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パナソニックの新工法

2015年08月28日 | 太陽光発電

  太陽光発電のコストダウンは電池のコストダウンはもちろんですが、この部屋でも何度も書いてきたように、取り付けるための架台と設置工事費のコストダウンが大きなカギを握っています。
  架台もいろいろ工夫はされてきているようですが、大きなコストダウンまでは繋がってないように思い得ます。

   そうした、遅々として進まないなかで、パナソニックが新工法を発表しました。これは、面白そうです。

  スマートジャパンより  2015年08月03日

  ソーラーパネルを引いて押すだけ、作業時間半減のパナソニック新工法

  パナソニックは2015年7月29~31日の3日間、東京ビッグサイトで開催されている太陽光発電関連の展示会「PVJapan2015」に出展し、同社の太陽光発電システムの設置における新工法をアピールした。
[三島一孝,スマートジャパン]

  パナソニックは2015年7月23日に住宅用太陽電池モジュールの新製品を発表したが、合わせてモジュールと架台の両方を改良した新工法を開発(関連記 事)。2015年7月29~31日に開催された太陽光発電関連の展示会「PVJapan2015」では、この新工法をデモし、来場者の注目を集めた(図 1)。
 
   図1 パナソニックのPVJapanによる新工法のデモの様子

   PS工法とは?

  新工法である「PS(プッシュ&スライド)工法」とは、レール状の架台フレームと固定金具などにより、施工を簡易化し安定した施工品質を実現する工法のことだ。文字通り「押して滑らせるだけ(プッシュ&スライド)」で、設置できる。

  現行の工法ではモジュール間がPV抑え(金具、ネジ)のスペースが必要なため約27ミリ空いているものを、取付金具などの改良により約7ミリへと狭小化を図った。それによりモジュール間カバーがなくても美しい外観を実現できる(図2)。
 
   図2 (左)が現行工法の太陽電池モジュールの設置状況。(右)がPS工法による設置状況。モジュール間の幅を約4分の1に低減できていることが分かる(クリックで拡大)

   PS工法は、モジュール間の取り付け幅だけでなく、設置作業時間を大幅に低減できることも利点である。

   設置作業時間低減の仕組みは?

  住宅用の太陽電池モジュールの設置は、足場の建設など作業前準備を除くと主に以下のような工程で行われる。
  墨出し
  金具の取り付け
  架台フレームの地上作業
  架台フレームの屋根金具への取り付け
  太陽電池モジュールの取り付け

  PS工法では、墨出しや金具の取り付け、架台フレームの地上作業工程などについてもネジ止め本数の削減などで作業時間の低減を実現しているが、最も作業時間低減につながっているのが太陽電池モジュールの取り付け工程だ。

  太陽電池モジュールの取り付け工程は、レール状の架台フレームと独自の3種類の金具により、太陽電池モジュールを差し込むだけで設置することが可能となる(図3)。
 
   図3 模擬屋根に架台フレームを設置した状態

  差し込んで金具にはめ、最後に固定用の金具をハンマーで打ち込むだけで固定できるため、電動トルクドライバーやトルクレンチなどが必要ない。この工程だけを見れば、同社の模擬屋根での現行工法と比較した場合「作業時間を約6割削減できた」(同社)としている。

  PS工法における太陽電池モジュールの設置工程の様子。従来工法に比べて大幅に簡単で、必要な道具も少なくてすむ。

  太陽電池は、固定価格買い取り制度による買い取り費用の低下が進んでいることから、住宅用での分散型エネルギーシステムの構築に注目が集まっている。住 宅向けでの継続的な普及拡大を進めるためには、施工の手間や施工品質が大きなポイントとなっており、新工法による施工負担の軽減は、太陽電池モジュールの 製品力につながる。

      「狭い屋根でたくさん発電」が好調、パナソニックが太陽電池を増産へ

  パナソニックが急に太陽電池に力を入れだしたように感じるのですが、気のせいでしょうか。それでも、大手のメーカーがこうやって、工法で本気にコスト ダウンに取り組んでくれるのは良いことですね。この辺のコストダウンは結構効果が出て来るのじゃないでしょうか。これからの、頑張りを期待したいもので す。
  シャープの第5785回、「直流エアコン」や東芝の第5787回、「マイクロインバータ」も面白くなりそうな気がしますし、日本の家電メーカーがサムスンの攻勢から立ち直るのも期待したいものです。

頑張れ、国産メーカー!


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