テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

火花よりも、烈く。

2016-08-28 22:12:27 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 しょうりィしたけどォ、しんみりィ~…」
「がるる!ぐるがるるる……!」(←訳:虎です!黙祷しました……!)

 こんにちは、ネーさです。
 開幕2連勝となった我がユヴェントスですが、
 地震の被害を受けた方々を悼み、
 喪章をつけての試合となりました。
 私たちもイタリアへ祈りと、ガンバレ~!の思いを飛ばしつつ、
 さあ、ここからは切り替えて、
 読書タイムで元気を復活させましょう。
 本日は、こちらの御本を、どうぞ~!
 
  


 
         ―― ベスト・エッセイ 2016 ――



 編集委員は、角田光代さん、林真理子さん、藤沢周さん、
 町田康さん、三浦しをんさん、2016年6月に発行されました。
 『 THE BEST ESSAY 2016 』と副題が付されています。

 えー、いつもでしたら、
 ここで著者さんのお名前を記すところなんですけれど、
 今回ばかりは、ちょっとムリです。
 
 この御本に収録されているのは、
 “2015年に新聞などに発表された数多くのエッセイ作品の中から
  読み応えのある77編を厳選しました”
 とのことで、つまり、
 77編の作品の、77人の著者さんの名を書いていたら……

「うでがァ、つッちゃうゥでス!」
「ぐるがるるぅる!」(←訳:夜が明けちゃう!)

 という次第で、御勘弁いただくとして、
 ええ、逆の見方をするなら、、
 77人もの作家さんです。

 77人もいれば、
 きっとその中には、
 大好きな作家さん、
 ずっと読み続けている作家さん、
 この御方の作品なら間違いはないわ!な作家さんがいるはず、
 とも申せましょう。

「どれもォ、けッさくゥ!」
「がるるぐるるる!」(←訳:どれもおすすめ!)

 宮尾登美子さんへのリスペクトがひしひしと伝わる、
 林真理子さんの『華やかな孤高の人』。

 あるよね、これ!と共感を誘われる、
 三浦しをんさんの『ロボコップ彷徨』。

 くすくす笑いが止まらなくなる、
 三谷幸喜さんの『《よっこいしょ、ふう》厳禁』。

 短編映画にしたくなるような、
 よしもとばななさんの『幸せを創る』。

 愛らしくも輝かしい
 マイケル・エメリックさんの『保育園、送り迎え』。

 本当に、おすすめの作品ばかりなのです、が。

 これは!
 という作品をひとつ挙げるとしたら……?

「うゥ~んッ? どれがァ、いいかなァ~??」
「ぐるるがるる~?」(←訳:どれにしよう~?)

 私ネーさが選ぶのは――

 又吉直樹さんの
 『芥川龍之介への手紙』。

 御本の冒頭、
 いちばん初めに収録されているこの作品には、
 又吉さんの著作『火花』に続く
 “創作”への想いが綴られています。

 題名の通り、
 文豪・芥川さんに宛てた手紙、
 お師匠さんに書き送るお便りのような文章は、
 軽やかであり、
 てらいなく素直で、
 しかし、ダイヤモンドのように
 きらめく光を放射しています。

 いえ、ダイヤモンドじゃないわね、
 夜空を横切るハレー彗星か、
 百万の星雲ように朗々たるまぶしさ!

「きらきらァ、してまスゥ!」
「がるるるー!」(←訳:きれいだー!)

 又吉さんのこの作品を、ぜひ!
 そして、アタマを冷やすひとときを置いたら、
 次の作品、次のページへ!
 
 激おすすめのエッセイ集、
 全活字マニアの皆さまに激おすすめですよ♪
 ぜひ、一読を~!
 
 
 
コメント
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