テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

チェコの、春夏秋冬。

2018-02-27 22:15:01 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 もうすぐゥ、ぱらりんぴッくゥ~??」
「がるる!ぐっるるがるるる!」(←訳:虎です!じっくり見たいよ!)

 こんにちは、ネーさです。
 パラリンピックっていつから始まるの?
 どんな種目があるの?
 競技の日程は?と、またワクワクしながらも、
 聖火台に火が点るまでの間には、
 さあ、読書タイムですよ。
 本日は、こちらのエッセイ作品を、どうぞ~♪
 
  



          ―― チェコの十二ヵ月 ――



 著者は出久根育(でくね・いく)さん、2017年12月に発行されました。
 『――おとぎの国に暮らす――』と副題が付されています。

「ふァ? これはァ、えッせいィ~でスかッ??」
「ぐるがぅるるる?」(←訳:絵本じゃなくて?)

 そうなのよね、
 御本の表紙画の、
 なんとすばらしく美しいこと!
 欧州の昔話をテーマにした絵本かしら?民話かな?
 と、思ってしまいそうになりますが、
 内容は。

 『あめふらし』『マーシャと白い鳥』他の絵本作品で人気の
 著者・出久根さん。

 出久根さんがお住まいにしているのは、
 日本から遠く離れたチェコのプラハ――

 ですので、この御本は本当に
 “おとぎの国”チェコでの出久根さんの暮らしを綴った
 エッセイ作品なんですね。

「えッとォ~、ちぇことォいえばァ~…?」
「がるっ!」(←訳:変身っ!)

 活字マニアさんにとっては、
 フランツ・カフカさんの、
 ミラン・クンデラさんの、
 カレル・チャペックさんの国であるチェコ共和国。

 そのチェコへ移住した出久根さん、
 日本の編集者さんと
 メールで仕事のやり取りをしながら、
 近況報告を兼ねて
 身近な出来事を報せているうち、
 毎月きちんと書いてみたら?と
 勧められたのだそうです。

 そうして始まった理論社さんHPでの連載
 『プラハお散歩便り』をもとに、
 このエッセイ作品が完成しました。

「ちぇこのォ、はるゥ~♪」
「ぐるるるがる!」(←訳:復活祭が来た!)

 欧州大陸の、内陸部にあるチェコの、春。
 ライラックが咲き、
 おや? 太陽の位置が高くなったと気付けば、もう真夏?
 けれど、8月も半ばを過ぎれば、
 秋風混じりの残暑。
 10月になったら突然の雪!
 厳しい冬はもうすぐそこ……と、
 日本とは異なる四季がめぐる国。

 出久根さんはチェコの風物詩やイベントなどを
 丁寧に、愛情をこめて活写してゆきますが、
 “おとぎの国”というだけあって、
 これはフィクションなのだろうかと
 思わせられる場面も少なくありません。

 そのひとつが、
 『銀河鉄道のネトリツェ』
 (本文28ページ)。

「ぎんがァてつどうゥ?!?」
「がぅるる??」(←訳:チェコに??)

 チェコの森に、
 或る夜、銀河鉄道が降りてくる。

 午後8時、
 小さな無人駅に人々が集えば、
 駅にやって来たのは――

 それはいったいどういうことなのか、
 お教えしたいのはヤマヤマなれど、
 ここはどうか、
 皆さま御自身の眼で
 出久根さんの文章と画を味わい、
 脳裏に想い描いてみてください。

「ぞくぞくゥ~しまスゥ!」
「ぐるるるがるるるる!」(←訳:ホントに夢みたいな!)

 絵本好きな方々に、
 チェコの映画や小説が大好きな方々にも
 心からおすすめしたいエッセイ(画文集?)作品、
 ぜひ、一読を♪
 
 

 
コメント
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