テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 部屋の隅で、ひっそりと? ~

2024-10-10 22:03:31 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 きょうはァ~てんてんッ!」

「がるる!ぐるるるるーがる!」(←訳:虎です!目の愛護デーだよ!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 今日10月10日は『目の愛護デー』、

 まずは眼の疲れに効くツボ『晴明(せいめい』をそっと押したら

 (目頭と鼻の付け根の間にあるくぼみの部分です)、

 さあ、本日の読書タイムは、こちらの御本を、どうぞ~♪

  

 

 

       ―― メトロポリタン美術館と警備員の私 ――

 

 

 著者はパトリック・ブリングリーさん、

 原著は2023年に、画像の日本語版は2024年7月に発行されました。

 英語原題は『ALL THE BEAUTY IN THE WORLD』、

 『世界中の《美》が集まるこの場所で』

 と日本語副題が付されています。

 

「わァおォ! めとろぽりたんッびじゅつかんッ!」

「ぐるるがる!」(←訳:憧れのメト!)

 

 米国が誇る世界最大級のミュージアム

 メトロポリタン美術館。

 愛称は、『メト』。

 

 NYの観光名所にもなっている『メト』は、

 唯一無二の空間です。

 1階には大ホールとエジプト、ギリシャ、ローマ、

 アメリカ他をテーマとする展示室や図書館、

 2階にはアジアやイスラム、

 19世紀の美術などが展示されていて――

 

「あううゥ、ひろいィ~!」

「がるるぐるるる!」(←訳:迷子になりそう!)

 

 世界3大美術館を自認する『メト』の内部は、

 広い上に複雑です。 

 お目当ての美術品の展示場所が分からなかったり、

 迷いそうになったり。

 

 そんな時、

 頼りになる存在は、といえば、

 警備員さん。

 

 著者・ブリングリーさんは、

 敬愛するお兄さんを亡くしたショックから

 勤めていた雑誌社を辞め、

 『メト』の警備職に応募しました。

 

 求人に申し込み、

 面接を受け、

 研修を受けて州の検定試験に合格し、

 指紋を採取され、

 そして、

 制服の採寸。

 

「たんじょうゥ、でスねッ!」

「ぐるがるるるる!」(←訳:新人警備員さん!)

 

 ブリングリーさんが、

 日によって変わる”持ち場”につくのは、

 開館の30分前。

 

 開館時間中は

 来訪者さんたちがわらわらと行き来する館内も、

 開館前のひとときは

 教会のように静かで……誰もいない。

 

 いるのは、

 ボッティチェリと私だけ。

 レンブラントと私だけ。

 フェルメールと私だけ。

 

「くうゥ~ッ! なんというゥ!」

「がるるるるる!」(←訳:羨ましいよう!)

 

 想像を絶するほど豊かな、贅沢な時間が、

 兄を喪ったブリングリーさんの傷を

 ゆっくりと癒してゆきます。

 

 また、『メト』の仕事仲間たちは

 みな気持ちの良い人ばかりで、

 ブリングリーさんは愉快な時間を過ごしました。

 

 それでも、来たのです。

 変化の時が。

 

「こころがァむずむずゥ!」

「ぐるるがるるる!」(←訳:爪先がウズウズ!)

 

 『メト』警備員になって10年。

 いつのまにか

 お兄さんの年齢を超えていたブリングリーさんが、

 新たな転職を決意した理由は……

 

 それは、はい、御本を読んでのお楽しみ!

 とうことで。

 

「じゅうねんッおつかれさまァ、なのでスゥ!」

「がるぐる!」(←訳:花束贈呈!)

 

 いままで語られることのなかった

 美術館の舞台裏と、

 そこで働く大勢の人びと。

 

 アート好きな活字マニアさんはもちろん、

 美術館巡りが好きな方々にも

 おすすめの一冊です。

 この秋『メト』に行くんです!という御方も、ぜひ~♪

 

コメント
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