テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

イソギンチャクも、ヒトも、モモンガも。

2016-08-09 22:03:31 | ブックス
「こんにちわァ、テディちゃでスゥ!
 もふゥ~…あちゅちゅでスねェ~…」
「がるる!ぐるる~!」(←訳:虎です!暑すぎ~!)

 こんにちは、ネーさです。
 今日はヒトにも動物たちにもヘヴィな猛暑日でしたが、
 皆さま、なんとか乗り切れましたでしょうか。
 ひと仕事を終えて、涼しい場所を確保したら
 オリンピックか高校野球観戦、
 でなければ、
 こちらの御本で読書タイムを、さあ、どうぞ~♪

  



   ―― 先生、イソギンチャクが腹痛を起こしています! ――



 著者は小林朋道(こばやし・ともみち)さん、2016年5月に発行されました。
 『《鳥取環境大学》の森の人間行動学』と副題が付されたこの作品は、
 《先生!》シリーズの第10作目となります。

 『先生、巨大コウモリが廊下を飛んでいます!』
 『先生、シマリスがヘビの頭をかじっています!』
 『先生、ワラジムシが取っ組み合いのケンカをしています!』等々、
 いつも大騒ぎ?な小林ゼミ研究室に、
 今回もまた……

「ぷちぱにッくゥ!」
「ぐるるがるる!」(←訳:水槽で事件だ!)

 コウモリ、シマリス、ヘビ、リス、イタチ、
 カエルやアナグマ。

 小林教授が専門とする動物行動学、人間比較行動学では
 陸上の生物だけでなく、
 水棲の動物たちも研究対象となっているようです。

 研究室には大きな水槽があって、
 ゼミ生さんたちが拾ってきた、いえ、採取してきたメジナ、
 クマノミ、ルリスズメダイたちが泳いでいたり、
 イソギンチャクもいたり、と
 なかなかに多士済々のご様子、なのですが。

「むッ! いそぎんちゃくくんがッ!」
「がるぐる??」(←訳:異常行動??)

 イソギンチャクはどんな餌を好むのか。
 餌の食べ方は、のろのろ?
 それとも、ぱくっ!なのか。

 知識欲のおもむくまま、
 ひとりのゼミ生さんが
 アジの切り身を刻んで
 イソギンチャクの口の上に乗せてみれば……!

「わわッ? これはッ?」
「ぐるるがる!」(←訳:意外な展開!)

 また、或る日の午後には。

 野外ケージでじ~っとモモンガたちを観察する
 小林教授の姿がありました。

「うひゃッ、おめめがァくるるんッ!」
「がるる!」(←訳:可愛い!)

 御本の表紙写真でも、
 愛くるしいルックスで動物好きな方々をにっこりさせている
 モモンガくんたち。
 
 でもね、ニホンモモンガについての研究は
 非常に遅れている、んですって。

 ならば、ここはひとつ、
 ココロを鬼にして、
 実験せねばなりますまい……!

「じツ、じッけんッ??」
「ぐるるがるっ!」(←訳:イヤな予感っ!)

 モモンガの天敵は何だろう?
 
 おそらくヘビだな。
 それに……たぶんフクロウも?

 事実を確かめるには、うむ、これで行こう!

「なッなんでスかッ?」
「がる~!」(←訳:怖い~!)

 小林教授が準備したのは、
 ボイスレコーダーでした。

 その中には、フクロウの鳴き声が……!

「ひょえええッ!」
「ぐるるる!」(←訳:天敵の声!)

 フクロウはモモンガの天敵か、天敵ではないのか。

 知識の地平を新たに切り拓くべく、
 小林教授とゼミ生さんたちが挑む
 日々これ実験、
 というより連日探検!冒険!の記録は、
 いやー、笑っちゃいけないなぁと思うんですけど、
 ところどころ、どうしても笑ってしまいます。

「くふふッ♪」
「がるるっ♪」

 さまざまな実験の結果や
 小林教授が辿りついた結論は、
 どうか皆さま、御本を読んで確認してみてくださいな。

 夏休みの“一服の清涼剤”として、
 ぜひ、一読を。
 
 
 
コメント
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