テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

光と、空気。

2016-04-20 21:52:12 | ミュゼ
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 どうかァ、おおあめにィなりませんようにィ!」
「がるる!ぐるるがるるー!」(←訳:虎です!荒天は嫌ですー!)

 こんにちは、ネーさです。
 九州地方のお天気が荒れませんように、と
 予報を見ては願っています。
 天も地も、一刻も早く落ち着いてくれるよう祈りながら、
 本日は、或る“風景画家”さんの展覧会情報を、どうぞ~!
 
  



           ―― 吉田博 展 ――



 千葉県千葉市中央区の千葉市美術館にて、
 会期は2016年4月9日~5月22日(4/25と5/2は休館)、
 洋画家・吉田博さんの生誕140年を記念する特別展です。

「ふァ~! きれいなァ、ひかりィ!」
「ぐるがるるるる!」(←訳:山が輝いてるよ!)

  

 吉田博(よしだ・ひろし)さん(1876~1950)は
 福岡県久留米市に生まれた御方です。
 
 生年が1876年、ということは、明治9年……
 つまり、近代日本画壇の発展と重なる生涯であった、
 と申せましょうか。

「これはァ、すいさいがァ、でスかッ?」
「がるぐるっ?」(←訳:版画かなっ?)

  

 水彩画、油彩画、木版画、と
 吉田さんは様々な画材を駆使して
 新時代の絵画――洋画での表現を試みました。

 海外渡航も、
 まず米国へ、それからロンドン、パリ、というルートを択って、
 見聞を深めてゆきます。

 また、吉田さんはとりわけ高山を愛した画家さんだった、とも
 伝えられています。

 ↑画像いちばん上の、
 チラシ(フライヤー)前面の作品(木版)は
 『日本アルプス十二景 劔山の朝』(大正15年/1926年)。

「わおゥ! とざんかさんでスゥ!」
「ぐるるるるるがる!」(←訳:アルピニスト画家!)

  

 この展覧会では、初公開となる写生帖なども含め、
 約300点の作品が展示され、
 講演会、市民美術講座、
 ギャラリートークなども予定されていますよ。

 明治~昭和にかけて活躍した画家さんの中では、
 いままであまり注目されていなかった吉田さんですが、
 近年、再評価の機運が高まっています。

「これはァ、いちどォ、めにしたらァ~…」
「がるるるるるぐるる!」(←訳:忘れられない画だよ!)

 特に、明治の版画が好きだー!という方々に
 おすすめしたい展覧会です。
 JR千葉駅東口から、
 歩いて15分の立地にある千葉市美術館へ、
 お出掛けしてみてくださいね~!
 



    では、ここでオマケ画像も、どうぞ~♪ 
   
   
   ここ東京・八王子では、
   ちょうどいまヤエザクラちゃんが満開になってますので、
   逆光になってしまいましたが、
   パチリ!と。
   「まんまるゥ!」
   「ぐっるる!」(←訳:ふっくら!)
   ソメイヨシノとは異なる春の花の色が、
   じんわり、目に沁みます。


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~ 驚嘆の“架空”旅行誌 ~

2016-04-19 21:49:58 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス! 
 わほゥ! みつけちゃッたでスゥ!」
「がるる!ぐるるるがるるー!」(←訳:虎です!天道虫がいたよー!)

 こんにちは、ネーさです。
 ええ、今朝のことですが、見つけましたよ!
 真っ赤なボディのテントウムシくん!
 幸運の使者とされる小さな虫がちょこちょこちょこ……
 悲しいニュースが続くこの頃ですけれども、
 そろそろいいこともある、というしるしでしょうか?
 では、テントウムシくんがくれた元気をしっかり受け止めて
 本日の読書タイムはこちらの御本を、どうぞ~!
 
  



            ―― 異世界の書 ――



 編著者はウンベルト・エーコさん、原著は2013年に、
 画像の日本語版は2015年11月に発行されました。
 伊語原題は『STORIA DELLE TERRE E DEI LUOGHI LEGGENDARI』、
 『幻想領国地誌集成』と日本語副題が付されています。

「おッ、おもいィ~でスゥ!」
「ぐるるる!」(←訳:分厚いし!)

 前回、前々回とミステリ作品を御紹介いたしました。
 そして、ウンベルト・エーコさんといえば、
 世界的ベストセラーとなったミステリ作『薔薇の名前』で
 広く知られる“知の巨人”さんですが、
 
   ミステリ、というより、ミステリアス

 であるのが、この作品――『異世界の書』です。

「れきしィのほんッ、でスかッ?」
「がるるる?」(←訳:哲学の本?)

