「こんにちわッ、テディちゃでス!
むゥ! おおかぜェ、おおあめッ!」
「がるる!ぐるるるぅ!」(←訳:虎です!荒天ですぅ!)
こんにちは、ネーさです。
明日には回復するそうですが、ひどい風ですね。
安全な屋内に退避したら、さあ、読書タイム!
本日は、こちらを、どうぞ~!
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―― 幻視の系譜 ――
編者は東雅夫さん、2013年10月に発行されました。
アンソロジー《日本幻想文学大全》全三冊のうち、
以前に御紹介しました『幻妖の水脈』に続き、
2番目に刊行されたこの御本には
『visionaries』と別題が附されています。
「こッ、このォ、ふんいきィはァ~…!」
「ぐるがるる~??」(←訳:また怖い話~??)
そうね~、ちょこっとシュールな
金井田英津子さんによる御本の装画から漂うのは
怖~い小説作品の気配がぞわぞわっと……
なのですけれど、いえいえ、
きゃあああああ~!って絶叫しちゃうような
恐怖と戦慄とは、またちょっと違う《幻視》の名作コレクションが
この御本、なんです。
「こッ、こわくゥないィ~…??」
「がっるるる~!」(←訳:ホッとした~!)
なんたって、御本冒頭に収録されているのが
観阿弥さん原作・世阿弥さん改作、野上豊一郎さん編訳『松風』
つまり、謡曲――能の脚本です!
これはそんじょそこらのアンソロジーじゃあないぞ、って
分かっちゃいますね。
さらに、
泉鏡花さんの『化鳥』、
小川未明さんの『牛女』、
萩原朔太郎さんの『猫町』……という目次を見れば、
編者・東さんの編纂方針が伝わってきますね。
《幻視》――幻想文学作家・中井英夫さんが
ことのほか思い入れ深く用いていた言葉を指針に
東さんは幻想文学の名作を収集したのでした。
「げんそうゥ~ぶんがくゥ~…」
「ぐるるる~…」(←訳:難しそう~…)
なんか幻想文学って難しそうだなぁ~と逡巡してしまう御方は、
御本の中盤、
305ページを開いてみてくださいな。
そこにあるのは、
宮沢賢治さん著『ひかりの素足』
「わおゥ! けんじさんッ!」
「がるるぐるがるる!」(←訳:ここに賢治さんが!)
“冬の童話”とも讃えるべき、
美しい短編作品を一読すれば、
小難しい定義は二の次にして
収録作全部を読みつくしたくなることでしょう。
どれもホントに面白い!
でも、私ネーさが特におすすめしたいのは
中井英夫さん著『地下街』。
これもひとつの、《幻視》の語り――
「なんだかァ、みすてりあすゥ!」
「ぐる~っるるる!」(←訳:じわ~っと来る!)
名匠による名作品の数々、
雰囲気に惑わされず、
ぜひ、楽しく気軽に、一読を!
むゥ! おおかぜェ、おおあめッ!」
「がるる!ぐるるるぅ!」(←訳:虎です!荒天ですぅ!)
こんにちは、ネーさです。
明日には回復するそうですが、ひどい風ですね。
安全な屋内に退避したら、さあ、読書タイム!
本日は、こちらを、どうぞ~!

―― 幻視の系譜 ――
編者は東雅夫さん、2013年10月に発行されました。
アンソロジー《日本幻想文学大全》全三冊のうち、
以前に御紹介しました『幻妖の水脈』に続き、
2番目に刊行されたこの御本には
『visionaries』と別題が附されています。
「こッ、このォ、ふんいきィはァ~…!」
「ぐるがるる~??」(←訳:また怖い話~??)
そうね~、ちょこっとシュールな
金井田英津子さんによる御本の装画から漂うのは
怖~い小説作品の気配がぞわぞわっと……
なのですけれど、いえいえ、
きゃあああああ~!って絶叫しちゃうような
恐怖と戦慄とは、またちょっと違う《幻視》の名作コレクションが
この御本、なんです。
「こッ、こわくゥないィ~…??」
「がっるるる~!」(←訳:ホッとした~!)
なんたって、御本冒頭に収録されているのが
観阿弥さん原作・世阿弥さん改作、野上豊一郎さん編訳『松風』
つまり、謡曲――能の脚本です!
これはそんじょそこらのアンソロジーじゃあないぞ、って
分かっちゃいますね。
さらに、
泉鏡花さんの『化鳥』、
小川未明さんの『牛女』、
萩原朔太郎さんの『猫町』……という目次を見れば、
編者・東さんの編纂方針が伝わってきますね。
《幻視》――幻想文学作家・中井英夫さんが
ことのほか思い入れ深く用いていた言葉を指針に
東さんは幻想文学の名作を収集したのでした。
「げんそうゥ~ぶんがくゥ~…」
「ぐるるる~…」(←訳:難しそう~…)
なんか幻想文学って難しそうだなぁ~と逡巡してしまう御方は、
御本の中盤、
305ページを開いてみてくださいな。
そこにあるのは、
宮沢賢治さん著『ひかりの素足』
「わおゥ! けんじさんッ!」
「がるるぐるがるる!」(←訳:ここに賢治さんが!)
“冬の童話”とも讃えるべき、
美しい短編作品を一読すれば、
小難しい定義は二の次にして
収録作全部を読みつくしたくなることでしょう。
どれもホントに面白い!
でも、私ネーさが特におすすめしたいのは
中井英夫さん著『地下街』。
これもひとつの、《幻視》の語り――
「なんだかァ、みすてりあすゥ!」
「ぐる~っるるる!」(←訳:じわ~っと来る!)
名匠による名作品の数々、
雰囲気に惑わされず、
ぜひ、楽しく気軽に、一読を!