テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 《石》たちの、静かなおしゃべり ~

2024-10-07 22:03:06 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 はッぴィ~きねんびィ!」

「がるる!ぐるるるーがるるぐる!」(←訳:虎です!ミステリー記念日だよ!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 今日10月7日は、

 エドガー・アラン・ポーさんの命日であることから、

 《ミステリー記念日》なのだそうですよ。

 いやぁ色んな記念日があるなぁと感心しながら、

 さあ、本日の読書タイムは、こちらのエッセイ作品を、どうぞ~♪

  

 

 

             ―― 夢みる石 ――

 

 

 著者は德井いつこ(とくい・いつこ)さん、

 原著『ミステリーストーン』は1997年に、

 画像の新装復刊版は2024年6月に発行されました。

 『石と人のふしぎな物語』と副題が付されています。

 

「もふふゥ! まにあァのォ~せかいィでス!」

「ぐるるがっるる!」(←訳:集めてニッコリ!)

 

 石。

 ちょっと珍しい形の、

 或いは、変わった色合いの石。

 

 それに気付いて、へええ、と見惚れてしまったら、

 はい、貴方も立派な石愛好家さんです。

 

 著者・德井さんは、

 八歳か九歳の頃には石ころを集めていた、

 という石愛好家さんであり、

 この御本では石に関する豊富な知識が

 ず~っしり披露されていますよ。

 

「ここんッとうざいィ~!」

「がるるぐるるるるるがるるる!」(←訳:大勢の愛好家さんがいました!)

 

 1章『私の部屋から』

 2章『石ぐるい』

 3章『うごめく石』

 4章『博物館にて』

 

 と、4つの章から成る本文の、

 2章『石ぐるい』では、

 ”石に魅せられた人”が紹介されています。

 

 一般的には無名の、日本人の蒐集家さん。

 

 心理学者のユングさんも、

 少年時代から石が好き。

 

 『若きウェルテルの悩み』『ファウスト』で名高い

 作家のゲーテさんは、

 『花崗岩について』という論文を書くほどの

 石愛好家さん。

 

 20世紀アメリカを代表する画家の

 ジョージア・オキーフさん。

 彼女の家の、庭や、暖炉、居間には、

 お気に入りの石がころんころん。

 

 日本の作家さんでは、

 宮沢賢治さんが石をこよなく愛し、

 作品中に登場させていたことは

 よく知られていますね。

 

「こんごうせきィ!」

「ぐるるる!」(←訳:水晶の砂!)

 

 これほど石愛好家さんは多いのに、

 《鉱物》を学ぶ人がどんどん減っている、

 と記されているのは

 4章『博物館にて』。

 

 大学の地質学科は少なくなって、

 このままでは、鉱物学、地球科学をやる人が

 いなくなってしまう……。

 

「ええッ? そうなのォ??」

「がるる!」(←訳:危機だ!)

 

 調理器具、車、医療、

 通信、宇宙開発。

 現代の生活に欠かせないさまざまな石たちと、

 私たちをつなぐ糸の、

 過去と未来は。

 

 道端で目にする石が気になってしょうがない

 石愛好家さんに、

 私ネーさのような石好き初心者さんにも

 おすすめしたい随想集です。

 本屋さんで、図書館で、

 ぜひ、探してみてくださいね~♪

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする