「こんにちわッ、テディちゃでス!
ただいまァ、ぜッさんかいさいちゅうゥ~!」
「がるる!ぐるるるがる~!」(←訳:虎です!靖国通りだよ~!)
こんにちは、ネーさです。
現在開催中なのは、第64回《神田古本まつり》!
(10月25日~11月4日、雨天の場合は中止)
リラックマちゃんとコラボしたトートバッグも可愛いんですよ。
と、本好きさん大集合のイベントに思い馳せつつ、
さあ、本日の読書タイムは、こちらの御本を、どうぞ~♪
―― ワンルーム ワンダーランド ――
編者は落合加依子(おちあい・かよこ)さん、
佐藤友里(さとう・ゆり)さん、
2024年7月に発行されました。
『ひとり暮らし100人の生活』と副題が付されています。
御本の表紙になっているのは、
居心地の良さそうな、低いテーブルとソファ、
本棚と、サボテンの鉢があるお部屋の写真……
じゃあこの御本は、
インテリアのアイディア集かな?
などと予想して手に取ってみると。
「ぶぶゥ~ッ! はずれェでス!」
「ぐるるるるる~!」(←訳:違うんだよね~!)
ええ、そうなんです。
『ひとり暮らし100人の生活』と副題にあるように、
ここでは、100人分の”住まい”が登場して、
室内の写真も掲載されていますが。
主役は、”住むひと”の意思。
自分で選んだテーブル、ベッド、カーペット。
壁際の棚には、本? それとも絵画?
何をどこにどう置くか、
何が必要で何が不要か、
決めるのは、自分自身の意思です。
「ひゃくにんッ、いるのでェ~」
「がるるぐるるる!」(←訳:意思も100色!)
或るひとのお部屋で目立つのは、
檸檬(レモン)の図柄のカーテン。
また、或るひとのお部屋では、
額装された絵画や版画が楽し気に増えてゆき。
また別の、或るひとのお部屋は、
ミニマムというんでしょうか、
ほとんど家具が無く。
またまた別の、或るひとのお部屋では、
山のような段ボール箱が。
「ひッこしィちゅうゥ、でスかッ?」
「ぐるるがる~!」(←訳:お疲れさま~!)
いえいえ、実は。
この段ボール箱は、理由があって置かれているんです。
壁越しに聞こえてくるのは、
ガタンゴトン、ガタゴト……ガタタン!
そう、電車の音です。
電車の音がするとは、つまり、
駅近で便利、ではあるんですけど、
いくら何でもうるさいと、
音対策に作ってみたのが
段ボール箱を重ねた防音壁、なのでした。
「むふふゥ! なァるほどッ!」
「がるるぐるるぅ!」(←訳:効くといいねぇ!)
幾分か音の反響が抑えられたそうですが、
”住むひと”は考えます。
この段ボール壁は、いつまで?
最善策は、いつも姿を変えてゆく。
この部屋に、私自身に、
次はどんな変化が訪れるのだろう?
「むゥ! だんぼゥるにィ、そんなてつがくゥがッ?」
「ぐるる~…!」(←訳:深遠だ~…!)
定型的な、ワンルームのマンション。
古いアパートの和室。
改装真っ只中の、柱がむき出しの部屋。
一軒家の洋室。
部屋と、そこに住むひとから湧きのぼる
柔らかく、あたたかなエッセイ集を、
皆さま、ぜひ♪