テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

実り豊かな、《本》の本。

2016-08-21 22:02:19 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでッス!
 やッたねッ、ねいまーるくんッ!」
「がるる!ぐるるるがるるる!」(←訳:虎です!ブラジル金メダル!)

 こんにちは、ネーさです。
 悪童なんだけど、どこか憎めないネイマールJrくんが
 結局はもってゆきましたね、リオ五輪サッカー決勝!
 ブラジルの皆さん、おめでとうございます!
 日本のサッカーもいつか……と野望を噛みしめつつも、
 はい、読書タイムですよ。
 本日は、こちらの御本を、どうぞ~♪

  



           ―― 枕元の本棚 ――



 著者は津村記久子(つむら・きくこ)さん、2016年7月に発行されました。
 月刊誌『ジェイ・ノベル』2010年7月号~2015年11月号に連載された
 『枕元の本棚』に加筆修正し、
 単行本化されたこの御本は、
 ブックガイド――というよりも、
 “本にまつわるエッセイ”作品と形容すべきでしょうか。

「ごじゅうゥはッさつゥ!」
「ぐぅるるるがるるる!」(←訳:ジャンルもばらばら!)

 著者・津村さんが取り上げているのは、
 《今夜はこてを読もう》
 と思わせる58冊の書籍たち。

 それも、
 第一章では《絵本と児童書》、
 第二章では《ごはんと生活》、
 第三章では《拓いたページを読んでみる》、
 第四章では《眺めるための本》、と
 ジャンルの壁なく、
 書物の海をひろびろと渡ってゆく姿勢に
 なんとも好感が持てます。

「おりょうりのォ、ほんッ?」
「がるるぐるるる!」(←訳:真剣に論じます!)

 トーストの焼き方・食べ方についてお喋りする中で、
 不意に飛び出てくる
 《防犯》という言葉にハッとさせられる第二章……

   防犯意識というのは一様なようでいて、
   ものすごく日とそれぞれなのである。

 この一節には深く考えさせられました。

   何が危険なのか、
   これは危険だとヒトが認識するのは
   どんな水準からなのか。

 ジョシュア・ペイピンさん、デビット・ボーゲニクトさん著
 『この方法で生きのびろ!』
 について書かれた文章は、
 短いんですけど、とても根源的です。

「こッちのもォ、ゆにーくゥでス!」
「ぐるがるるるぐるる!」(←訳:いま世界中が夢中の!)

 ええ、現在、全世界からの
 熱~い視線を集めているリオ・オリンピック。

 リオ・デ・ジャネイロがあるブラジルや、
 チリ、アルゼンチン、といった国々がある
 南アメリカの歴史を辿る
 エドゥアルド・ガレアーノさん著
 『収奪された大地 ラテンアメリカ五百年史』を、

   ずっとこの本に書かれていることを考えている。
   思い出さない日はないと言っていいぐらい。

 と津村さんは言い切ります。

 ウルグアイの作家さんが著した書物には、
 息を呑むような体験をさせられた、と。

「ちきゅうのォ、ちょうどォ、はんたいがわッ!」
「がるぐるるがるる~…」(←訳:その遠さが切ない~…)

 あら、ちょっと深刻っぽくなってしまいましたが、
 明るいお話もありますよ。
 絵本と児童書についての章は、
 わくわくしたり、
 お腹が空いてきたり♪

 そして、第六章《スポーツの本》では、
 サッカーに、
 自転車ロードレースにも話題が飛んで、
 両方が大好きな私ネーさとしましては
 うんうん!と頷きながら
 楽しく読ませていただきました~♪

「どこからァ、よんでもォ~」
「ぐるる~!」(←訳:面白い~!)

 どの章から、に拘らず、
 どのページから読み始めても、
 共感や感銘、感激を読み手に与えてくれる
 “本”のエッセイ作品、
 全活字マニアさんにおすすめです。
 大人はもちろん、
 高校生さん中学生さんたちも、
 ぜひ、一読してみてくださいね!

「まくらもとのォ、ほんだなァがァ~」
「がるるぐるるる~!」(←訳:豊かに実ります~!)

 
コメント
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