「こんにちわッ、テディちゃでス!
きょうもォなげまスッ、げんきだまッ!」
「がるる!ぐるるるがるる!」(←訳:虎です!届きますように!)
こんにちは、ネーさです。
イタリアで、そしてミャンマーでも地震が、と聞いて、
どうにも胸苦しい一日でした……。
いや、ここでメゲてはならじ!
えいやっ!と元気玉を投げ終えたら、
さあ、私たち活字マニアの元気の素、
読書タイムとまいりましょう。
本日は、こちらの小説作品を、どうぞ~!
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―― 暗幕のゲルニカ ――
著者は原田マハさん、2016年3月に発行されました。
『GUERNICA UNDERCOVER』と英語題名が付されています。
「げるにかァ、とうとォ、あのゆうめいィなァ?」
「ぐるるるるるがる!」(←訳:ピカソさんの大作!)
ええ、そうです、
美術の教科書に、いえ、もしかしたら
世界史の教科書にも載っているのかしら、
パブロ・ピカソさん作『ゲルニカ』(1937年制作)。
『ゲルニカ』は現在、
ピカソさんの祖国スペインのマドリッドにある
レイナ・ソフィア芸術センターに収蔵されていますが、
そこに辿りつくまでに
壮大なドラマがあったことを
アート好きな方々はよく御存知のことでしょう。
「せんそうのォさなかッ、だッたのでスゥ!」
「がるぐるる!」(←訳:欧州全域が!)
『ゲルニカ』の制作年代からもお分かりのように、
スペインに内戦が起こり、
独裁政権が共和国政府を倒した時期に
ピカソさんはこの作品を描きました。
ゆえに、
画布にはゲルニカ空爆への、戦争への怒りと抗議が
描き込まれているのも必然であり、
作品から政治的なメッセージを読み取ることも
できなくはありません。
「ひとめェみればァ、わかりまス!」
「ぐるがるるぐるる!」(←訳:戦争なんてイヤだ!)
著者・原田さんは
御本の巻末にこう記しています。
《本作は史実に基づいたフィクションです》
「ふぃくしょんだけどォ~」
「がるるぐっるる!」(←訳:事実もいっぱい!)
語られるのは、
ピカソさんが『ゲルニカ』を政策した20世紀の物語と、
NYとスペインを主な舞台にした現代――21世紀の物語。
特注品の巨大なキャンバスに、
ピカソさんの手で
いままさに描かれんとする『ゲルニカ』。
その制作過程を撮影してゆく
ピカソさんの当時の恋人ドラ・マールさん。
完成した作品が
公開当時だけでなく、
21世紀の現代、そして未来にまで
不穏な波紋をもたらすものになろうとは
ピカソさんは予想していたでしょうか……
「それほどォ、ぱわふるゥなのでス!」
「ぐるるるがるる!」(←訳:すごい絵だよね!)
すごい絵、いえ、すご過ぎる作品は、
21世紀のNY、
MOMA美術館で働くひとりの日本人女性の人生をも
嵐の中の木の葉のように翻弄します。
ピカソさん公認の貴重な『ゲルニカ』複製作品が
政治的に利用される、という事件が起きました。
MOMA美術館のミュレーターであり、
ピカソ作品の研究者としても知られる
ヨーコ・ヤガミさんは
事件に深く関わっているのでは、と
メディアに疑われます。
「むむゥ! ぬれぎぬゥでス!」
「がるるぐるる!」(←訳:無関係だよう!)
『ゲルニカ』を利用したのは何者なのか?
何を目論んでそんなことを?
スペインで、NYで、
ヨーコさんは事件の真相を追いますが……
「さすぺんすゥ!」
「ぐるるる!」(←訳:ミステリ!)
歴史小説的な側面も持つこの御本、
しかし本質はやはり、
ミステリだと思われますので、
これ以上の粗筋は明かせませんが、
アート好きさんにはきっと楽しめるでしょうし、
読後の充実感にも、
そして物語に織り込まれたメッセージにも
エールを送りたくなる快作です。
ピカソさんが上げた抗議の声を
“いま”によみがえらせる一冊を
皆さま、ぜひ!
