テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

究めよ、怖い画!

2009-08-05 22:17:15 | ブックス
 蒸し暑い日が続いている東京・多摩地方から、
 こんにちは、ネーさです。
 映画好きさんでしたら、ホラームーヴィー日和!
 私たち活字マニアには……怖い御本日和、ですね!

「……こわいィのはァ、いやでスゥ~……テディちゃでスゥ……」

 大丈夫! みんなで怖がれば怖くないわ!(←大嘘です)
 さあ、本日は、こちらの怖~い御本をどうぞ~!


 
             ―― 怖い絵 3 ――



 著者は中野京子さん、’09年6月に発行されました。
 アート評論ジャンルとしては特筆すべき大ヒットとなった
 『怖い絵』シリーズの、完結編となる第3冊目ですね。

「ひィィ~ッ!
 ひょうしィがァ、もォこわいィようゥ~ッ!」

 表紙の画は、ヨハン・ハインリッヒ・フュースリさん作
 『夢魔』――
 原題は『Nightmare(ナイトメア)』
 1781年に描かれたものです。

 この作品に、どのような《怖さ》が秘められているのか?
 その《怖さ》の、複雑な構造、
 歴史的な重みをも、
 著者の中野さんは分かりやすく解剖して下さいました。
 これは……怖い!
 たしかに怖いわ!

「ひィィィッ!
 とりはだにィ、なッちゃうでスよゥ~ッ」

 ボッティチェリさん作『ヴィーナスの誕生』に始まり、
 レーピンさんの『皇女ソフィア』、
 伝レーニさんの『ベアトリーチェ・チェンチ』、
 中野さんが得意?とするハプスブルク家関連の画
 ベラスケスさん作『フェリペ・プロスペロ王子』……
 
 おお!
 ネーさ大好き!でも何故か日本ではメジャーになり切れない
 アルノルト・ベックリンさんの作品も
 解説されていますよ~!
 嬉しいですね!

「……ネーさ、ちッともォ、こわそォじゃないィでスゥ……」

 怖い、けれども読まずにいられない、
 大胆な、
 そして心をえぐり、
 溜め息を誘う、
 新たな《視点》がもたらす物語の数々。

 アート好きさんも
 歴史好きさんも
 ミステリ好きさんも、
 夏休みのレポート本を探している御方も、
 どうぞ、ぜひ!
 最終話の幕切れを飾るバイロン卿の言葉に
 やられた!と唸って下さい。

「あぐあぐゥ、
 ますますゥこわわわいィ~ッ」
 
 中野さん、素晴らしい《恐怖の宵》をありがとうございました!
 出来れば……アンコール編や番外編も!

「……あのゥ、
 はんぶんぐらいィのォ、こわさでェ、いいでスゥ……」
コメント
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