テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

先取り?《秋の美》!

2009-08-13 21:52:26 | ブックス
 お暑い秋でございますね。こんにちは、ネーさです。

「むゥッ?
 ネーさ、ちがうゥでスゥ! いまはァ、なつゥでスよッ!」

 テディちゃ、暦の上では立秋を過ぎました。
 ですから今は、秋!なんです。

「えェ~???」(←疑いの眼差し)

 ファッション雑誌ではブーツの特集が組まれ、
 デパートには秋冬ものの服やバッグが入荷する今日この頃。
 そう、つまり!
 私たちが心待ちにしていたこの御本の季節となったのです。
 さあ、胸躍らせつつ、こちらを、どうぞ~!


 
             ―― 秋のおしゃれ ――



 著者は池田重子さん、’09年7月に発行されました。
 副題に『池田重子流きものコーディネート』とあります。
 池田さんによるきものコーディネートの御本も、
 『冬のおしゃれ』『春のおしゃれ』『夏のおしゃれ』を経て、
 この『秋のおしゃれ』で
 一年の美が締めくくられることとなりました。

「いよいよォ、ふぁいなるすてーじィ!」

 秋のきものの美――
 『夏のおしゃれ』では、夏らしい色調の美が印象的でしたが、
 秋の美は、色彩により深みが加わります。

 御本の表紙となっているのは
 『赤姫の裾模様』と池田さんが名付けたコーディネート。
 明治時代末期の作、
 紅色(もみいろ)の二枚襲(にまいがさね)の振袖です。
 帯は紅葉をモチーフに、
 帯揚げ、しごき、丸くげ紐も、また紅の色。
 半襟にも、あざやかな紅色の刺繍が。

「ふァゥ~、はくりょくゥ~!」

 秋は婚礼のシーズンでもありますから、
 格調高い振袖のコーディネートが
 他にも多数掲載されています。
 帯が、なんともすてきですね!
 これほどの御品、
 もう現代では作られていないかもしれません……。

 さらに、読み手の眼をぐっと惹きつけるのは……
 帯留!

 『春のおしゃれ』では可愛いツクシンボ、
 あら失礼、愛らしい土筆の帯留が、
 『夏のおしゃれ』では繊細な団扇やトンボの帯留に
 うっとりさせられました。
 では、この『秋のおしゃれ』で登場する帯留は、

「ふむふむッ、
 くりかなッ?
 りんごォ、かもッ?」

 はい、栗、あります。
 リンゴや、柿、ブドウをかたどった帯留もありますよ。
 ですが、なんといっても『秋』らしいのは、
 菊の花!

 工芸/装飾品の域を超えた、
 宝飾品と呼ぶにふさわしい菊花は
 正調な《秋の美》の象徴のようです。

「しんじゅのォおはながァ、きれいィでスゥ~……!」

 変幻自在な色、素材、そして主題。
 秋のきものが創り出す華やかな一場面を
 アート好きさんは何を措いてもぜひ!
 歴史好きさんにも、おすすめです!
 残暑を忘れさせてくれる一冊ですよ♪

「きせつはァ、え~とォ、
 ……なつだけどォ、もうあきィ!」 
コメント
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