 作家、エッセイスト、文芸評論家、
 哲学者、記号学者であったエーコさんの、
 この作品は、いわば《卓上旅行図鑑》とも言えましょうか。

 自分の家にいながらにして、
 遠くへ旅をする……

 ただし、旅の目的地には或る条件があります。
 それは、

  ここではない、どこか。

 かつては、
 確かにあるはずだ!と人々に信じられ、
 そこへ行く方法が大真面目に論じられ、
 本気で探検隊が派遣されたりした、
 “伝説”の地。

「ふむふむッ、たとえばァ~…」
「ぐるるるる!」(←訳:エルドラド!)
「らぴゅたッ!」
「がるるるるぅる!」(←訳:アトランティス!)

 そこは、どんなところだろう?
 そこには、どんな花が咲き、樹木が生い茂り、
 どんな住人がいるのだろう?

 想像力をフルスロットルで稼働させた先人たちの、
 願望と、妄想の記録を、
 書斎の椅子に座ったままで
 エーコさんは辿ります。

 聖書の世界、
 ギリシャの神話世界、
 桃源郷、理想郷、
 天国から、地獄までも。

「むきゃッ! からふるゥ!」
「ぐるがっるる!」(←訳:絵がいっぱい!)

 文章だけでしたら、
 何のこっちゃ?と目が回りそうになる内容を
 スルル~っと頼もしくガイドしてくれるのは
 図版資料の数々!

 ややこしい聖書のお話も、
 殆どの日本人には聞いたこともないようなエピソードも、
 エーコさんの絶妙な選択眼によって
 収録された図版や写真のチカラをもってすれば、
 全体の方向性が見えてきます。

 ひとは、何を信じてきたのか?
 何を信じたかったのか?

「りあるとォ、ふぃくしょんッ!」
「がるるるるぐる!」(←訳:ぎりぎりの地平!)

 アート好きな御方、
 小説版『薔薇の名前』に、
 映画版『薔薇の名前』に感銘を受けた御方に、
 おすすめの一冊です。

 本屋さんで目にしたら、
 エーコ教授を偲びつつ、
 ぜひ、手に取ってみてくださいな。
 
 
 
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謎解きは《花の都》で。

2016-04-18 22:04:54 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 きょうもォ~、げんきだまァ、よういィ!」
「がるる!ぐるるるがるる!」(←訳:虎です!投げます九州へ!)

 こんにちは、ネーさです。
 ユヴェントスは勝ちましたけれど、
 五連覇に向けてまた一歩近付きましたけれど、
 素直に喜べないのはつらいものです……
 こんな日の読書タイムは、
 なんだそりゃ?と好奇心を燃え上がらせてくれる
 ユニークなミステリ作品を、どうぞ~♪

  



          ―― モデル探偵事件録 ――



 著者はカリーナ・アクセルソンさん、
 原著は2014年に、画像の日本語版は2016年1月に発行されました。
 英語原題は『MODEL UNDER COVER A CRIME OF FASHION』、
 『アクセル、パリを駆け巡る』と日本語副題が付されています。

 先日は、フランス雑貨のお店《Boite ぼわっと》さんの
 フランスフェア催事出店の様子をお伝えしましたが、
 こちらの御本も、はい、おフランスの首都、
 おパリが舞台でございます♪
 
「しゃんぜりぜェとかァ~」
「ぐーるるがるるぐる~」(←訳:ルーヴル美術館とか~)

 そういった観光名所も、そこそこ、
 お話のあちこちに描かれてはいるものの、
 この物語の“主役”ともいうべきは、
 ヘタな名所よりも
 集客力抜群!な、パリの名物です。

 それは――

「えくれあッ?」
「がるるる?」(←訳:マカロン?)

 えへん、それは。

 ファッションです。

「あはァ♪ ぱりとォいえばァ~」
「ぐぅっるぅるるがる!」(←訳:ファッションの都市!)

 主人公にして語り手の『わたし』、
 アクセルさんは、
 ロンドンに住むモデル希望の16歳。

 いえ、アクセルさん自身はね、
 モデル希望ってわけでもなくて、
 モデルをやってみない?と頻りに勧めるのは、
 彼女のママなのです。

 なぜって、アクセルさん、
 背こそあまり高くないけれど、
 脚がすらっ!

「ながいィ~!」
「がるるぐるがるる!」(←訳:モデル体型なんだ!)

 親友のジェニファーさんも
 褒めてくれるほどの、脚線美。

 ただ、アクセルさんの“なりたい職業”は、
 モデル、じゃなくて……

 探偵、なんですよねえ。

「たッ、たんていィ??」
「ぐるるがるっ?」(←訳:なんでまたっ?)

   わたしがこの世で一番好きなのは、ミステリー。

 と言い切っちゃうアクセルさんですから、
 いつも考えているのは《謎》のことばかり。

 事件の真相を追う!
 秘密を暴き、難題を解決する!
 証言の食い違い、動機!
 ああ楽しい!

「まだァ、じゅうろくさいィなのにィ~?」
「がるぐるがるる!」(←訳:完全探偵予備軍!)

