写真:水紋が美しく広がる地底湖
この不思議な島で一番感激したのはやはり、乳白色に光るさまざまな形の鍾乳洞と、冒険心をかきたてられる地底湖です。 自然が何億年という長い時間をかけて造り上げた作品に、ただただ絶句し圧倒されます。
写真:サトウキビ畑のまん中に右:あきば山
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まずは「あきば地底湖探検」から。なにしろ観光ではなく「洞窟探検:ケイビング」です。全身を青色のつなぎとゴム長靴でかため、首にはタオル、そしてヘッドライト・胸かけライト・懐中電灯という3つのライト、といった重装備でいざしゅっぱ~つ!
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すっかり探検家気分の一行は、さとうきび畑の真ん中で車を降りました。「ん?えっどこ?ここ?」と見渡すと、小さな林の片隅に人一人入れるほどの隙間が。ここがあきば山のふもと(?)「あきば地底湖」です。まったく思いもよらない場所にびっくりしました。
(写真右)
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探検隊長東さん(島まるごと館副館長)のリードと説明で暗闇に突入し、ごろごろと石が転がり、またつるつるとすべりやすい洞穴を進みます。お~~っと、頭上にもご注意! 誰でも必ず頭をぶつけるので、ヘルメットも必需品です。
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ここの鍾乳石が灰色がかったり黒ずんでいたりするのは、入り口を開放したために空気と接触して、「すでに死んでいる状態」だから。(※星の洞の鍾乳石はもっと白っぽい) 湿度を100%に保たないと死んでしまうのだそうです。
つまり生きている鍾乳洞は、気温が高い場合は蒸し風呂状態となります。
写真:入り口から一歩入ると真っ暗闇
大戦中には避難場所(ガマ)として使われ、煮炊きをしたために黒くなっている鍾乳石もあります。この中で暮らすのは本当に大変なことだったでしょう。しかし幸いなことに周囲が小高い山と絶壁で囲まれていることで、米軍の上陸はまぬがれました。位置的に見ると「欲しい場所」だったはずですが、これも「奇跡の島」といわれる所以です。
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石灰岩と水が織り成す美しい景観、といえば、中国の世界遺産「九寨溝」が有名です。これは水中の小さなゴミやチリなどが石灰と一緒になって沈殿するため、格別に透き通った湖水となるからだそうです。
ここの地湖底湖も同じように、透明度の高い薄緑色です。そして水面に水滴がしたたり落ちるたびに、紋様が幾重にも広がりとても幻想的なのです。
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写真上:戦時中の痕跡が残る
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最後に東さんは「ここに座って、すべてのライトを消してください」と言いました。かつて感じたことのないほどの漆黒の暗闇の中で、水滴の音だけがポツッ、ポツッ・・・と小さく響いています。
写真:「おっぱい」がいっぱい?!
清々しい静寂と大気に包まれていくような、不思議な感覚に浸されました。なんだか自分は余計なものを身につけすぎているのではないだろうか?(それは「脂肪」って言わないでね)
もっと自然に還ろう! 探検の後には「癒し」が待っていたのです。<o:p></o:p>