テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

“理”よりも“こころ”で。

2016-04-03 21:53:19 | ブックス
「こんにちわァ、テディちゃでッス!
 やたッ! しょうりィ~でス!」
「がるる!ぐーるぅがるるる!」(←訳:虎です!ユーヴェ首位堅守!)

 こんにちは、ネーさです。
 はい!きっちり勝たせていただいて、
 ユヴェントスは首位をキープしておりますよ♪
 いやでも、驚かされたのは、
 レアルがバルサに勝った!しかも敵地で!
 というニュースでした。
 意外にやるじゃんレアル!と感心しながら、
 さあ、サッカーから読書へアタマを切り替え、
 本日は、こちらの御本を、どうぞ~♪

  



           ―― 絵本のはなし ――



 著者は菊池亜希子(きくち・あきこ)さん、2016年3月に発行されました。
 御本の表紙で、気持ち良さそうに、
 ごろん♪と寝転がっている著者・菊池さんは――

「ふァいッ! テディちゃッ、しッてるかもォ!」
「ぐるるっ!」(←訳:ボクもっ!)

 菊池亜希子さんは、モデルさんであり、
 また、女優さんとしても活躍しておられる御方ですが、
 既にMOOK本や散歩エッセイ集の著作も持ち、
 文筆家としても活動中で、
 熱烈なファンさんも多いのだそうですよ。

 この御本は、題名からも推察できますように、
 絵本について語っている、
 ブックガイドのジャンルに属する作品、と
 御紹介すべきかもしれません。

「でもォ、よんでみるとォ~…」
「がるぐるるる!」(←訳:目をパチクリ!)

  この絵本のここがいい!
  この描き方は斬新だ!
  何故ならば、云々。

 そんな風に、理屈で分析することを
 菊池さんはまったくしていないのです。

 “理”ではなく、“感情”で。

 “記録”ではなく、“記憶”で。

 計算できない、数字にはできない“なにか”を抱えて、
 子ども時代に接した絵本たちと
 あらためて、ここで向かい合う。

 向かい合い、読み直しながら、
 子どもだった頃を想う――

「それはァ、もうゥ!」
「ぐるるがるぐる!」(←訳:一級の随筆です!)

 レイモンド・ブリッグズさん著『さむがりやのサンタ』に、
 菊池さんは祖母と過ごした日々を思い起こします。

 あまのじゃくな、おばあちゃん。
 私が学校で書いた作文を読むために
 老眼鏡をかけるおばあちゃん。
 
 祖母は私に特別甘かった――

「すてきなァ、おばあちゃんッ!」
「がるるぅ!」(←訳:いいなぁ!)

 斎藤隆介さん作・滝平二郎さん絵『モチモチの木』では、
 シワが刻まれた祖父の顔がよみがえります。

 おじいちゃんはどこに行ってしまったのか。
 その名を口にすれば、
 いまも一瞬で小学生の私に戻る――

「まほうゥのようなッ」
「ぐるるがるる!」(←訳:絵本のチカラ!)

 御本の冒頭で、菊池さんは述べています。

  《絵本のはなしを書くということは
   自分の心の仕組みを紐解くような作業だ》

 想念、とでも形容すべき
 絵本との結びつきは、
 ブックガイドの域を飛び越え、
 一流の文芸作品であると申し上げても
 過言ではありません。

「あッ、でもねッ、でもねッ!」
「がっるるぐるるるっ!」(←訳:こっちもすごいよっ!)

 巻末には、
 菊池さんによる初の描きおろし絵本も収録されていて……
 こちらは……ぷふふふ~っ♪♪

「くひひッ♪」
「ぐるるっ♪」

 笑いと!衝撃と!涙の!
 おっそろしく突き抜けた《絵本》に、
 読み手さんは愕然となること、請け合い!
 
 活字マニアの皆さま、
 ぜひぜひ、一読を!
 そして、著者さんの名を心に留めてくださいね~♪


 
コメント
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