テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

お菓子に、歴史あり。

2018-02-09 22:21:48 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでッス!
 ふァ~、おりんぴッくゥ?」
「がるる!ぐるがるるー!」(←訳:虎です!応援するよー!)

 こんにちは、ネーさです。
 いよいよ始まった冬季オリンピック、
 日本の選手さんはもちろんのこと、
 いまだ余震が続いているという台湾の選手さんたちに
 全力で声援を送りたい!
 いえ、全選手さんがケガなく実力を発揮できるよう祈りながら、
 さあ、文科系で運動オンチな私ネーさ、
 読書タイムをガンバります♪
 本日は、こちらの御本を、どうぞ~!
 
  



       ―― 歴史をつくった洋菓子たち ――



 著者は長尾健二(ながお・けんじ)さん、2017年12月に発行されました。
 『キリスト教、シェイクスピアからナポレオンまで』と副題が付されています。

「もうすぐゥ~ばれんたいんでいィ~♪♪」
「ぐるるがるるる!」(←訳:お菓子LOVE!)

 2月14日のバレンタインデー直近の週末ですから、
 チョコレートショップさんはもとより、
 洋菓子屋さん、和菓子屋さんでも
 チョコレートを使ったお菓子やケーキがショーケースを彩り、
 私たちのような甘いモノ好きを苦しめます。

 ああ、全部欲しい。全部食べたい。

「それはァ、ちょッとォ~…」
「がる~!」(←訳:無理~!)

 かくも私たちを魅了する“美味しいもの”。

 当然のことではありましょうが、
 先人さんたちもまた、
 甘く美味しいお菓子の虜(とりこ)となり、
 新たなお菓子の開発にいそしんできました。

 30年に渡って 
 (社)日本洋菓子協会連合会にて
 洋菓子専門月刊誌『ガトー(GATEAUX)』の編集に携わったという 
 著者・長尾さんも
 いうなれば《お菓子の世界のひと》です。

 ただ、長尾さんの好奇心を掴んだのは、
 お菓子の“歴史”だったのですけれどね。

「おかしィにもォ、れきしィ、ありッ!」
「ぐるるるる!」(←訳:伝説もだよ!)

 フランス料理やイタリア料理の世界に
 巨匠を讃えられる料理人さんがいるのと同様、
 洋菓子の分野にも偉大なシェフが存在します。

 パティシエの王様と呼ぶべき
 アントナン・カレームさん。

 フィユタージュ生地の発明者とされる
 クロード・ジュレさん。

 そして、
 シェフさんたちが発明したお菓子を
 世に広めていったのは、
 権力者たちや貴族たち、
 詩人さんや作家さん、
 街頭の売り子さんたち――

「しょうせつかァさんとォ、おかしィ!」
「がるぐるるるる!」(←訳:相性いいんです!)

 プルーストさんのマドレーヌについては
 あらためて申すまでもありませんが。

 副題からもお分かりのように、
 シェイクスピアさんも作品のあちこちに
 ショートケーキ(注・日本のショートケーキとは別物です)、
 ビスケットなどの言葉をちりばめ。

 エドモン・ロスタンさんは
 『シラノ・ド・ベルジュラック』の中で
 ブリオシュ、パン・デピス、アンゼリカ、クリーム、と
 お菓子用語を連呼する。

 どうもね、大作家さんほど
 甘いものがお好きみたいですわね。

「ずのうゥろうどうゥにはァ、ひつうようゥでス♪」
「ぐるるる!」(←訳:お菓子が!)
 
 お菓子が生まれてきた経緯を探る
 歴史ノンフィクションであり、
 お菓子の生みの親さんと
 お菓子を愛好する文化人さんについての
 評伝でもあるこの御本、
 中世~近代の欧州史に興味をお持ちの活字マニアさんにも
 おすすめです。
 お菓子好きさんは、ぜひ、一読を♪
 

 
コメント
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