湾高等検察署(高検)高雄分署は台湾軍の機密情報を中国側に漏らしたとして、元上校(大佐)と現役将校の計4人を拘束した。
2週間後には元立法委員(国会議員)の羅志明と海軍元少将が、台湾高雄地方検察署(地検)に取り調べを受けたことが判明。中国の統一工作などに便宜を図ったとされた。2021年には国防部ナンバー3の副部長(国防次官)の張哲平まで捜査対象となった。
「いまだに中国に協力するスパイが軍に多いことが台湾最大の問題だ」。ある陸軍OBはこう明かす。米国が長年、台湾への武器売却や支援に慎重だったのも中国への情報流出を恐れたためだ。
「私は今日、台湾軍がいかに優れているかを台湾の人にも見せたく、ここに来ました。台湾のみなさん、安心ください」
軍による中国への情報漏洩発覚が続いたさなかの1月13日。総統の蔡英文(ツァイ・インウェン)は、軍事基地がある北部・新竹を視察し、報道陣を前に軍を持ち上げた。
「新たな軍をつくろう」。7年前。蔡は就任早々、軍改革を訴えた。中国の圧力が強まるなかメスを入れなければ、いずれ台湾のアキレス腱(けん)になると踏んだ。この1年間で30回近く軍の現場に足を運んだ。寄り添う姿勢をアピールしたが「軍は終始、中国に強硬な蔡の改革案に抵抗し続けた」(専門家)。蔡は軍を掌握できていない。(後略)【2月28日 日経】
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この記事に台湾軍関係者は激怒。日経に対する嫌がらせも。
****日経報道「台湾軍OBの多くが中国に情報提供」に台湾軍関係者ら“激怒”****
日本経済新聞が2月28日付で発表した記事「『それでも中国が好きだ』 台湾軍に潜む死角 台湾、知られざる素顔(1)」に、台湾軍関係者が激怒した。(中略)
日本経済新聞台北市局では、入り口に「正体不明の液体」が撒(ま)かれた。ネットには、「(自分が)抗議のために尿を撒いた」とする投稿が寄せられた。
台湾で退役軍人関連の行政を所管する国軍退除役官兵輔導委員会の馮世寛主任委員は2日、(中略)「でたらめだ」と述べた。
台湾メディアの自由時報は、この時の馮主任委員の様子を「(日本メディアによる)汚い言い方に対して、怒りをもって『でたらめだ』と吐き捨てた」と紹介した。馮主任委員は、さらに露骨なスラングを使って日経新聞記事を罵倒したという。(中略)
中華民国国防部(台湾国防省)は1日夜、日本経済新聞の記事について「この度の報道については根拠がなく、事実関係も検証していない。これは、(台湾)国軍軍人の士気を損なうものであり、部隊の団結を分断し、いたずらに味方を傷つけ敵を喜ばせるだけであり、台湾海峡およびインド太平洋地域の平和と安定にプラスにならない」などと表明した。
台湾国防省はさらに、「スパイ事件についてはパターンを分析しており、関連する予防策をすでに策定している」、「近年ではスパイ検挙事例のほとんどが、将校や兵士が自発的に検挙したものであり、敵の浸透に対する国軍の阻止対策が草の根レベルで根付き、効果を発揮していることが明らかになっている」と紹介した。(後略)【3月4日 レコードチャイナ】
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今回の台湾陸軍中佐亡命計画発覚で、日経は「我々の報道が正しかった」と言うのかと思っていましたが、そういうこともないようです。台湾軍との軋轢をあまり蒸し返したくないのでしょうか。
【総統選挙 野党候補一本化失敗で与党有利? 国民党追い上げの報道も】
その台湾と中国との距離を左右するのが来年1月13日に行われる台湾総統選挙。
周知のように、比較的中国に近い野党側は中国の要請もあるとされる候補者一本化を試みましたが、土壇場で破綻するという結果に。
このため総統選挙は中国と距離を置く与党側有利・・・と言われています。
****野党共闘不発で台湾総統選への中国関与は強まるか****
(中略)
来年1月13日の総統選挙を控えて、台湾の政治状況は大きく揺れ動いている。なかでも、野党・国民党と民衆党の候補者「一本化」が出来るかどうかが、大きな注目点であった。
国民党・候友宜(前新北市市長)と民衆党・柯文哲(前台北市市長)の間で「一本化」のための交渉が行われたが、届け出日までに結局、交渉は成立しなかった。
他方、与党・民進党からの候補者は頼清徳(蔡英文政権の現副総統)であり、これから三者の間で、三つどもえの選挙戦が行われることとなる。11月24日の締切日までに野党の「一本化」が出来なかったことから、これから与党民進党・頼清徳にとって有利な展開になるのではないかとの見方が強まりつつある。
(中略)国民党と民衆党との間で、いずれを野党共闘の主人公とするかについて結論が出せなかった段階で、元総統(国民党)であった馬英九を入れて協議が行われた。