 そんなアクセルさんを心配してか、
 パパとママは一計を案じたようです。

 誕生日プレゼントは、パリ旅行!
 アクセル、フランスに行って
 パリ・コレの内側を見てきてごらんなさいな!

「えええェ~? ぱりィ・これェにィ??」
「ぐるがるるぐるる!」(←訳:でもママは本気だ!)

 誕生日プレゼントを拒絶することは出来ず、
 アクセルさん、しぶしぶパリへと旅立ちます。

 ところが、
 目的地のパリで折りしもトップニュースとなっていたは。

 有名ファッションブランド創業者一族の、
 将来を嘱望される女性デザイナーさんが行方不明!

「なんたるゥたいみんぐッ!」
「がるるるぐるるる!」(←訳:もう心はそわそわ!)

 事件の真っ只中へ、
 一目散に突っ込んでゆくアクセルさん。

 彼女の“探偵になりたい~!”願望は、
 はたして叶うのでしょうか……?

「なれるとォ、いいでスねッ!」
「ぐるるがるる!」(←訳:立派な探偵に!)

 モデル経験のある著者・アクセルソンさんならではの
 華やかな謎解き物語。

 御本の題名には『A CRIME OF FASHION』とあり
 これは『クライム・オブ・パッション(情熱の犯罪)』をヒネったもの、
 というところからもお分かりのように、
 笑ってしまうシーンもあちこちに織りいれたこの御本は、
 ティーンエイジャーのミステリ好きさんに、
 そしてパリ好きさんにもおすすめです。
 ぜひ、一読を~♪

 

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ペンギン、かく語りき?

2016-04-17 21:48:48 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 きょうもォ、なげまァ~スッ!」
「がるる!ぐるるがるる!」(←訳:虎です!全力で元気玉!)
「えいやッ!
 とおォ~ッ!!」

 こんにちは、ネーさです。
 はい、日本時間の17日深夜、リーグ戦を戦うユヴェントスへ!
 そしてもちろん、九州へも!
 届け我が元気玉!!
 願いを込めつつ、
 本日の読書タイムは、こちらのミステリ作品を、どうぞ~♪
 
  



        ―― ペンギンを愛した容疑者 ―― 



 著者は大倉崇裕(おおくら・たかひろ)さん、2015年11月に発行されました。
 『警視庁総務部動植物管理係』と副題が付されています。
 シリーズの第一作『小鳥を愛した容疑者』、
 第二作『蜂に魅かれた容疑者』に続く、
 警視庁の“いきもの係”さんが活躍する第三作目ですよ。

「おおォ! こんどはァ、ぺんぎんッ??」
「ぐるるるがるるっ?」(←訳:南極出張ですかっ?)

 いえいえ、
 警視庁総務部動植物管理係さんの評判がとみに高まっているとはいえ、
 南極出張はないでしょう、
 たぶん、いまのところは。

「じゃあァ、とうきょうとないィ??」
「がるるぐるるる!」(←訳:都内にペンギン!)

 動物愛護の風潮が高まる中、
 総務部動植物管理係は設立されました。

 警察に拘留された容疑者が、
 もし、ペットを飼っていたら。

 拘留期間中のペットの世話は、
 誰がする?

 世話をしてくれる飼い主を失ったペットが
 餓えや病気で苦しむことのないよう、
 責任をもって管理する。

 それが、動植物係の任務であるのですけれど……

「なぜだかァ、いつもォ~」
「ぐるるるがぅる!」(←訳:ハミ出しちゃう!)

 以前は、警視庁捜査一課の《鬼》刑事であった
 須藤友三(すどう・ともぞう)警部補。

 須藤さんの部下にして
 動物についての知識ならなんでもこい!の、
 薄圭子(うすき・けいこ)巡査。

 今日もまた、動植物管理係のふたりに
 新たな任務が命じられました。

「ぺんぎんッ、かくほッ!」
「がるぐるがる!」(←訳:エサやりかも!)

 渡された書類に記してあった住所を訪ねれば、
 あらまあ、都内の高級住宅地の、
 たいそうな豪邸じゃありませんか。

 書類によれば、
 ここに俺たちが管理すべきペンギンが?

「いわとびィぺんぎんッ?」
「ぐぅるるーがるるる?」(←訳:フェアリーペンギン?)

 えーと、文面には……
 ケープペンギン、と。

 薄巡査からペンギンのお世話のツボを教わりながら、
 しかし、須藤警部補は不審なものを感じます。

 愛嬌たっぷりのペンギンたち♪
 かわいい、のは認めるにしても……
 何かが、おかしい?

「じけんッ、でスかッ??」
「がるぐぅるるる?」(←訳:事故じゃなくて?)

