「こんにちわッ、テディちゃでス!
おおあめェ、こわいィでスゥ~ッ!」
「がるる!ぐるがるるるぅ!」(←訳:虎です!川があふれるぅ!)
こんにちは、ネーさです。
リオオリンピック閉会式の中継時間、
ここ東京・八王子周辺は台風9号の豪雨に襲われ、
ネーさ家のすぐ裏手の川が氾濫寸前に!
市役所の方々が土嚢を運んでくださったり、
少し雨足が弱まったことで
なんとか浸水は免れましたが、
これから台風の進路に当たってしまう地域の皆さま、
どうか気を付けてくださいね!
「きけんがァ、せまッたらッ!」
「ぐるがるる!」(←訳:すぐ避難を!)
幸い、現在の多摩地域は天候が安定していますので、
ココロを平静に保つためにも、
さあ、読書タイムですよ。
本日は、こちらのノンフィクション作品を、どうぞ~!
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―― ダルトン・トランボ ――
著者はジェニファー・ワーナーさん、原著は2014年に、
日本語版は2016年8月に発行されました。
英語原題は『BLACKLISTED:A Biography of Dalton Trumbo』、
『ハリウッドのブラックリストに挙げられた男』と日本語副題が付されています。
「ひょうしのォ、おじちゃんがァ~」
「がるるるぐる!」(←訳:トランボさん!)
つい最近まで、
ダルトン・トランボさん、といっても
多くの人は首を傾げたことでしょう。
それって誰?と。
ですが、現在、事情は変わりつつあります。
映画好きな御方ならば、きっと、こう答えてくれるはず。
ダルトン・トランボさん?
ああ、映画『ローマの休日』の脚本家さんね!
「すごいィぞッ、おじちゃんッ!」
「ぐるるーがるるる!」(←訳:オスカーあげよう!)
ええ、アケデミー脚本賞を受賞するのも当然な、
素晴らしいお仕事をしたダルトンさん。
しかし、ダルトンさんがオードリー・ヘップバーンさん主演のこの映画で
アカデミー賞授賞式の舞台に登壇した事実はありません。
なぜなら、彼は、共産主義者として糾弾され、
投獄された過去を持つ身でしたから。
「そこがァ、わきゃりませんッ!」
「がるぐるがる??」(←訳:それ犯罪なの??)
アメリカの映画史に刻まれた最大の汚点、
《ハリウッド・テン》事件。
1948年、
共産主義を排斥すべき、という当時の風潮が巻き起こした
政治的な“陰謀”により、
議会侮辱罪の判決を受け、
10人の映画人が連邦刑務所で一年の刑を宣告されました。
ダルトンさんは、その10人の中の一員であり、
1950年、ケンタッキー州の連邦矯正施設に収監されます。
そして、10ヶ月ののち、
ようやく自由の身となりましたが……
自由?
そんなもの、どこに?
投獄される前から、
ダルトンさんの名はブラックリストに載っていました。
ブラックリストに乗せられた状態では、
脚本を書いても採用などされません。
どんな良い脚本を仕上げても、
映画会社から門前払いを喰らうばかり。
「そこでェ、おじちゃんはァ、かんがえましたでス!」
「ぐるがるぐる!」(←訳:知恵こそ武器!)
表には立たず、
友人の名義を借りて、脚本を書く。
そんな手を使っても、ええ、
分かる人には分かっちゃうんですけどね、
資金繰りが苦しい小さな映画会社は、
見て見ぬふりをして
別人名義のダルトンさんの脚本を買い上げます。
ダルトンさんの武器は、
速く書けて、手際もよい、
そして観客さんにウケのいい脚本を書けること。
そんな武器がアカ狩りに揺れる社会に通用するのか?
窮状を打破できるのか?
と心配になりますが……
「やッてェみなくちゃッ!」
「がるるるるるっ!」(←訳:わからないよっ!)
トランボさんの闘いの記録を
著者・ワーナーさんはひとつずつ拾い上げ、
つなげてゆきます。
耐え続けながらも、
知恵を絞り、
打てるだけの手を打ちまくり、
脚本や小説の執筆を決して止めない。
おそらくは、
天職を見つけた者だけが持つ強さで、
荒波を乗り越えてゆくトランボさん――
「いまはもうゥ、かくさなくてェ、いいのでス!」
「ぐるるるるる!」(←訳:自分の名をね!)
