テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 《SF》が咲かせる花々 ~

2024-10-14 22:03:03 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 ふむむゥ~! かおりィ、ふんわりィ~♫」

「がるる!ぐるるがるぐる!」(←訳:虎です!金色の香りだね!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 金木犀の花が咲いて、

 香りにうっとり♫な祝日となりました。

 このままお昼寝……じゃなくて、さあ、読書タイムですよ。

 本日は、こちらのノンフィクション作品を、どうぞ~♪

  

 

 

           ―― SF少女マンガ全史 ――

 

 

 著者は長山靖生(ながやま・やすお)さん、

 2024年3月に発行されました。

 『昭和黄金期を中心に』と副題が付されています。

 

「あはァ! しょうじょまんがとォ、えすえふゥ!」

「ぐるがるるる!」(←訳:相性いいよね!)

 

 日本の文学史に

 《少女マンガ》と呼ばれるジャンルが

 はっきり立ち現れたのは、1960年代。

 その後、

 70年代の半ばを過ぎると

 《SF少女マンガ黄金期》が到来します。

 

 もともと《SF》は、

 《マンガ》《映画(映像)》といった表現形態と相性良好……

 というよりも、

 予想以上の相乗効果を発揮しやすい間柄で、

 そのためでしょうか、

 《SF少女マンガ》は20世紀のマンガ界全体に、

 さらには21世紀の日本(世界?)文学へも

 大きな影響をもたらすものとなりました。

 

 著者・長山さんは、

 

 第1章『SF少女マンガ概史

    ――分かりやすさと独自な表現のはざまで』

 第2章『挑発する女性状理知結晶体』

 第3章『思考するファンタジー』

 第4章『時を超える普遍を見つめて

    ――萩尾望都の世界』

 第5章『孤高不滅のマイナーポエットたち』 

 

 と、5つの章をもって、

 《SF少女マンガ・黄金期》の解析してゆきます。

 

「おおゥ! まるごとッ?」

「がるるるぐるがるるるぐる!」(←訳:まるごと一章萩尾望都さん!)

 

 ええ、そうですね。

 御本の目次ページを見ていただければ、一目瞭然。

 第4章は、まるごとそっくり

 萩尾望都さんの作品紹介&解説に

 費やされています。

 

 それも無理のないことで、

 なぜなら、萩尾さんの作品の殆どが

 ほぼSF。

 作品には何らかの形で

 SF的要素が描き入れられているのですから、

 ひとつの章まるごと萩尾さん!

 でもまだ足りないほどです。

 

「めいさくゥ、ずらァ~りッ!」

「ぐるるがるぐるる!」(←訳:どれも最高だよう!)

 

 萩尾望都さんを筆頭に、

 いまも現役続行中のマンガ家さんは大勢おられますが、

 惜しくも亡くなられたマンガ家さん、

 と~っても寡作なマンガ家さんについても

 長山さんは取り上げています。

 

 私ネーさの大好きな、佐藤史生さん。

 内田善美さん、

 高野文子さん……。

 

「むむゥ、それにしてもォ~すごいィでス!」

「がるるるるぐるがる!」(←訳:著者さんの博学ぶり!)

 

 《少女マンガ》の歴史を辿りつつ、

 膨大な数の作品を読み込んで、

 国内外のSF小説や

 哲学・心理学と照らし合わせ、

 《マンガ》の過去と未来を遠望する――

 ふう、もう脱帽するしかありません、

 著者・長山さん、ゴルゴ13級のスゴ腕です!

 

 長山さんに、

 そして

 作品を生み出してくださったマンガ家さんたちに

 心からの拍手を送りたくなる傑作は、

 全活字マニアさんにおすすめですよ。

 ぜひ、手に取ってみてくださいね~♪

 

コメント
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