馬はこの時の協議の「仲介者」という立場であり、国民党の侯友宜により近い立場で、この「一本化」のための仲介を行ったものと考えられる。この馬の仲介の結果、侯友宜と柯文哲の間の妥協が成立したかに見えた。
しかし、この協議の結果に民衆党の支持者から異論が続出し、柯自身も「自分はもともと蚊やゴキブリや国民党は好きではない」と言っていたこともあり、この協議はご破算になったという。
中国が選挙動静に牽制
目下の段階での複数の世論調査の結果をみれば、総統候補として頼清徳を挙げるものは、30数%、侯友宜20%、柯文哲20%となっている。また、頼清徳は自らの副総統候補として最近まで駐米台湾協会(AIT)代表であった蕭美琴を指名した。
その他、無所属の出馬に必要な署名を集めた台湾の大手企業・鴻海精密工業の創業者・郭台銘は不出馬を発表した。支持率の低迷以外に、中国当局が鴻海の現地企業を税務調査し、圧力をかけたことも、同人不出馬の背景にあるのではないかとの憶測が流れていることは注視に値する。
中国で台湾政策を担う国務院台湾事務弁公室は11月24日、台湾野党が総統選候補の一本化に失敗したことを受けて、「台湾は平和か戦争か、繁栄か衰退かという選択を迫られている」とする報道官コメントを出し、民進党政権の継続を牽制した。
他方、民進党の頼清徳は談話の中で「台湾を引き続き安定した道に乗せ、国際社会の中に入っていく」とし、「一つの中国という古い道に後戻りしない」として、蔡英文下の現状維持路線を踏襲するとの決意を述べている。【12月12日 WEDGE】
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もっとも、ここにきて国民党・侯友宜氏が追い上げているとの報道も。
****台湾、最大野党結束で追い上げ 総統選へ1カ月、接戦も****
来年1月13日の台湾総統選まで1カ月。与党、民主進歩党(民進党)の頼清徳副総統(64)がリードするが、対中融和路線の最大野党、国民党の侯友宜・新北市長(66)が党内を固めて急速に追い上げ、接戦となる可能性が出てきた。同時実施の立法委員(国会議員)選で民進党が過半数を確保できるかどうかも焦点だ。
最重要争点は対中姿勢。頼氏は今月10日、中国との対話を重視する侯氏と第2野党、台湾民衆党の柯文哲・前台北市長(64)のいずれも中国が求める「一つの中国」を主張していると批判。「中国に取り込まれ、世界(の支持)を失うことがあってはならない」と訴えた。【12月12日 共同】
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国民党の侯友宜氏の追い上げ理由については、上記記事では“党内を固めて”とだけしかなく、よくわかりません。
中国の影響という指摘も。
****侯友宜氏の支持率が上昇****
飯田)ここへきて柯文哲氏の支持率が「グン」と落ち、侯友宜氏の支持率が上がってきています。
青山(作家で自由民主党・参議院議員の青山繁晴氏))もちろん中国の影響です。
飯田)やはりその部分があるのですね。
青山)「負けたと見せかけて」ということではありませんが、民進党の頼清徳さんの人気が盛り上がらないのを、中国は利用しているのだと思います。侯友宜さんにお会いしたことがありますが、とても人柄のいい人です。しかし、あえて言うと警察出身であり、どこか地方の警察署長のような感じなのです。少し無理があるのではないでしょうか。【12月12日 ニッポン放送NEWS ONLINE “習近平国家主席の「影響力の衰え」を表す台湾総統選の状況”】
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もっとも、上記の青山氏の発言も具体的な“中国の影響”については語っていません。
中国としても、露骨な方法では台湾世論の神経を逆撫でして逆効果になりますので、慎重に、かつ、中国の存在を意識させる形で・・・と難しいところ。
一番効果的なのは、貿易関係でしょう。
****台湾総統選へむけ「政治的圧力」か 中国政府 国民党地盤の果物の輸入業者を大幅増****
中国政府は、台湾産の果物「釈迦頭」について、輸入業者を大幅に増やすと発表しました。「釈迦頭」の産地は野党、国民党の地盤で、来年1月の総統選を前に国民党を支持すれば経済的利益があるとアピールする狙いがあるものとみられます。
中国政府で台湾政策を担当する国務院台湾事務弁公室は8日、台湾産の果物「釈迦頭」について、およそ1300の業者に対し、中国への輸入を認めると発表しました。
「釈迦頭」をめぐってはおととし9月、「害虫が検出された」として突如、中国への輸入が禁止になりましたが、今月から再開されていました。
今回の措置について台湾事務弁公室の報道官は、「台湾独立に反対し、中国の検査基準に従っている限り、農水産物の輸入再開を支持する」と説明しています。
「釈迦頭」の生産が盛んな台湾南東部の台東県は、中国に対し融和的な政策をとる野党・国民党の地盤で、今回の措置の背景には、国民党を支持すれば経済的利益があるとアピールすることで、与党・民進党を揺さぶり、政治的圧力をかける狙いがあるものとみられます。【12月9日 TBS NEWS DIG】
