テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

敢えての、《弟子》道。

2018-03-01 22:11:49 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 ざきとわちゃんッ、げんきをォだしてッ!」
「がるる!ぐっるがるるぐるる!」(←訳:虎です!きっと願いは叶うよ!)

 こんにちは、ネーさです。
 練習に練習を重ねてキンメダルを獲った少女に贈られたのは、
 待望の秋田犬……ではなくて高級車??
 免許も持ってない女の子にクルマ渡してどーすんのよ!
 パピーをあげなさいよ大人たち、パピーを!と
 私ネーさ、TVニュースを見て憤ってしまいました。
 近日中に少女と秋田犬パピーが出会えることを熱望しながら、
 さあ、本日の読書タイムは、
 こちらの御本を、どうぞ~♪

  



           ―― 昭和と師弟愛 ――



 著者は小松政夫(こまつ・まさお)さん、2017年9月に発行されました。
 『植木等と歩いた43年』と副題が付されたこの御本もまた、
 或る“出会い”の物語と申せましょうか。

「しょうわのォ、えんためッ!」
「ぐるるるるる!」(←訳:大御所さんだ!)

 著者・小松さんは、もちろん、
 誰もが認める大スター!さんなのですが、
 その小松さんが、

   まるでオーラを放っているような

   表情も落ち着いた大人の男性

   顔立ちは想像以上にハンサム

   ダンディで、おしゃれ

 と激賞する“先輩”さんがおりました。

「べたほめェでスねッ!」
「がるるるぐるるる!」(←訳:ベタ惚れなんだよ!)

 そう、小松さんが敬愛してやまない、
 その人こそが植木等さん。

 映画にTV、舞台、
 クレージーキャッツの一員として地方公演もする、
 日本で最も忙しい売れっ子さんで人気者!

 ……でも、売れっ子/人気者であったために
 植木さんのスケジュールは
 信じられないほどハードでした。

 徹夜はザラで、
 一週間の睡眠時間が10時間にも満たない、なんてことは
 珍しくもありません。

「わうゥッ! たいへんッ!」
「ぐるるるる!」(←訳:植木さんが!)

 ハードスケジュールがたたり、
 植木さん、とうとう映画の撮影中に倒れてしまったのです。

 それまでは風邪も引かず、
 お腹を壊さず、という丈夫な御方が、入院……

 そうとなって、
 植木さんの御家族か、
 周囲のどなたかが事態を憂いたのでしょうか、
 芸能週刊誌に小さな広告が掲載されます。

  《植木等の付き人兼運転手募集。
   やる気があるなら、めんどうみるョ~~》

「ひゃわわゥ!」
「がるっ!」

 この小さな広告が、
 ひとりの青年の運命を決しました。

 御本人いわく――

  《これだ!
   見渡す限りの大草原で、
   たった一本だけある四葉のクローバーが
   ピッと立っているのを発見した気分》。

 そして、青年は見事にクローバーを掴み取り、
 夢に見ていた世界へ一歩を踏み入れます。

 “親父さん”こと植木等さんにぴたりとひっついて、
 芸能の世界へ。

「めがァ、くらみそうゥ!」
「ぐるるるがる!」(←訳:キラキラだよ!)

 広告が出たのが昭和38年の年末、
 小松さんがめでたく付き人にに採用されたのは
 昭和39年の1月1日――
 東京オリンピックの開催に沸く1964年のことでした。

 以来、ともに歩み、
 付き従い、
 背を押され、
 拍手あり、涙ありの半生記を
 小松さんは物語ります。

 師・植木さんの背を仰ぎつつ。

「あたたかなァ~せなかッ!」
「がるぐる!」(←訳:広い背中!)

 御自身の半生記も絡めての
 エンタなノンフィクション、
 近代史好きな活字マニアさん、
 映画好きな御方にもおすすめですよ。
 クレージーキャッツ大好き!な方々も、
 ぜひ、一読を~♪
 
コメント
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