「こんにちわッ、テディちゃでス!
きょうはァ~てんてんッ!」
「がるる!ぐるるるるーがる!」(←訳:虎です!目の愛護デーだよ!)
こんにちは、ネーさです。
今日10月10日は『目の愛護デー』、
まずは眼の疲れに効くツボ『晴明(せいめい』をそっと押したら
(目頭と鼻の付け根の間にあるくぼみの部分です)、
さあ、本日の読書タイムは、こちらの御本を、どうぞ~♪
―― メトロポリタン美術館と警備員の私 ――
著者はパトリック・ブリングリーさん、
原著は2023年に、画像の日本語版は2024年7月に発行されました。
英語原題は『ALL THE BEAUTY IN THE WORLD』、
『世界中の《美》が集まるこの場所で』
と日本語副題が付されています。
「わァおォ! めとろぽりたんッびじゅつかんッ!」
「ぐるるがる!」(←訳:憧れのメト!)
米国が誇る世界最大級のミュージアム
メトロポリタン美術館。
愛称は、『メト』。
NYの観光名所にもなっている『メト』は、
唯一無二の空間です。
1階には大ホールとエジプト、ギリシャ、ローマ、
アメリカ他をテーマとする展示室や図書館、
2階にはアジアやイスラム、
19世紀の美術などが展示されていて――
「あううゥ、ひろいィ~!」
「がるるぐるるる!」(←訳:迷子になりそう!)
世界3大美術館を自認する『メト』の内部は、
広い上に複雑です。
お目当ての美術品の展示場所が分からなかったり、
迷いそうになったり。
そんな時、
頼りになる存在は、といえば、
警備員さん。
著者・ブリングリーさんは、
敬愛するお兄さんを亡くしたショックから
勤めていた雑誌社を辞め、
『メト』の警備職に応募しました。
求人に申し込み、
面接を受け、
研修を受けて州の検定試験に合格し、
指紋を採取され、
そして、
制服の採寸。
「たんじょうゥ、でスねッ!」
「ぐるがるるるる!」(←訳:新人警備員さん!)
ブリングリーさんが、
日によって変わる”持ち場”につくのは、
開館の30分前。
開館時間中は
来訪者さんたちがわらわらと行き来する館内も、
開館前のひとときは
教会のように静かで……誰もいない。
いるのは、
ボッティチェリと私だけ。
レンブラントと私だけ。
フェルメールと私だけ。
「くうゥ~ッ! なんというゥ!」
「がるるるるる!」(←訳:羨ましいよう!)
想像を絶するほど豊かな、贅沢な時間が、
兄を喪ったブリングリーさんの傷を
ゆっくりと癒してゆきます。
また、『メト』の仕事仲間たちは
みな気持ちの良い人ばかりで、
ブリングリーさんは愉快な時間を過ごしました。
それでも、来たのです。
変化の時が。
「こころがァむずむずゥ!」
「ぐるるがるるる!」(←訳:爪先がウズウズ!)
『メト』警備員になって10年。
いつのまにか
お兄さんの年齢を超えていたブリングリーさんが、
新たな転職を決意した理由は……
それは、はい、御本を読んでのお楽しみ!
とうことで。
「じゅうねんッおつかれさまァ、なのでスゥ!」
「がるぐる!」(←訳:花束贈呈!)
いままで語られることのなかった
美術館の舞台裏と、
そこで働く大勢の人びと。
アート好きな活字マニアさんはもちろん、
美術館巡りが好きな方々にも
おすすめの一冊です。
この秋『メト』に行くんです!という御方も、ぜひ~♪