テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 戦国グルマンカタログ ~

2020-05-15 23:44:28 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 こんしゅうゥもォ、みごたえェありそうでス!」
「がるる!ぐるるるるる~!」(←訳:虎です!大盛り上がり~!)

 こんにちは、ネーさです。
 今季は朝ドラ『エール』と、
 大河ドラマ『麒麟がくる』も熱心に視聴しております。
 両作品ともコロナ禍のため
 放送休止が噂されておりますが、
 俳優さん&スタッフさんにエールを送るべく、
 さあ、本日の読書タイムは、
 ↓こちらの御本で“歴史体験“を、どうぞ~♪

  



     ―― 戦国、まずい飯! ――


 
 著者は黒澤はゆま さん、2020年2月に発行されました。
 はい、21世紀の食事情をしばし忘れ、
 ハートをはるかな過去へㇲッ飛ばしてみましょう。
 貴方の今日の夕ご飯は……?

「ううゥ~むゥッ!」
「ぐるるるるがるるる!」(←訳:マズいのはヤダよう!)

 日本の歴史上に燦然と輝く偉人さんたち、
 或いは名もなき一般市民さんたちの、
 食卓にはどのようなお料理が並んでいたのか。

 そんな《食の謎》に
 著者・黒澤さんが惹きつけられたのは、
 1987年に放送された大河ドラマ『独眼竜政宗』が
 きっかけでした。

 渡辺謙さん演じる伊達政宗公が、
 わっしゃわっしゃと掻き込む『湯漬け』。

 あれ食べてみたい、
 と言う黒澤少年の手に、
 お母様は『湯漬け』を作って渡してくれたのですが。

「みずッぽいィ!」
「がるぐるる!」(←訳:味がしない!)

 正直、食えたもんじゃない。
 そう思いつつも、
 黒澤少年の胸の奥に灯った情熱の灯は消えず、
 むしろ興味は募ったのでした。

 戦国時代の、真の食事情とは、いったい?

「おいしィものォ、ありまスかッ?」
「ぐるるるがっるる?」(←訳:マズいのばっかり?)

 目次の章題を見てみますとね、
 なんとな~く当時流通していた農産物や
 食材、調理法が分かってきます。

 第一章は『赤米』、
 第二章は『糠味噌汁』、
 第三章『芋がら縄』、という具合で。

「なわッ??」
「がるぐるるるる?」(←訳:縄を食べるんだ?)

 芋がら縄とは、
 里芋の茎(ズイキ)をよく干して、
 縄状に結い上げ、
 味噌で味をつけて煮てから
 荷縄にしたもの。

 その縄を刻んで水に入れ、
 火にかけて掻き混ぜれば、
 はい、ズイキ入り味噌汁の出来上がり。

 戦国時代マニアさんには
 よく知られているこの『芋がら縄』、
 黒澤さん、苦労しながらも自作してみたんです。

 2週間かけてやっと完成したそれを、
 少し千切って、そのまま食べてみると。

「……あッ!」
「ぐるる!」(←訳:美味い!)

 縄なんて美味しくないさ!
 と決めつけたのは、間違いだった?
 まずそうなのは名前だけ?
 いやいや、
 そうとも言い切れない?

 ひとくちに、
 戦国時代の人間と言っても、
 侍大将と、
 足軽さんたち雑兵では、
 まったく食べるものが違う。
 調理法や、量も違う。

「それでもォ、しゅつじんッ!」
「がるるるぐるるがるるるるるる!」(←訳:限られた食材で生き延びるんだ!)

 風雲急を告げる時代の、
 食生活や如何に。

 歴史好きな方々、
 食いしん坊を自認する活字マニアさんに、
 激おすすめの一冊です。
 ぜひ、戦国食レポに挑んでみてくださいね~♪
 

 
コメント
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