テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

小さな《ヒト》たち。

2018-02-11 22:00:24 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでッス!
 しゅくじつゥ~でス!」
「がるる!ぐるるるるる~!」(←訳:虎です!建国記念の日~!)

 こんにちは、ネーさです。
 冬の嵐もひと休み?となった祝日の読書タイムは、
 硬派でシリアス、
 かつ面白さMAX!なノンフィクション作品を御紹介しますよ。
 さあ、こちらを、どうぞ~♪
 
  



       ―― 我々はなぜ我々だけなのか ――



 著者は川端裕人(かわばた・ひろと)さん、
 監修は海部陽介(かいふ・ようすけ)さん、2017年12月に発行されました。
 『アジアから消えた多様な《人類》たち』と副題が付されています。

 《我々はどこから来たのか/我々は何者なのか/我々はどこへ行くのか》

 といえば、
 ゴーギャンさんの有名な作品の題名ですけれど、
 この御本のテーマは美術ではありません。

「てーまはァ、じんるいィ!」
「ぐるがるる!」(←訳:進化人類学!)

 御本冒頭の『はじめに』で、
 著者・川端さんはこう記しています。

   1990年代から2000年代にかけて
   人類の起源をめぐる大論争があって、
   アフリカで生まれたホモ・サピエンスが全世界に広がったという
   《アフリカ単一起源説》が
   定説になった――

「ふむふむゥ、きいたことォありまスゥ!」
「がるるぐる!」(←訳:人類の誕生!)

 しかし。

 学者さんたちの探究やチャレンジが
 そこで終わってしまったわけではありません。

 耳にした憶えがありますよね、
 ジャワ原人、北京原人。
 彼らはどうなってしまったのか、
 いえ、今はどんな扱いを受けているのか?

 そしてまた、
 新たな発見が相次いでいます。

 他ならぬ、ここアジアの地で。

「へェ~?」
「ぐるるがるるっ?」(←訳:どこでどこでっ?)

 御本の本文は
 第1章『人類進化を俯瞰する』
 第2章『ジャワ原人をめぐる冒険』
 第3章『ジャワ原人を科学する現場』
 第4章『フローレス原人の衝撃』
 第5章『ソア盆地での大発見』
 第6章『台湾の海底から』
 終章『我々はなぜ我々だけなのか』
 の各章から構成されています。

 読んでいて特に唸らされたのが
 第4章でした。

 インドネシアの、フローレス島。
 リャン・プア洞窟。
 
 そこで発見された人類化石は……

 身長1メートルあまり。

「ふァ~…いちィめーとるゥ??」
「がるるるぅ?」(←訳:ホントにぃ?)

 本当だったから
 世界中の学者さんたちが仰天したんです。

 見つかった化石は
 1万8000年から3万8000年前のもの。
 身長1メートル余で、小柄。
 島という、特殊な環境も重要。

 小柄であるがゆえに
 《ホビット》と通称を奉られた、と聞けば、
 『指輪物語』ッファンの方々は
 ドキドキしちゃいますよね。

 ホビットたちのような
 “小さなひと”が本当に存在したのか?と。

「いたのッ??」
「ぐる!」(←訳:わお!)

 《ホビット》ことフローレス原人の真の姿とは?
 さらに、台湾で発見された原人とは?
 なぜ、アジアで発見が続くのか?

 かつて確かに存在していたはずの彼らは
 どこへ行ってしまったのか。
 なぜ、ここには“我々”しかいないのか――
 現在進行形の《進化の謎》に迫るノンフィクション作品は、
 理系さんにも文系さんにもおすすめです。

 《ヒト》の来た道に思い馳せつつ、
 本屋さんで、図書館で、
 ぜひ、探してみてくださいね♪
 

 
コメント
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