きょうもォなげまスッ、げんきだまッ!」
「がるる!ぐるるるがるる!」(←訳:虎です!届きますように!)
こんにちは、ネーさです。
イタリアで、そしてミャンマーでも地震が、と聞いて、
どうにも胸苦しい一日でした……。
いや、ここでメゲてはならじ!
えいやっ!と元気玉を投げ終えたら、
さあ、私たち活字マニアの元気の素、
読書タイムとまいりましょう。
本日は、こちらの小説作品を、どうぞ~!
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―― 暗幕のゲルニカ ――
著者は原田マハさん、2016年3月に発行されました。
『GUERNICA UNDERCOVER』と英語題名が付されています。
「げるにかァ、とうとォ、あのゆうめいィなァ?」
「ぐるるるるるがる!」(←訳:ピカソさんの大作!)
ええ、そうです、
美術の教科書に、いえ、もしかしたら
世界史の教科書にも載っているのかしら、
パブロ・ピカソさん作『ゲルニカ』(1937年制作)。
『ゲルニカ』は現在、
ピカソさんの祖国スペインのマドリッドにある
レイナ・ソフィア芸術センターに収蔵されていますが、
そこに辿りつくまでに
壮大なドラマがあったことを
アート好きな方々はよく御存知のことでしょう。
「せんそうのォさなかッ、だッたのでスゥ!」
「がるぐるる!」(←訳:欧州全域が!)
『ゲルニカ』の制作年代からもお分かりのように、
スペインに内戦が起こり、
独裁政権が共和国政府を倒した時期に
ピカソさんはこの作品を描きました。
ゆえに、
画布にはゲルニカ空爆への、戦争への怒りと抗議が
描き込まれているのも必然であり、
作品から政治的なメッセージを読み取ることも
できなくはありません。
「ひとめェみればァ、わかりまス!」
「ぐるがるるぐるる!」(←訳:戦争なんてイヤだ!)
著者・原田さんは
御本の巻末にこう記しています。
《本作は史実に基づいたフィクションです》
「ふぃくしょんだけどォ~」
「がるるぐっるる!」(←訳:事実もいっぱい!)
語られるのは、
ピカソさんが『ゲルニカ』を政策した20世紀の物語と、
NYとスペインを主な舞台にした現代――21世紀の物語。
特注品の巨大なキャンバスに、
ピカソさんの手で
いままさに描かれんとする『ゲルニカ』。
その制作過程を撮影してゆく
ピカソさんの当時の恋人ドラ・マールさん。
完成した作品が
公開当時だけでなく、
21世紀の現代、そして未来にまで
不穏な波紋をもたらすものになろうとは
ピカソさんは予想していたでしょうか……
「それほどォ、ぱわふるゥなのでス!」
「ぐるるるがるる!」(←訳:すごい絵だよね!)
すごい絵、いえ、すご過ぎる作品は、
21世紀のNY、
MOMA美術館で働くひとりの日本人女性の人生をも
嵐の中の木の葉のように翻弄します。
ピカソさん公認の貴重な『ゲルニカ』複製作品が
政治的に利用される、という事件が起きました。
MOMA美術館のミュレーターであり、
ピカソ作品の研究者としても知られる
ヨーコ・ヤガミさんは
事件に深く関わっているのでは、と
メディアに疑われます。
「むむゥ! ぬれぎぬゥでス!」
「がるるぐるる!」(←訳:無関係だよう!)
『ゲルニカ』を利用したのは何者なのか?
何を目論んでそんなことを?
スペインで、NYで、
ヨーコさんは事件の真相を追いますが……
「さすぺんすゥ!」
「ぐるるる!」(←訳:ミステリ!)
歴史小説的な側面も持つこの御本、
しかし本質はやはり、
ミステリだと思われますので、
これ以上の粗筋は明かせませんが、
アート好きさんにはきっと楽しめるでしょうし、
読後の充実感にも、
そして物語に織り込まれたメッセージにも
エールを送りたくなる快作です。
ピカソさんが上げた抗議の声を
“いま”によみがえらせる一冊を
皆さま、ぜひ!