近年、再評価がぐんぐん進む、
ひとりの映画人の人生。
訳者・梓澤登さんにも拍手を送りたいこの一冊を、
皆さまも、ぜひ♪
おおあめェ、こわいィでスゥ~ッ!」
「がるる!ぐるがるるるぅ!」(←訳:虎です!川があふれるぅ!)
こんにちは、ネーさです。
リオオリンピック閉会式の中継時間、
ここ東京・八王子周辺は台風9号の豪雨に襲われ、
ネーさ家のすぐ裏手の川が氾濫寸前に!
市役所の方々が土嚢を運んでくださったり、
少し雨足が弱まったことで
なんとか浸水は免れましたが、
これから台風の進路に当たってしまう地域の皆さま、
どうか気を付けてくださいね!
「きけんがァ、せまッたらッ!」
「ぐるがるる!」(←訳:すぐ避難を!)
幸い、現在の多摩地域は天候が安定していますので、
ココロを平静に保つためにも、
さあ、読書タイムですよ。
本日は、こちらのノンフィクション作品を、どうぞ~!

―― ダルトン・トランボ ――
著者はジェニファー・ワーナーさん、原著は2014年に、
日本語版は2016年8月に発行されました。
英語原題は『BLACKLISTED:A Biography of Dalton Trumbo』、
『ハリウッドのブラックリストに挙げられた男』と日本語副題が付されています。
「ひょうしのォ、おじちゃんがァ~」
「がるるるぐる!」(←訳:トランボさん!)
つい最近まで、
ダルトン・トランボさん、といっても
多くの人は首を傾げたことでしょう。
それって誰?と。
ですが、現在、事情は変わりつつあります。
映画好きな御方ならば、きっと、こう答えてくれるはず。
ダルトン・トランボさん?
ああ、映画『ローマの休日』の脚本家さんね!
「すごいィぞッ、おじちゃんッ!」
「ぐるるーがるるる!」(←訳:オスカーあげよう!)
ええ、アケデミー脚本賞を受賞するのも当然な、
素晴らしいお仕事をしたダルトンさん。
しかし、ダルトンさんがオードリー・ヘップバーンさん主演のこの映画で
アカデミー賞授賞式の舞台に登壇した事実はありません。
なぜなら、彼は、共産主義者として糾弾され、
投獄された過去を持つ身でしたから。
「そこがァ、わきゃりませんッ!」
「がるぐるがる??」(←訳:それ犯罪なの??)
アメリカの映画史に刻まれた最大の汚点、
《ハリウッド・テン》事件。
1948年、
共産主義を排斥すべき、という当時の風潮が巻き起こした
政治的な“陰謀”により、
議会侮辱罪の判決を受け、
10人の映画人が連邦刑務所で一年の刑を宣告されました。
ダルトンさんは、その10人の中の一員であり、
1950年、ケンタッキー州の連邦矯正施設に収監されます。
そして、10ヶ月ののち、
ようやく自由の身となりましたが……
自由?
そんなもの、どこに?
投獄される前から、
ダルトンさんの名はブラックリストに載っていました。
ブラックリストに乗せられた状態では、
脚本を書いても採用などされません。
どんな良い脚本を仕上げても、
映画会社から門前払いを喰らうばかり。
「そこでェ、おじちゃんはァ、かんがえましたでス!」
「ぐるがるぐる!」(←訳:知恵こそ武器!)
表には立たず、
友人の名義を借りて、脚本を書く。
そんな手を使っても、ええ、
分かる人には分かっちゃうんですけどね、
資金繰りが苦しい小さな映画会社は、
見て見ぬふりをして
別人名義のダルトンさんの脚本を買い上げます。
ダルトンさんの武器は、
速く書けて、手際もよい、
そして観客さんにウケのいい脚本を書けること。
そんな武器がアカ狩りに揺れる社会に通用するのか?
窮状を打破できるのか?
と心配になりますが……
「やッてェみなくちゃッ!」
「がるるるるるっ!」(←訳:わからないよっ!)
トランボさんの闘いの記録を
著者・ワーナーさんはひとつずつ拾い上げ、
つなげてゆきます。
耐え続けながらも、
知恵を絞り、
打てるだけの手を打ちまくり、
脚本や小説の執筆を決して止めない。
おそらくは、
天職を見つけた者だけが持つ強さで、
荒波を乗り越えてゆくトランボさん――
「いまはもうゥ、かくさなくてェ、いいのでス!」
「ぐるるるるる!」(←訳:自分の名をね!)
近年、再評価がぐんぐん進む、
ひとりの映画人の人生。
訳者・梓澤登さんにも拍手を送りたいこの一冊を、
皆さまも、ぜひ♪