 動植物管理係は捜査員ではない、
 なんてことは脇においといて、
 須藤さんと薄さん、
 さっそく調査にかかります。

 ペンギンたちは、何を目撃したのか?

「ぺんぎんくんッ、しょうげんッ、してくださいィ!」
「ぐるがるぐっるる!」(←訳:それムリだってば!)

 動物たちは、何を見、何を聞いたのか?

 連作短編4作品から成る
 須藤警部補さんと薄巡査さんの
 楽しくも珍妙な動物ミステリ、
 ミステリ好きさん&動物好きさんに、
 そして落語やコントが大好きな御方にも
 おすすめですよ。

「げんきをォもらえるゥ、おはなしィでス!」
「がーるるるぐる!」(←訳:ユーモアもあり!)

 ペンギンマニアさんも、ぜひ、一読を~♪
 
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Pray for ……

2016-04-16 22:00:08 | ミュゼ
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 きょうはァ、ちょッとだけェ、おでかけェしましたでス!」
「がるる!ぐるるるー!」(←訳:虎です!今だからー!)

 こんにちは、ネーさです。
 地震のニュース、いっそう拡大する被害の報に、
 気力を失ってしまいそうになりますが、
 それではいかん!と思い直しました。
 少しでも経済を回して、
 今後の復興に役立てねば!
 なので、ちょっとだけお出掛けしましたのは――
 
  


  
      ―― フランスフェア 立川グランデュオ ――



 JR立川駅から徒歩0分、
 改札から直行できるJR系の商業施設グランデュオにて
 4月13日~19日の間、
 《フランスフェア》が開催されています。

「あッ! ありましたでスゥ!」
「ぐるるるるがるる!」(←訳:お目当てのお店が!)

  

 フランス雑貨&ブロカントのお店、
 《Boite(ぼわっと)》さん。

 『パリこれ!』他、フランスの“いま”をテーマとする
 エッセイや旅行ガイドで人気の との まりこ さんのお店は
 西荻窪にありますが……
 
  

 今回は、立川のグランデュオに
 期間限定で登場となりました♪

「わきゃきゃッ♪ すごォ~いィ!」
「がるるぐるるがるるる!」(←訳:どこもかしこもフランス!)

 お店の御方から許可をいただいて写真を撮り、
 親切に説明もしてくださったので、
 はい、ここでフランスの可愛い雑貨たちを
 御紹介いたしましょう。

 ↓こちらは、バスク地方の布です。
 光沢と、織り模様に注目してくださいね。
 手触りもいい感じ~♪

  

 ↓こちらのシューズも、バスクの名産品、
 エスパドリーユ!
 パリから届いたばかり、なのだそうですよ。

「おおォ~♪ ふらんすッぽいィ~!」
「ぐるるるがるるる!」(←訳:色合いもフランス!)

  

 ↓フランスっぽさというなら、こちらも!
 カフェオレボウルは、どこから見てもフランスでしょ♪

  

「↓こッちはァ、ぱりィ~!」
「がるぐる!」(←訳:形がパリ!)

  

 ↓エッフェル塔マニアさんは狂喜必至のキーホルダーや、

  

 ↓西荻窪のお店で大人気のクッション等々を、

  
 
 ↓買物した御方には、
 “ぼわっと店長”バブーくんの
 特製カードがプレゼントされます。

「わほゥ♪ ばぶーくんッ!」
「ぐるるる!」(←訳:シブイぜ!)

  

 パリでは、不幸なテロの影響で
 観光客数が減少している、と聞きます。
 Pray for Paris ――
 花の都に応援をおくり、
 そして今日は、九州にも、
 私たちの思いを。




    さあ、オマケ画像も、パリっぽく!
   
   「きゃほうゥ! りさちゃんッ!」
   「がるるーるぐる!」(←訳:ガスパールくん!)
   グランデュオのフランスフェアに
   リサちゃんとガスパールくんも来てくれました。
   今日4月16日と、
   明日17日にもフェア会場で写真撮影に応じてくれます。
   登場するのは、14時と16時からの予定だそうですが、
   詳細はグランデュオHPで御確認を!

   
    
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熱くも、こころ静かに。

2016-04-15 21:51:49 | ブックス
 こんにちは、ネーさです。
 地震のニュース画像を目にし、
 また余震が続いて不安な現状を思うと胸が痛みます。
 被災した方々に、心よりお見舞い申し上げつつ……

「こんにちわッ、テディちゃでス!
 あらためましてェ、ここからはァ~」
「がるる!ぐるがるるぐる!」(←訳:虎です!読書タイムだよ!)

 さあ、本日は、沈みがちな気持ちも上向く
 奇妙奇天烈なエッセイ作品を、どうぞ~!

