テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

誰より幸福な、ひとりの天使。

2012-02-10 23:37:19 | ブックス
 こんにちは、ネーさです。
 こーんなに気温が低いのに、
 各地の梅林では梅まつりが始まっているそうですよ~♪

「こんにちわッ、テディちゃでス!
 うめはァ、みてよしッ♪ かおりよしッ♪ たべてよしィ~♪」
「がるる!ぐるるぐるがるるがるるる!」(←訳:虎です!水仙や菜の花も咲いてます!)

 梅まつりでBGMに使われているのは、
 雅やかな、お琴の合奏かしら。
 でなければ、三味線?
 それとも、万が一の確率で……こんな御方のギターソロ?
 さあ、本日の読書タイムは、超大物さんに御登場いただきましょう~!

  


 
            ―― キース・リチャーズ自伝 ライフ ――


 
 著者はキース・リチャーズさん、原著は2010年に、日本語版は2011年5月に発行されました。
 英原題は『LIFE by Keith Richards』、
 題名からお分かりでしょうけれど、
 ローリング・ストーンズのキース・リチャーズさんの自伝なんです!

「こここッ、こわいィ~ッ!」
「がるぐるる~!」(←訳:目が怖いよ~!)

 えーっと、まあ、そうね、
 キースさん、とてもカッコイイ御方で、
 でも同時に、目つきの悪さ、というか、
 ブッとんじゃってる点では世界でもベストテンに入りそうな
 ガン飛ばし屋さん、ですね。

「こわいィけどォ~」
「がるるぐーるるがるる!」(←訳:ロケンロールの神様!)

 ロケンロールの神さま・キースさんの言葉が、
 御本のカバー見返しに印刷されています。
 失礼ながら、引用させていただきますと――

 『This is the Life. Believe or not I haven't forgotten any of it.』

 意訳すれば、
 『コレが俺の一生ってヤツだ。
  信じようが信じまいが、俺はどんなことも忘れちゃいないぜ』
 というところでしょうか。

 この看板に、偽りなし!?!
 キースさん、語ります。
 日本語訳にして、実に621ページ!
 ロンドン空襲下で生を享けた1943年12月18日から、
 いじめられっ子だった少年時代、
 アートスクールで絵を描きながら
 次第に音楽へ傾倒していった青年時代……

「ええェッ? あーとォッ?」
「がるぐるぐるるるがる~?」(←訳:画家さん志望だったの~?)

 音楽を好きになったのは、母のドリスさんに影響されてのことでした。
 『気絶しそうな衝撃』をエルヴィスさんからガツンと喰らい、
 ギターを買ってもらったのは15歳のとき!

 それは、ガット弦のアコースティック・ギター。
 エレクトリック?
 いえいえ、エレキギターを手にするのは、まだまだ先のおはなし――

 ミック・ジャガーさんと組むようになったのは1961年の後半。
 そこから、《神話》は加速度を増してゆきます。

 イアン・スチュワートさん。
 チャリー・ワッツさん。
 そして、ブライアン・ジョーンズさん。
 
 彼らと歌い、ギターを弾き、
 大観衆を熱狂させながら、
 キースさんの意識はどこか醒めているようです。

 『大切なのは心を打つ音だ』

 『俺たちの真骨頂はシカゴ・ブルースだ』

「ふァ? ぶるーすゥ??」
「がるるぐるるるぐるる?」(←訳:ロックじゃないんだ?)

 キースさんが嬉しそうに語るのは、
 混沌を極める私生活の騒乱ではなくて、
 音楽、音楽、音楽。
 理解しあえる音楽家、演奏家と出会った喜び、
 音を創り出す歓び。

 なぜストーンズを続けるんだ?
 そろそろやめたらどうだ?と訊かれて、
 キースさんが答えるのは。

 『くたばるまではやめられない』

  俺は金や人のためだけにやってるんじゃない。
  自分の喜びのためにやってるんだ――

「むむむッ、きもッたまァみゅーじしゃんッ!」
「ぐるがるるー!」(←訳:その意気だー!)

 怖ろしいほどの記憶力と、
 ユーモアと、
 悪ふざけの裏の知性と、
 創造の熱気と。

 どんなにダークであろうと、
 彼もまた
 この時代に生きる《音楽の天使》。

 ギタリストとしてのキースさんが
 最も愛するストーンズの曲は
 『ジャンピング・ジャック・フラッシュ』であるようです。
 その理由は……御本の268ページに!

「じゃんぴんッ♪じゃッくッ♪」
「がるっぐるっ♪」(←訳:フラッシュ♪)

 音楽大好きな活字マニアさん、必読ですよ~!

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする