「こんにちわァ、テディちゃでス!
きょうはァ、とくべつないちにちィでス!」
「がるる!ぐるるるる!」(←訳:虎です!忘れないぞ!)
こんにちは、ネーさです。
また“3月11日”がやって来ました。
この日付を嚙み締めつつ、
さあ、本日の読書タイムは、
こちらの御本を、どうぞ~!
―― 絶望図書館 ――
編集者は頭木弘樹(かしらぎ・ひろき)さん、2017年11月に発行されました。
『立ち直れそうもないとき、心に寄り添ってくれる12の物語』と
副題が付されています。
「ぜッ、ぜうぼうゥ??」
「ぐる~!」(←訳:重い~!)
今日という日に、この題名は……重苦しいかしら、
少々わざとらしいかもしれない、と悩んだのですが、
敢えてこの、12篇の作品から成るアンソロジーを選んでみました。
《内容紹介》によれば、
この御本には、いえ、この“図書館”には、
絶望的な物語を集めたのではありません。
絶望から立ち直る物語を集めたのでもありません。
絶望した気持ちに
寄り添ってくれるものばかりを集めました。
それで何かが解決されるわけではないのですが、
しかしそれでも、命綱となることがあります。
という“利用案内”が掲げられています。
「いのちィづなァ~…!」
「がるるるるるる!」(←訳:届きますように!)
絶望、とひと口に言っても、
いろいろな種類の絶望があります。
この御本に収められているのも、
人が怖い、
運命が受け入れられない、
よるべなくて切ない、など
形も状況も、
そして表現方法も異なっている作品たちです。
児童文学あり、
エッセイあり、
小説あり、
マンガもあり。
「えッ? まんがッ?」
「ぐるるるるるー!」(←訳:手塚さんのだー!)
そう、本文の12番目に収録されているのは、
手塚治虫さん著『ハッスルピノコ』。
手塚さんの代表作『ブラック・ジャック』の登場人物として
活字マニアの皆さまも
ピノコちゃんの存在はよく御存知でしょうが……
小さなピノコちゃんも
絶望を抱えて生きています。
彼女と表裏一体、
彼女そのものであるともいえる絶望とは――
手塚さん独自の丸いタッチで
愛らしく描かれたピノコちゃん。
流す涙はまさに《マンガ》のようで、
深刻そうには見えなくとも。
はたして、
ブラック・ジャックさんの神業をもってしても
彼女をその深みから救い出すことは、出来るのか。
「まだまだァ、わかりませんでスゥ!」
「がるるるぐるるがぅる!」(←訳:ガンバだピノコちゃん!)
もちろん、
手塚さんの作品に辿り着く前に、
エッセイやミステリにも挑んでみてくださいね。
私ネーさのおすすめは、
ウィリアム・アイリッシュさんの
『瞳の奥の殺人』です。
「おそろしいィじけんでスゥ!」
「ぐっるるっるるるるがるるぐる!」(←訳:ヒッチコックさんの映画のよう!)
そして、御本の巻末には
編者・頭木さんの『あとがきと作品解説』の他に、
もうひとつ、
フランツ・カフカさんのこんな言葉が付されています。
本には、
悲しんでいる人を
助ける気持ちなんか、
ちっともないとしても、
本を読んでいる間は、
ぼくは本にしっかり
すがりついていられる。
「ほんがァ、あればア~…」
「がるるぐるる……?」(←訳:何かができる……?)
本があれば。
本と一緒なら、たぶん。
ええ、その想いだけで充分なのだと信じて、
若芽のようにやわらかなこころで
ぜひ、一読を。
きょうはァ、とくべつないちにちィでス!」
「がるる!ぐるるるる!」(←訳:虎です!忘れないぞ!)
こんにちは、ネーさです。
また“3月11日”がやって来ました。
この日付を嚙み締めつつ、
さあ、本日の読書タイムは、
こちらの御本を、どうぞ~!
―― 絶望図書館 ――
編集者は頭木弘樹(かしらぎ・ひろき)さん、2017年11月に発行されました。
『立ち直れそうもないとき、心に寄り添ってくれる12の物語』と
副題が付されています。
「ぜッ、ぜうぼうゥ??」
「ぐる~!」(←訳:重い~!)
今日という日に、この題名は……重苦しいかしら、
少々わざとらしいかもしれない、と悩んだのですが、
敢えてこの、12篇の作品から成るアンソロジーを選んでみました。
《内容紹介》によれば、
この御本には、いえ、この“図書館”には、
絶望的な物語を集めたのではありません。
絶望から立ち直る物語を集めたのでもありません。
絶望した気持ちに
寄り添ってくれるものばかりを集めました。
それで何かが解決されるわけではないのですが、
しかしそれでも、命綱となることがあります。
という“利用案内”が掲げられています。
「いのちィづなァ~…!」
「がるるるるるる!」(←訳:届きますように!)
絶望、とひと口に言っても、
いろいろな種類の絶望があります。
この御本に収められているのも、
人が怖い、
運命が受け入れられない、
よるべなくて切ない、など
形も状況も、
そして表現方法も異なっている作品たちです。
児童文学あり、
エッセイあり、
小説あり、
マンガもあり。
「えッ? まんがッ?」
「ぐるるるるるー!」(←訳:手塚さんのだー!)
そう、本文の12番目に収録されているのは、
手塚治虫さん著『ハッスルピノコ』。
手塚さんの代表作『ブラック・ジャック』の登場人物として
活字マニアの皆さまも
ピノコちゃんの存在はよく御存知でしょうが……
小さなピノコちゃんも
絶望を抱えて生きています。
彼女と表裏一体、
彼女そのものであるともいえる絶望とは――
手塚さん独自の丸いタッチで
愛らしく描かれたピノコちゃん。
流す涙はまさに《マンガ》のようで、
深刻そうには見えなくとも。
はたして、
ブラック・ジャックさんの神業をもってしても
彼女をその深みから救い出すことは、出来るのか。
「まだまだァ、わかりませんでスゥ!」
「がるるるぐるるがぅる!」(←訳:ガンバだピノコちゃん!)
もちろん、
手塚さんの作品に辿り着く前に、
エッセイやミステリにも挑んでみてくださいね。
私ネーさのおすすめは、
ウィリアム・アイリッシュさんの
『瞳の奥の殺人』です。
「おそろしいィじけんでスゥ!」
「ぐっるるっるるるるがるるぐる!」(←訳:ヒッチコックさんの映画のよう!)
そして、御本の巻末には
編者・頭木さんの『あとがきと作品解説』の他に、
もうひとつ、
フランツ・カフカさんのこんな言葉が付されています。
本には、
悲しんでいる人を
助ける気持ちなんか、
ちっともないとしても、
本を読んでいる間は、
ぼくは本にしっかり
すがりついていられる。
「ほんがァ、あればア~…」
「がるるぐるる……?」(←訳:何かができる……?)
本があれば。
本と一緒なら、たぶん。
ええ、その想いだけで充分なのだと信じて、
若芽のようにやわらかなこころで
ぜひ、一読を。