中国政府で台湾政策を担当する国務院台湾事務弁公室は8日、台湾産の果物「釈迦頭」について、およそ1300の業者に対し、中国への輸入を認めると発表しました。
「釈迦頭」をめぐってはおととし9月、「害虫が検出された」として突如、中国への輸入が禁止になりましたが、今月から再開されていました。
今回の措置について台湾事務弁公室の報道官は、「台湾独立に反対し、中国の検査基準に従っている限り、農水産物の輸入再開を支持する」と説明しています。
「釈迦頭」の生産が盛んな台湾南東部の台東県は、中国に対し融和的な政策をとる野党・国民党の地盤で、今回の措置の背景には、国民党を支持すれば経済的利益があるとアピールすることで、与党・民進党を揺さぶり、政治的圧力をかける狙いがあるものとみられます。【12月9日 TBS NEWS DIG】
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【与党苦戦が予想されている立法委員(国会議員)選 長期政権の腐敗か】
総統選挙での国民党の追い上げや中国の画策についてはよくわかりませんが、もともと同時に行われる立法委員(国会議員)選では与党側の苦戦が予想されていました。
理由のひとつは、与党側に相次ぐ不祥事・汚職にあるようです。
****台湾の異変、崩れる民進党の支持基盤 少数与党転落も****
「みんなで政権交代を成し遂げよう。立法委員(国会議員)選で過半数の議席を獲得するぞ!」
10月28日夜。台湾南部、高雄市の中心部にある繁華街。最大野党・国民党の所属で、同市6区から出馬する陳美雅氏がマイクを握り、こぶしを振り上げると、集まった数万人の支持者らが一斉に歓声をあげた。かつてなら見られない光景が今、ここ高雄に広がる。
この地は与党・民主進歩党(民進党)が全8議席を独占する地盤。1979年、国民党政権が民主派勢力を弾圧した「美麗島事件」を契機に全土に民主化運動が広がり、民進党結党の原点ともなった伝統の支持基盤だ。
だが10月、高雄選出の民進党議員と中国人女性の醜聞がメディアに報じられると、地元で怒りの声が収まらなくなった。
同議員は、中国が軍事的威嚇を強めるなか、安全保障問題の専門家として名をはせていた。それだけに「台湾の機密情報が女性経由で中国に流れた可能性がある。民進党に裏切られた思いだ」。高雄で暮らす60歳の男性もそう声を震わせた。
民進党は急ぎ、幹部会議を開催。総統選に立候補する党主席の頼清徳副総統を先頭に対応に追われ、同議員の次期立法委員選挙への出馬禁止を決めた。代わって後継候補に立てたのが1993年生まれの「アイドル」市議、黄捷氏。蔡英文(ツァイ・インウェン)総統と頼氏自らも慌てて高雄入り。応援演説に回る姿はむしろ、有権者に「追い込まれている」と印象づけるドタバタぶりとも言えた。
「違法に私腹を肥やすのか?」
台湾東部・宜蘭県の中心部にそびえるビル。その壁一面には、与党・民進党候補者が農地に自宅を建てる「農地転用」をしていたとの疑惑を追及する看板が、今でも堂々と掲げられている。
宜蘭県の選挙区では12年間、民進党が議席を守り続けてきた。だが5月、同党の現職議員に汚職の疑いが浮上。24年の立候補を取りやめる騒ぎが起きたばかり。ここ宜蘭にも不穏な空気が漂う。
ある大手企業の経営幹部は「民進党は長年、政権を預かってきたことでかなりの気の緩みがある」と指摘。高雄の化学メーカーに勤める34歳の男性も「蔡氏率いる民進党政権の8年間で、北部と南部の経済格差は縮まらず、若者の生活は日に日に苦しくなった。もう政権交代すべき時だ」と、いら立ちを隠さない。
台湾の立法院(国会)は一院制で113議席。そのうち民進党は現在、62議席を占め、単独で過半数を維持する。だからこそ、この8年間にわたる蔡政権では、中国に対抗し、思うような政権のかじ取りができた。だが今回の選挙で仮に6議席を失えば頼氏が総統選で勝っても、少数与党に転落する可能性は十分ある。
国家政策研究基金会で、国民党の選挙参謀役を務める柯志恩執行長は「民進党関係者による腐敗や汚職を巡る疑惑が今、絶えない。国民党が政権を奪取したら直ちに特別調査チームを組み、疑惑を正す」と息巻く。
国民党による長期独裁政権で腐敗も進んだ台湾では、00年に初めて陳水扁元総統による民進党政権が誕生し、初の政権交代を成し遂げた。そこから2期8年ごと、民進党と国民党が交互に入れ替わり政権を担ってきたのが台湾政治の歴史だ。
その順番に沿えば24年、8年ぶりに国民党が政権を奪取してもおかしくはない。大勝負まで残り1カ月。与党・民進党に残された時間は少ない。【12月12日 日経】
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やはり「長期政権は腐敗する」ということのようです。