  



           ―― ザ・万字固め ――



 著者は万城目学(まきめ・まなぶ)さん、2016年2月に発行されました。
 以前に御紹介しました単行本版『ザ・万字固め』(2013年刊)を底本に、
 新たに10篇の作品を追加して文庫化されたのが、
 こちらの↑新版『ザ・万字固め』です。

「ひょうしにはァ、まきめさんがァ、ぞろぞろッ!」
「ぐるるるがるるる!」(←訳:神出鬼没してます!)

 新作『バベル九朔』が書店さんの新刊コーナーを
 賑わせている万城目さん、
 ファンの皆さまはとうに御存知でしょうが、
 サッカーマニアとしても有名な作家さんですので、
 この御本からも“サッカー臭”とでも呼ぶべき芳香が
 プンプン漂ってきていますね。

 単行本版では、

  戦国武将たちでサッカーチームをつくったら?

 と、まるで大喜利のようなお題で
 爆笑の戦術理論を展開してくださったんですもの、
 文庫版でもさぞかし……?

「ふァいッ! ありましたでス!」
「がっるーるるる!」(←訳:サッカーネタが!)

 2014年夏。
 ブラジルで開催されたワールドカップを観るため、
 著者・万城目さんは現地へ飛び、
 『2014年ブラジルW杯リポート』を
 
 『夢が現実にぶつかるとき』(第一戦リポート)
 『雨の日の祭りは盛り上がらない』(第二戦リポート)
 『四年の成果は《勝ち点1》』(第三戦リポート)

 の3篇に分けて記しています。

「まずはァ、こーとじぼわーるゥ!」
「ぐるがるるぅ!」(←訳:次がギリシャ!)
「そしてェ、ころんびあッ!」

 グループリーグ3戦分の、
 考察と、嘆きと、展望――

 私ネーさ、にわかレベルのサッカー愛好家ですけれど、
 ああ、サッカー観戦歴が長い御方は
 こんな風に一戦ごと思索を重ねているのだなぁ、と
 怖ろしくなりました……
 
 いまごろ、万城目さんはCL決勝戦の内容と結果を
 完璧に予想しているのかしら?

「たぶんッ、してまスゥ!」
「がるるるぅ!」(←訳:畏るべしぃ!)

 また、W杯サッカー談義とともに、
 文庫版『ザ・万字固め』の読ませどころとなっているのは、
 
  『《車谷長吉の人世相談 人生の救い》解説』

  『車谷長吉さんを悼む』

 の2篇でしょうか。

 敬愛する車谷さんへ捧ぐ、
 ええかっこしいではない、
 誠意を尽くした渾身の解説文と、
 車谷さんへの思慕あふれる追悼文は、
 優しくも暑苦しく、
 そして美しい。

「これはァ、よまなくちゃッ!」
「ぐるがるるぅ!」(←訳:必読ですよぅ!)

 さて、今夏、
 フランスでEURO2016が開催されるのですけれど。

 欧州でいちばんサッカーが強いのはどこ?
 を決めるプチW杯に
 万城目さんのお出掛け予定は?

「ぜひィ、おでかけェしてほしィでスッ!」
「がるるるるぐるる!」(←訳:読みたいな観戦記!)

 エッセイ好きさん、
 サッカー好きさんにおすすめの一冊です。
 書店さんの文庫コーナーで探してみてくださいね~!

 
 
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分岐点にて。

2016-04-14 21:51:45 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 うきゃッ! まッまさかァ!」
「がるる!ぐるるるっ!」(←訳:虎です!バルサがっ!)

 こっこんにちは、ネーさです。
 CL準々決勝セカンドレグで、呆然自失!
 本命バルセロナが敗退!三冠&CL連覇の野望潰える!
 ……朝からもうびっくりしておりますよ。
 サッカーってホント分かんないわぁと溜め息しながら、
 はい、気を取り直して、
 本日の読書タイムは、こちらを、どうぞ~♪
 
  



           ―― ハンニバル戦争 ――



 著者は佐藤賢一(さとう・けんいち)さん、2016年1月に発行されました。
 『HANNIBAL Secundum Bellum Punicum』とラテン語題名が付されたこの御本は、
 古代ローマに題材を得た小説作品です。

「ほほゥ~? れきしィしょうせつゥでスかッ?」
「ぐるるるるっるがるる~…」(←訳:ハンニバルっていうと~…)

 ミステリ好きな活字マニアさんは、
 ハンニバル?映画にもなったあのマンイーター?
 と思うかもしれませんが、
 いいえ!断じて!断じて違います!

 ハンニバル・バルカさん(紀元前247年~紀元前182年)は、
 カルタゴの武将にして政治家でした。

 が、この御本の主人公は、
 ハンニバルさんではありません。

 将軍ハンニバルと戦ったローマ帝国人、
 プブリウス・コルネリウス・スキピオさん(紀元前236年~紀元前183?)が、
 主人公……というか、
 “視点”になっている物語なのです。

「じつざいのォ、じんぶつゥ、ふたりィ!」
「がるるぐるるる!」(←訳:しかもライバル!)

