テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 最上の、そして最高の ~

2020-05-28 22:28:52 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 うむゥ! えんきィにィ、なッちゃッたけどォ~…」
「がるる!ぐるがるる!」(←訳:虎です!安全第一で!)

 こんにちは、ネーさです。
 スペースX社の《クルードラゴン》打ち上げは
 天候不良のため週末に延期となりました……
 ですが皆さま、明日29日は宇宙ではなく
 東京上空に注目です!
 新型コロナウィルス感染症に対応中の
 医療従事者さんたちに敬意と感謝を表すため、
 ブルーインパルスが飛行しますよ。
 私たちも拍手の準備をしながら、
 さあ、ここからは読書タイムです。
 本日はこちらの御本を、どうぞ~♪

  


 
    ―― ブラウン神父 呪いの書 ――



 著者はギルバート・キース・チェスタトンさん、
 2020年2月に発行されました。
 
 《世界ショートセレクション》シリーズの
 15巻目となるこの御本には、
 ブラウン神父さんを探偵役に据えた
 短編5作品が収録されています。

「わおゥ! めいたんていィ、とうじょうゥ~!」
「ぐるるがるるぐる!」(←訳:智慧者ここにあり!)

 先日はチェスタトンさん著『知りすぎた男』を
 御紹介しましたが、
 推理作家チェスタトンさんの代表作といえば、
 《ブラウン神父》シリーズです。

 英国サセックス教区のカトリック司祭さんで、
 顔は丸っこく、
 体形も丸っこくて、
 こうもり傘を持ち歩くブラウン神父さんは……

「とうていィ、みえないィのでス!」
「がるるるぐる!」(←訳:名探偵にはね!)

 そう、名探偵には見えなくても、
 油断しちゃいけないわ。

 とりわけ、表題作品となっている
 『呪いの書』では、
 神父さんの慧眼がピカリ!と光ります。

「のッ、のろいィ……!」
「ぐるがるる??」(←訳:それホント??)

 ブラウン神父さんの知人である
 オープンショー教授のもとに持ち込まれたのは、
 古くて色の褪せた革表紙の、一冊の本。

 その本にはいわくがあって、

   だれもその本を開いてはならない、
   のぞいてもいけない、
   さもなければ
   悪魔に連れ去られるか、
   消えるかしてしまう――

「ひいいィ!」
「がるぅ~!」

 呪い? そんなバカな。
 と、オープンショー教授が嘲笑うことは
 ありませんでした。
 
 何故なら、教授もまた体験したのです。
 摩訶不思議な、
 呪いとしか思えない出来事を。

「たたたッたすけてッ、しんぷさんッ!」
「ぐるがるぅ!」(←訳:出番だよう!)

 呪いと、その恐怖。

 この普遍的なテーマ――
 古くは古文書や墓碑銘から、
 現代ではヴィデオテープやゲーム、
 メールなどでもありますね、
 “呪いのナントカ”というものが。
 それへ、
 はたしてブラウン神父さんは
 どのような答えを出すのかと思えば。

「のろいィのォ、しんじつゥ……!」
「がるるぐる!」(←訳:結果に納得!)

 『呪いの書』
 『世の中でいちばんおそろしい犯罪』
 『クレイ大佐のサラダ』
 『消えたアーサー・ヴォ―ドリー卿』
 『透明人間』

 という5作品とも、
 熱心なミステリマニアさんは
 既に御存知かもしれませんが、
 文庫ではなく、
 単行本で読むブラウン神父さんの物語には
 新鮮な味わいがあります。

「さいこうのォ、めいたんていィ!」
「ぐるるがるるるぐる!」(←訳:最上のミステリだよ!)

 書店さんでは、
 おそらく児童書のコーナーに置かれているこの御本、
 活字好きな少年少女さんたちはもちろん、
 大人諸氏にもおすすめです。
 ぜひ、一読してみてくださいね~♪

 
 
コメント
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