テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

青の選手さんたちへ、エール!

2012-02-26 23:32:28 | ブックス
 こんにちは、ネーさです。
 なぜでしょう、東京マラソンの日って天候がいまひとつですね~?

「こんにちわッ、テディちゃでス!
 らんなーのォみなさんッ、おつかれさまァでしたでスッ!」
「がるるー!ぐるるぐるがるがるるる!」(←訳:虎ですー!スタッフの方々もお疲れさま!)

 試合の後に交わされる、
 お疲れさまでした!という労いの言葉が、
 自然とこぼれてくるような一冊……
 本日の読書タイムは、そんな御本が主役、いえ、エースです!
 さあ、こちらを、どうぞ~!

  


 
              ―― サムライブルーの料理人 ――


 
 著者は西芳照(にし・よしてる)さん、2011年5月に発行されました。
 『サッカー日本代表専属シェフの戦い』と副題が付されています。
 御本の題名と副題から、もうお分かりですね!
 著者の西さんは――

「だいひょうゥちーむのォ、しぇふさんッ、でスかッ♪」
「がるるるぐるがるるるー!」(←訳:サッカー日本チームの一員だー!)

 ええ、そうなんです!
 日の丸を背負って戦うサッカー日本代表チームの選手さんたちを支える、
 大勢のコーチ陣&スタッフさんたち……
 西さんは、スタッフの一員として、
 日本サッカー協会から要請を受け、
 合宿や遠征に同行し、
 朝食・昼食・夕食と、
 選手さんとスタッフさんたち全メンバーの《食》を一手に引き受ける重要な、
 他の誰にもこなせない大仕事を務めておられる御方です。

「むむッ!
 えんのしたのォ、ちからもちィ!」
「ぐるぐるる!」(←訳:重責ですね!)

 先日は、日本が誇るフレンチの名シェフ、
 三國清三さん著『僕はこんなものを食べてきた』を御紹介したばかりですが、
 西さんのお仕事は、
 ホントに三國シェフと同業種なの?
 と疑ってしまいたくなるほどです。

 美味しい、というだけでは、だめ。
 選手さんたちをリラックスさせる、
 励ましや、気分転換、
 集中力が高まるゴハンを作る。
 それも、場合に応じて、
 和・洋・中!何のジャンルでも!
 いえ、作る前に、
 先ず食材を調達しなくちゃ!
 食糧事情が異なる遠征先の国で、手に入る物、入らない物は?
 宿泊場所のキッチンは、どんな具合?
 現地の衛生状況は?
 調理器具は足りるだろうか?

「ひゃわわァ~! なんもんッ、やまづみィ!」
「がるぐるるる~!」(←訳:気が遠くなる~!)

 栄養学?
 参考にはなりますが、決め手には成り得ません。
 過去のデータ?
 参照できる程のデータは、
 残念ながら、大して無いんです。
 日本に於けるサッカーの歴史は、まだまだ、浅い……!

 2006年のワールドカップドイツ大会。
 2010年のワールドカップ南アフリカ大会と、
 大会出場へ向けての予選。
 その後の、2011年アジアカップ。

 監督さんたち、選手さんたちに
 西さんが提供するのは、
 《信頼》の食です。

   西さんがつくったごはんなら、
   安心して食べられる。

 そう言ってくれる彼らのため、
 西さん、ありとあらゆる知恵を絞りまくるのでした。

「あんしんのォ、ごはんでッ!」
「がるるぐるぐる!」(←訳:勝利をつかもう!)

 難関と難問だらけの未開の地を
 包丁一本で切り拓いてゆくかのようなシェフの“冒険”は、
 サッカーに情熱を注ぐすべての方々必読の労作です!
 どうしたら強くなれるか?
 強いカラダを作るため、維持するために
 どんな食事を摂ればよいのか?
 答えは、この御本の中に詰まっていますよ~♪

 そして……読んでいる間中、
 西さんのそもそものお仕事が
 福島県のJヴィレッジの総料理長であるという事実に
 胸が痛みます……。
 Jヴィレッジの現状は……
 福島県の現状は……
 生まれ故郷の福島を愛する西さんの苦悩に、
 被災地の方々の苦しみに  
 私たち読み手は、
 想い馳せずにはいられません。

 応援の意味をこめ、
 どうか活字マニアの皆さま、ぜひ一読を!

「こころのォ、そこからァ~!」
「がーるっ!」(←訳:エール!)
  
コメント
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