 世界史の教科書には、
 副題にもなっているラテン語=Secundum Bellum Punicum、
 すなわち《第二次ポエニ戦争》と記されている、
 ローマ対カルタゴ間の戦争は、
 世界の歴史の一大分岐点とすべき
 重要な戦いでした。

 巨大勢力となりつつあったローマ帝国の、
 首根っこをもぎ取るまであと一歩……!

 というところまで迫ったのは、
 歴史を眺め渡してみても、
 ハンニバルさんただひとり、と申せましょう。

 もし――と敢えて問うならば、
 ハンニバル将軍がローマ軍に勝利していたなら?
 “永遠の都”を陥落させていたなら?

「え~とォ、たぶんッ、きッとォ~」
「ぐるるがるぅぐるぅ!」(←訳:歴史はぐちゃぐちゃ!)

 そうね、ローマがここで負けていれば、
 現在のような欧州のかたち、西洋世界は
 有り得なかったでしょう、完全に。

「にほんしでェ、いうならァ~」
「がるるぐる!」(←訳:関ヶ原以上!)

   この一戦が、世界の命運を決める――

 そんなこととは露知らず、
 物語の第一章で読み手の前に現れるのは、
 花の17歳、
 ガールハントに忙しい青年スキピオくんです。

「ふァ? がーるはんとォ?」
「ぐるるるぅがる!」(←訳:ダメでしょそれ!)

 カルタゴとの戦争が始まる!と父に教えられ、
 俄然テンション上がっちゃうスキピオくん。

 なんですけれど、
 名門のボンボン育ちの彼に務まるんでしょうか、
 執政官である父とともに出陣、
 ガリアへ遠征、なんて……?

「さきゆきィ、みえませんでスゥ!」
「がるるる!」(←訳:怖いよう!)

 後代に生きる私たちは、
 カルタゴとローマの闘いがどのように決着するか、
 既によく知っています。

 そしてまた、
 ローマの言い分、
 カルタゴ側の主張の、
 どちらに共感するかによって
 見方は大きく変わってきます。

 スキピオくんの物語を、
 大帝国ローマから見るか、
 それとも、
 滅ぼされたカルタゴの眼で見るか……?

「れきしのォ、こうさてんッ!」
「ぐるるるがるるるる!」(←訳:立体的に見てみよう!)

 歴史好きな活字マニアさんに
 激おすすめの力作です。
 日本史が好きなんだけど~という御方も、
 ぜひ、一読を♪

 
 
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ヒロインたちの、艶姿!

2016-04-13 21:45:48 | ミュゼ
「こんにちわァ、テディちゃでス!
 うわほゥ! れあるまどりーがァ、かッたァのでス!」
「がるる!ぐるるるがっるる!」(←訳:虎です!熱い試合だったよ!)

 こんにちは、ネーさです。
 CL準々決勝セカンドレグ、まず勝ち抜けたのは
 レアル・マドリーとマンチェスターC!
 そして日本時間の明日早朝には、
 本命・バルサとバイエルンもそれぞれベスト4を目指して闘います。
 はたして勝利の女神さまは誰に微笑みかけてくれるのか、
 ドキドキの結果を待ちながら、
 さあ、本日は読書をサボって展覧会情報を、どうぞ~♪

  



        ―― 谷崎潤一郎文学の着物を見る ――



 東京都文京区弥生の弥生美術館にて、
 会期は2016年3月31日~6月26日(月曜休館、ただし4/19~5/8のGW期は無休)、
 『耽美・華麗・悪魔主義 アンティーク着物と挿絵の饗宴』と
 副題が付されています。

「おきものォ、でスかッ♪」
「ぐるる~!」(←訳:華やか~!)

 画家・橘小夢さんについては
 前回記事で言及いたしましたが、
 こちらの弥生美術館は橘さんと縁深く、
 ちょうど一年前には橘さんの展覧会が開催され、
 とても話題になったんですよ。

 そして、今回は、
 作家・谷崎潤一郎さんの作品をテーマにした
 個性的な企画展が開催中!

 『細雪』『痴人の愛』『春琴抄』『秘密』など、
 谷崎さんのおよそ20作品を
 挿絵、着物、谷崎さんの関係者の写真等で
 紹介してゆきます。

 着物は約30点、
 挿絵は約100点の点字が予定されているんですよ
 (会期中、一部着物を展示替えします)。

「きものもォ、いいけどォ~」
「がるるるぐっるるる!」(←訳:小物にも凝ってます!)

