30%以上を占めていた原 子力発電が全部止まったというのにそれほど大きな電力不足にならないようなのが不思議で仕方ありませんでした。
トッテンさんがその疑問に答えてくれていました。
ビ ル・トッテン関連情報 コラム(Our World)より 2012年05月25日
5 月5日、北海道電力泊原発3号機が停止し、日本にある54基の原発のすべてが停止した。経団連会長は「再稼働を 進めないと日本経済は崩壊する」と述べ、また新聞やテレビでも盛んに「深刻な電力不足」になると国民の危機感を 煽っている。
(ビ ル・トッテン)
「電 力不足」は本当か
昨 年3月原発事故が起きた直後に、国際エネルギー機関(IEA)は、日本は原子力発電の不足分を補うだけの十分な 石油火力発電による余剰能力を有している、と報じている。インターネットで記事を検索すればその記事はすぐに見 つかるはずだ。IEAの推計によると、日本は2009年に石油火力発電能力の30%しか使用していないと言う。 出力を調整できる火力と違い、原子力発電は一度動かすと出力調整ができない。そのため原発によって作られる電気 を提供するために、深夜電力割引により積極的に推進されたのが「オール電化住宅」だったとも言える。
一 方、一般家庭と違い産業界ではコストに電力料金が直接跳ね返るため、企業努力によってさまざまな節電対策が取ら れてきた。また太陽光発電を含め自社で発電設備を持つ企業も多い。自前の発電所を持つJR東日本では、昨年の原 発事故のあと、列車の運転本数を減らして余った電力を列車の運行に支障がない範囲で東京電力に供給していたとい う。
主 流メディアの報道だけをみると、電力の30%を超える原子力を止めると電力不足になると思ってしまう。原子力発 電所の稼働率を上げるために、火力を停止させているという事実は報じられないからだ。貯めておけない電気の性質 上、真夏の数時間のピークのためにどうしても原発が必要だというのなら、自家発電や操業時間の調整、一般家庭で はクーラーやテレビを我慢するといったことで充分乗り越えられるはずだし、実際乗り越えなければいけない。 …中略
今 の日本は、代替エネルギーを開発することも必要だが、まずは電力に100%の税金をかけ、無駄な電力使用を極力 避けるようにするしかない。福島の原発事故で、家や土地、仕事を奪われた人の痛みを思えば、そしてエネルギーの 未来を思えば、それがもっとも迅速かつ簡単な方法ではないだろうか。
「日本は2009年に石油火力発電能力の30%しか使用していない」と言 う数字は衝撃です。なるほどありそうなことかもしれません。それにしても、これだけ余裕があればたちまち電力不 足になることは無いと言っても良いでしょう。道理で、去年の夏もなんだかんだ言いながら大きな不足もおきません でした。今年も、危ないと言いながらもどうも切迫感が感じられません。もしかしたらコストアップさえ辛抱すれば 電力が不足することは無いのかもしれません。
とは言いながらもみすみす無駄使いをして電気代を高くする必要はありません。やはりトッテンさんの言われる ように国民みんなで節電に頑張ってみるべきでしょう。特に、いまや日本で無駄の最たるものテレビ放送は昼間は全 面停止で良いのじゃないでしょうか。もう一つパチンコ屋も廃止。こうなると電力不足が日本にとっての救世主にな るかもしれません。
これは良いかも!