第4731回でQセルズの買収と言う衝撃的な記事を取り上げましたが第 4581回でも取り上げたアメリカのファーストソーラーもやはり苦しんでいるようです。
VIETJO 日刊ベトナムニュースより 2012/08/30
クッシュマン&ウェイクフィールド 不動産サービス社によると、太陽電池メーカーの米ファーストソーラーがホーチミン市クチ郡ドンナム工業 団地に建設した工場の買収に複数の企業が関心を示しているという。28日付サイゴンタイムズ紙(電子版)が報じた。
工場買収に関心を寄せているのは、 国内企業のほか、中国企業などをはじめとする複数の外国企業。同工場の売却価格は約12億ドル(約943億円)と見込まれている。同工場は敷地面積42ヘ クタール。売却するのは、敷地内に建設した工場と事務所棟、合わせて11万3000平方メートル。
ファーストソー ラーは、2011年初めに同工場の着工を発表したが、その僅か8か月後、国際市場における太陽電池モ ジュールの需要低下で、見通しが不透明となったことを理由に工場の稼動延期を発表。7月にはクッシュマ ン&ウェイクフィールドに対し、工場売却に向けた売買仲介を依頼した。
世界一のサンテックも大変のよう です。
朝 日新聞デジタル 2012年8月28日
【中証網】中国最大手の太陽電 池・太陽光発電システムメーカー、尚徳電力(サンテックパワー )は8月15日、CFO(最高財務責任者)を務める金緯昇氏がCEO(最高経営責任者)に昇格し、前任CEOの施正栄氏は執行董事長兼最高戦略責任者に就 任する人事を発表後、株価が下落を続け、25日は1株0.98ドルで取引を終えた。 同社の時価総額は大幅に縮小し、ピーク値の1%にとどまった。ニューヨーク証券取引所の規定によると、30日連続で平均株価が1ドルを下回ると、取引所は その銘柄に対し上場廃止を要求する権力がある。サンテックに再び上場廃止のリスクが出された。 サンテックにとって8月は「ブラックマンスリー」となった。2週間前に担保債券詐欺に陥る可能性があるとして、株価が1ドルを初めて割り込んだ。上場廃止 を免れても、償還能力不足に面し、2013年3月に満期となる債務が破産・清算に追い込まれるリスクが ある。…中略
サンテックは競争が激しく、価格が急落する苦境に陥った。海外に上場した中国の太陽電池企業 10社以上が第1四半期にいずれも欠損を出し、出荷量の最も多いサンテックと生産能力最大の賽維 LDKの粗利益率はそれぞれ0.59%とマイナス65.5%に陥った。 太陽光産業における世界的な調査会社Solarbuzzの廉鋭鋭アナリストは「ソーラーパネルの需要が供給に追いつくのは2013年下半期以降になるだろ う」と語った。これは同機関の予想より1年先延ばしされた。「ローエンド技術における各社の格差は 小さく、生産過剰状態において競合するのは管理とコスト制御だ」――。…以下略
なるほど太陽電池はローエン ド技術ですか。こうした業界は価格競争で疲弊するしかないのでしょうか。まだまだ世界のエネルギーの未 来が見えてないときに太陽光発電が崩壊することのないことを願いたいものです。
それにしてもここまで動きが激しいと、生き残るのは果たしてどこなんでしょうか。日本のメー カーが弱い立場なのは間違い無さそうですが何とか残って欲しいものです。
日本のメーカーが体力があれば今こそ世界の太陽電池を一手に収めるチャンスだったのでしょうが 不況と円高で先に疲弊してしまったのでは勝負になりませんでした。
残念 です!