 谷崎さんが描いたヒロインさんたちの
 艶姿を観賞した後は、
 こちらも、どうぞ~♪
  
  



        ―― 大正時代の《かわいい》展 ――


 
 弥生美術館の姉妹施設、竹久夢二美術館にて、
 会期は2016年3月31日~6月26日(月曜休館、ただし4/19~5/8のGW期は無休)、
 『100年前に夢二が発信 乙女がときめくデザイン&イラストを中心に』
 と副題が付されています。

「おォ~! たしかにィ~♪」
「ぐるるる!」(←訳:かわいい!)

  

 夢二さんによる千代紙、雑誌の表紙デザインなども
 見どころでしょうか。

「れとろォなァ、かわいさッ♪」
「がっるるぐるる!」(←訳:どっちもステキ!)

 大正~昭和のアート画好きな御方は、
 どちらか、とはいわず、
 ぜひ、両方の美術館へお出掛けを♪




    では、ここでオマケ画像もお目にかけましょう♪
   
    『ネスレ』さんの
    《キットカット アイラブティー》!
    「こッ、これはァ、いまァうわさのッ!」
    「ぐるるがっるぐっる!」(←訳:お高いキットカット!)
   
    「ちッちゃいィ!」
   
    「がるるぐるっ!」(←訳:本当に小さっ!)
    ええ、小さいんですけどね、
    コスパ最悪と言えなくもないんですけどね、
    ………………………………
    すっごく美味しいので、許しちゃいます!


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― 異界の美を追えば ―

2016-04-12 21:58:00 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 いまごろォ、すぺいんはァ~…!」
「がるる!ぐるるがる!」(←訳:虎です!大騒ぎです!)

 こんにちは、ネーさです。
 さあ、始まりますよ、CL準々決勝セカンドレグ!
 ベスト4へ生き残るための最後の戦いで
 レアル・マドリーは運命や如何に?
 日本時間で明日(4/13)早朝の試合を、
 活字マニアの皆さまも御注目あれ!
 あ、もちろん、試合の前には、読書タイムも、
 お忘れなく~♪

  



          ―― 脳内異界美術誌 ――



 著者は荒俣宏(あらまた・ひろし)さん、2016年2月に発行されました。
 『幻想と真相のはざま』と副題が付されたこの御本は、
 著者・荒俣さんが雑誌『怪』に発表した美術評論を中心に
 構成されています、が。

 近代精神医学の歴史にも踏み込んだ、
 《アウトサイダー・アート》論にもなっている作品です。

「あうとォさいだァー、ッていうのはァ~…」
「ぐるるるる、がる?」(←訳:はみ出し者、かな?)

 御本の冒頭で、荒俣さんは、
 《アウトサイダー・アート》を
 《外縁者のアート》としています。

 けれど《アウトサイダー・アート》という呼称が定着したのは、
 21世紀に入って以後、のことでしょうか。

 20世紀半ばには、
 《アール・ブリュット》(←仏語で《生の芸術》の意)と、
 それより昔、19世紀には、
 《サイコティック・アート》(←《精神病者のアート》の意)と
 呼ばれていたものです。

「むむゥ! むずかしくゥなッてきたでス!」
「がるるるぐる??」(←訳:境界線はどこ??)

 健常者と精神病者の境界はどこにあるのか?
 健常者とそうでない者が制作するアートの
 どこに差違が見られるのか?

 荒俣さんはこの難題を思索し、
 さらにまた、
 春日武彦さん、
 京極夏彦さん、
 大西暢夫さん、
 大内郁さん、
 茂木健一郎さん、
 前川さおりさん、
 山田維史さん、
 加藤弘明さんたち
 医学の専門家さん、美術家さんや作家さんと
 論じてゆきます。

 定義に当てはまらない
 《異様な美術》が、
 いかに“発見”され、
 精神医学の研究でどう評価されてきたのか――

「あーとォなのにィ、いがくゥ?」
「ぐるるるるがるる?」(←訳:医学にして社会学?)

 例えば、
 ゴッホさんの画は健常者のアートか否か。

 本文238ページ、
 『ゴッホの健常性と異常性』において
 導き出される結論は……

 いやもう、これはネタばらし出来ない面白さですので、
 皆さま、御自身の目で確認してくださいね!

「ううむゥ、ごッほさんがァきいたらァ~…」
「がるぐるるるぅ~…」(←訳:何て言うかなぁ~…)

 また、御本のラスト部分で取り上げられている
 『橘小夢 幻想を視覚化する技量』は、
 精神医学史とは別の意味で
 アート好きさんに注目していただきたい章です。

 ごく最近まで、
 忘れられていた、或いは、埋もれていた存在であった、
 画家・橘小夢(たちばな・さゆめ)さん。

 おもに大正期~昭和初期にかけて活躍した橘さんの作品と
 荒俣さんの不思議な係わり、
 御本の口絵で紹介されている橘さんのカラー画は、
 もう必見&必読です!
 
「わんだふるゥなァ、いまじねーしょんッ!」
「ぐるるがる!」(←訳:物凄い画だ!)

