テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

ひんやり~な《謎》の裏側…?

2012-02-28 23:24:21 | ブックス
 こんにちは、ネーさです。
 ひゃー!なんと!
 天気予報図では……2月29日は各地に雪ダルマさんが出現!

「こんにちわッ、テディちゃでス!
 ゆきィ、ふりまスでスかッ??」
「がるる!ぐるがるるるーがるる!」(←訳:虎です!春先の雪はベショベショだー!)

 外出時には、皆さま、足元に御注意下さいね!
 幸いにも外出予定がない御方は、安全第一!
 お家でぬくぬく読書タ~イムと参りましょう!
 本日は、さあ、こちらを、どうぞ~!

  


  
           ―― 生霊(いきだま)の如き重(だぶ)るもの ――


 
 著者は三津田信三さん、2011年7月に発行されました。
 ミステリ好きさんに人気の、
 《刀城言耶(とうじょう・げんや)シリーズ》の最新刊であるこの御本は、
 ちょっと変わった趣向になっています。

「ふむふむゥ? どんなふゥにィ?」
「がるるぐるるる?」(←訳:ヘンテコなのお?)

 ヘンテコ、ではないんですよ。
 ミステリ史的な観点で考えると、
 むしろ、とても正統かつ正攻法な趣向です。
 つまり――

 『マスグレーヴ家の儀式書』!

 なのね。

「ふァ~? それはァ、ほーむずさんでスゥ!」
「ぐるるーぐるがるがるー!」(←訳:ホームズさんのお話だよー!)

 ええ、そうですね。
 『マスグレーヴ家の儀式書』は、
 ワトソン博士と出会う以前のホームズさんが手掛けた事件であり、
 探偵としては初期の、若き日のホームズさんの物語でもあります。

 この『生霊の如き重るもの』も、
 探偵・刀城言耶さんの、
 若かりし頃、と言いきってしまうのは大袈裟ですが、
 探偵未満、すなわち大学生時代の言耶さんの物語5篇から
 構成されています。

 言耶さんの父上は、
 警察も進んで協力を求める名探偵・冬城牙城(とうじょう・がじょう)さん。
 その父上と、言耶さん、
 親密な間柄であるとは申せません……。
 
「ちちとォ、このォ、たたかいィ!」
「ぐるるがるがるるー?」(←訳:巨人の星ですかー?)

 けれど、言耶さん、
 奇怪な御話には目がない性質ですので、
 妙な出来事に深入りしては、
 おのずと探偵に似た働きをする羽目に陥ってゆきます。

  《不思議》の裏側にあるのは、何なのか?
  何者かの意思があって、
  この《不思議》は起こったのだろうか……?

 いや、僕は探偵じゃないんですけどー!
 父とは違うんですけどー!
 でも好奇心が疼いて、捜査せずにはいられないんですー!

「やぱりィ、こころはァ、たんていッ!」
「ぐるぐるがるるー!」(←訳:血は争えませーん!)

 探偵未満の学生・言耶さんが手掛けるのは
 巻頭の『死霊の如き歩くもの』から
 『顔無の如き攫うもの』まで
 不可能犯罪がずら~り!

 雪に残された足跡の謎?
 ドッペルゲンガーの謎?
 
 鳥肌を立てながらも、
 言耶さんは、謎の中心へ疾走します。

 《事件》と《怪異》の境界線は、どこに――?

「こッ、こわいィのはァ、やめましょゥッ!」
「ぐるがるるがるるー!」(←訳:早く謎を解いてー!)

 本格ミステリ好きさんは、ぜひ!
 怪談マニアの探偵・言耶さんと同じ趣味をお持ちの
 怖ぁ~い御話好きな方々にも、おすすめです♪
 理知の力で急いで事件を解決しないと、
 ほ~ら、
 あなたの背後に、怪しの影が……!

「ふきゃァ~ッ!」
「がる~っ!」

 では皆さま、くれぐれも雪害に御用心を!
 
 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする