「こんにちわッ、テディちゃでス!
むむむゥ! すばやいィ~!」
「がるる!ぐるるるがるーる!」(←訳:虎です!なんたるスピード!)
こんにちは、ネーさです。
小気味よく決まる3pointと驚異のクイックネス……!
NBAに挑戦中の河村勇輝さんに特大のエールと拍手を送ったら、
さあ、読書タイムですよ。
本日は、こちら御本を、どうぞ~♪
―― ベスト・エッセイ ――
編者は日本文藝協会の皆さん、2024年6月に発行されました。
『THE BEST ESSAY 2024』と英語題名が付されています。
2023年に新聞や雑誌等に発表されたエッセイ作品の中から
73作品を選出、
編纂委員を務めた6名の作家さんの作品も加えて、
計79編のエッセイが収録されたアンソロジーですよ。
「わほゥ! あさだせんせいィ~!」
「ぐるぅがるるるる!」(←訳:うわぁ松重さんも!)
73+6人、となれば、
著者さんの顔触れはさまざまです。
クスクス笑いを誘うプロフェッショナルは、
重鎮・浅田次郎さん。
俳優の堺雅人さんは、
ドラマ『VIVANT』撮影時の思い出を語り。
同じく俳優の(最近はDJも巧みな)松重豊さんの
ウマいもののお話。
劇作家さん、経済の専門家さん、
大学の教授さん、翻訳家さん……
それぞれの《2023年》が刻まれていて、
しかし、その中に。
《2024年の日本》を予見したような、
心を打つ一編がありました。
川島秀一(かわしま・しゅういち)さんによる
『津波の夜の灯りに』
(本文137ページ)。
「じゅうゥさんねんッ……!」
「がるるぐるるるる……!」(←訳:昨日のことのよう……!)
民俗学者の川島さんが生まれ育ったのは、
宮城県の気仙沼。
震災の日、
その気仙沼の町を、津波が襲います。
職場が高台にあったため、
『一命を留めることができた』
と川島さんは記しています。
けれど、沿岸沿いにあったお家と、
そこにいたお母さんは。
停電が続く暗い夜、
そして、
時を遡って江戸時代の、昭和の、
地震津波がもたらした
はてしなく暗い夜。
闇と対峙した川島さんが
辿り着いた境地とは。
一方、私たちは
《2024年の日本》に何が起こったか、
身に沁みて知っています。
おそらく、遠くない未来にも、また……?
「なんとかァしたいィ~でスゥ!」
「ぐるるるがるるるぅ!」(←訳:なんとかしなくちゃ!)
失望と希望、
涙と笑い、
憧れや追慕――
息づく思いを織り込んだ79編を〆るのは、
『ベスト・エッセイ』の常連となっている
三浦しをんさんの
『なにを食べてる?』です。
或る日、出張することになった三浦さん、
早朝の新幹線に乗車しました。
席に着いて、
よし、朝ご飯にしよう、と
コンビニで買った2個のおにぎりを
パクリ!とやって………ん?
「んんんんッ???」
「がるる?」(←訳:あれれ?)
おにぎりパクリ!から転がり始める
遠大な思索のゴールはいずこに?
エッセイ好きな活字マニアさんに
激おすすめの、文字通り《ベスト!》集です。
ぜひ、探してみてくださいね~♪