 書店さんのアート本コーナーに行ったら、
 皆さま、ぜひぜひ、探してみてくださいね。
 小夢さんの世界に、きっと魅了されますよ~♪
 
 
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明日も、この子と。

2016-04-11 22:02:27 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 ぱりィ~るーべはァ、だいはらんッ!」
「がるる!ぐるるるるがるっ!」(←訳:虎です!伏兵さんが来たっ!)

 こんにちは、ネーさです。
 パリ~ルーベで金星を挙げたのはマシュー・ヘイマンさん!
 スペインで行われたブエルタ・アル・パイスバスコ(バスク一周レース)で
 総合優勝を遂げたのは、アルベルト・コンタドールさん!
 サッカーもいいけど自転車競技もいいなぁ♪
 と拍手したくなる熱戦の後は、
 はい、やっぱり読書タイムですよ。
 本日は、こちらのエッセイ作品集を、どうぞ~!
 
   



          ―― きみと出会えたから ――



 著者は(いいですか、いきますよ~!)収録順に、
 小川洋子さん、浅田次郎さん、落合恵子さん、西木正明さん、夢枕獏さん、
 中平まみさん、小栗康平さん、早坂真紀さん、乃南アサさん、諸井薫さん、
 久世光彦さん、島村洋子さん、三田誠広さん、村山由佳さん、藤本義一さん、
 松山猛さん、中野孝次さん、野坂昭如さん、立松和平さん、平岩弓枝さん、
 長新太さん、田中小実昌さん、村田喜代子さん、出久根達郎さん、
 小池真理子さん、赤瀬川原平さん、高橋三千綱さん、佐藤愛子さん、
 泉麻人さん、皆川博子さん、加藤幸子さん、猪瀬直樹さん、
 酒井順子さん、久美沙織さん、2015年11月に発行されました。
 『34人がつづる愛犬との日々』と副題が付されています。

「ふあああァ~、こんなにィ~おおぜいィ~…!」
「ぐるるがるるる!」(←訳:犬好き作家さんが!)
「いるのでスかァ~?」

 前回記事で御紹介しましたね、
 音楽家リヒャルト・ワーグナーさんの愛犬家ぶり&溺愛ぶりは
 たいへんなものでしたけれど、
 ええもちろん、
 日本の作家さんたちもだ~い好きなんです、ワンコたちが♪

 えーと、なかには、
 愛猫への思慕あふれる名エッセイ『たみこ』で知られる
 浅田次郎さんのような、
 ニャンコ好き!ワンコも好き!な
 動物みんな好きさ!な御方もおられるとしても……

「そのゥ~、そこらへんはァ~」
「がるるる!」(←訳:大らかに!)

 第一章『きみとの出会いを話そう』
 第二章『幸せな同居生活』
 第三章『“やんちゃ”は楽しい』
 と、三つの章で構成された愛犬エッセイ集は、
 小川洋子さん著『犬の病気』で幕を開けます。

 小川さんのお家にやって来たのは、
 ラブラドール犬の仔犬。

 血便が出たのは環境が変わったせい?
 自分の犬小屋を食べて、お腹を壊しちゃった?
 ん? これ発疹かしら?
 どうしよう~!

「おッおちついてェ~!」
「ぐるるるる!」(←訳:焦らないで!)

 一方、平岩弓枝さんのお家にやって来たのは
 シェパード犬の仔犬でした。
 仔犬……の頃は小さくて、可愛くて、
 でもね、シェパードですからね、
 どんどんどんどん大きくなる~…

「もうゥ、あきらめェましょうゥ!」
「がるるぐるるるっるるる!」(←訳:成長はアンストッパブル!)

 いま、一緒に暮らしているワンコ。

 かつて、苦楽をともにしたワンコ。

 これから、友&家族とするワンコ。

 34人のワンコを愛する作家さんの、
 どの作品が個人的にいちばん笑えたか、
 いえ失礼、興味深かったかというと、
 ……浅田次郎さん著『私の幸福』でしょうか。

「あはァ! でましたでス!」
「ぐるるがる!」(←訳:愉快な一作!)

 浅田家にやって来たワンコは、
 不細工(でも可愛い♪)。
 見知らぬ人間(=浅田さん)に吠えまくりの、
 雑種ちゃんでした、が。

 浅田さんと、
 パンチと名付けたその仔犬の、
 珍問答が大笑いなのです。

 パンチくん、はたして浅田家に馴染めるのか?

「ぷふふッ♪」
「がるるっ♪」

 この御本、2006年に刊行された『愛犬幸福論』を
 改題し、加筆・再編集して文庫化されたものですが、
 時間を経ても、
 作家さんたちのワンコ愛は色褪せません。

 私の犬、と呼べる子と出会えた幸福。

 愛犬家を自認する活字マニアさん、
 ぜひぜひ、一読を。



 
 
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