トランプさんの再登場で世界は既に動き出しているようです。特に、あのディープステーツとの戦いに勝利が見えてきているようです。
とは言え、この戦いが終わることはないのじゃないでしょうか。何といっても、金の亡者たちの欲望が無くなることは有り得ないのですから。
宮崎さんが取り上げてくれています。この戦いにトランプさんが勝利を収めてくれることを心から期待しますが、きっとそんな甘いことはないのでしょう。
やはり、足るを知るがひつようでしょう。ということは、人間である限りそれは無理なのかも。
「宮崎正弘の国際情勢解題」より 令和六年(2024年)11月28日(木曜日)
通巻第8525号 <前日発行>
ディープステーツの後退。EUとNATO主要加盟国に衝撃
ルーマニア選挙、保守が第一党に! 左翼連合は真っ青
モルドバは親西派が辛勝した。原因は距離感からだろう。ウクライナに隣接するとは言えば、西部オデッサは戦闘現場から遠い。ともかくEUブラッセル本部は安堵した。
ジョージア(グルジア)は逆に親モスクワ派が辛勝し、国内は抗議デモの嵐となった。欧州各紙は「背後にロシアの工作があった」などの陰謀論を展開し、 ジョージア国民のロシア回帰という感情と現状認識の変化を伝えなかった。ジョージアは地政学的観点から、国益を考えれば西側へ近づきNATOに加盟などす ると、「ウクライナの二の舞」になる懸念が拡がった。なにしろジョージア人の誇りはスターリンだ。
ルーマニアは「第二のハンガリー」となるか。
ルーマニアは旧東欧、かつては「ローマ帝国の末裔」、モルトバは、ソ連にもぎ取られたが、ルーマニア連邦への復帰がふさわしいと考えている人がおおい。
ルーマニア大統領選挙の第一回の投票は11月24日に行われた。キャンペーン中に何千もの偽アカウントでフェイク情報が飛び交い、これは中国系のTIKTOKが背後で操作したのだとして、一部の議員はCEOの中国人を欧州議会に召還せよと要求した。
なぜなら保守政治家が、それも無名の泡沫候補が突然トップに躍り出たからだ。「超国家主義者」「極右」「親ロシア」とされる政治家、カリン・ジョルジェスクが第1回投票で第一位となったため衝撃が走った。
11月24日の投票率はおよそ53%だった。無所属で事前世論調査ではランク外だったカリン・ジョルジェスクが突然、23%でトップ、中道の「ルーマニ ア救出同盟」(USR)エレナ・ラスコーニ(女性)は19%だった。連立与党で中道左派「社会民主党」(PSD)で現職首相のイオン=マルチェル・チョラ クの第一位が確実視されていた。事前には「ルーマニア統一同盟」(AUR)のジョルジュ・シミオン氏が追い上げていた。
ところがランク外だったジョルジェスクの突然のトップと、不人気といわれたラスコーニの躍進はEU全体に衝撃を運んだ。
ジョルジェスクは、国立持続可能開発センターの所長、環境省や外務省、国連、民間シンクタンク・ローマクラブなどで要職を務めた。
二位につけたラスコーニは親欧米的な外交政策を示しており、汚職撲滅や国防費増、ウクライナの継続支援を公約として掲げ、選挙開始前には米国やカナダに住むディアスポラ(移民)に積極的に投票を呼びかけた。勝利すれば初の女性大統領となる。
12月1日には上下両院選挙が実施される。
▼極左からみれば中間の政治家は「極右」になる。尺度の原点が違うから
例によって欧州の左翼メディアが規定する「極右」とは国益を優先させ、グローバリズムは妖しいと主張する政治家を意味する。保守台頭がよほど癪に障るのだろう。
しかしフランスでドイツで保守政党が比較第一位となり、第二回投票で二位と三位連合で保守系を抑えて逆転させ、連立を組むというパターンがある。
マクロン仏大統領も、ショルツ独首相のそうした脆弱は左翼連立で成立しており、選挙の仕組みが異なるオランダ、オーストリア、イタリアでは保守政権である
左翼は「TikTokキャンペーンが如何にして無名の候補者を第一位にいきなり押し上げた」と、もっぱら責任を他に転嫁する性癖がある。ルーアニア大統領選挙の第2回投票は12月8日に行われる。
EUの左翼メディア、すなわちディープステーツのプロパガンダマシンは、「ルーマニアの出来事はEU全体への警鐘だ。過激化と偽情報は欧州全土で起こ り、有害な結果をもたらす可能性がある」と自らの不人気を棚に上げて「過激派」「右翼」「有害」「危険」などと保守の台頭をレッテル貼りに余念が無い。
しかしロシアや他の国家主体の関与を示す証拠はない。中国のバイトダンスが所有するTikTokはアメリカで禁止令がでている。バイデンは2025年1月19日までにアメリカ企業への売却を命令したが、トランプはTIKTOK擁護だから、どうなるか混沌としてきた。
EUでも痛烈に批判されており2023年、マクロン大統領はTikTokを「一見無害」で、ユーザーの間で「本当の中毒」を引き起こす原因だと呼んだ。
ルーマニアのカリン・ジョルジェスクはハンガリーのオルバン首相と同様に、ロシアに理解をしめし、EUブラッセル本部を批判し、トランプ支持であり、グ ローバリズムへ懐疑的である。つまり脱炭素、LGBT、環境保護などの諸問題でトランプに共鳴する。トランプ現象は世界共通となった。
西側でディープステーツの影響力が大幅に後退しているのである。
▼ロシアではエリツィン記念館を閉鎖しろの声が
ロシアでは反プーチン精力は極めて少数だが、西側メディアが反体制派などを誇大評価するので勘違いしている人が多い。
最近もこういう話がある。
エカテリンブルク市にエリツィン前大統領の記念館が建設されたのは2015年だった。
ソ連崩壊を導きロシアを民主主義国家としたゴルバチョフ、その路線を引き継いだエリツィンの業績を評価し、歴史ミュージアムとして立派な建物となり、設備も大型スクリーン、映画室など近代的設備が整った。見学者もそこそこあった。
これを「彼らは祖国への『犯罪者』だ。記念館などとんでもない、閉館せよ」と唱えているのが、ニーナ・オスタコワ国会議員等で、さては、プーチン別働隊かと言われる。
プーチンの底堅い支持率は、反西欧、反グローバリズム、ロシア第一にある。
令和六年(2024年)11月28日(木曜日)弐 通巻第8526号
ディープステーツよ、さようなら
民主党選対内部はトランプの大勝をはじめから予測していた
カマラ・ハリスが勝つという主流メディアの筋書きはいかにして作られたのか。トランプと接戦という脚本を書いていたのは誰だったのか?
カマラ・ハリス陣営のデビッド・プラウフ上級顧問は、「多くの世論調査でハリス氏がドナルド・トランプ氏をリードしていると報告があったが、民主党内部調査ではハリス氏がトランプ氏を上回ったことは一度もなかった」と明らかにした。
そう、一度もなかったのだ。
保守系の『ワシントン・エグザミナー』紙によると、ハリス陣営の幹部らは、選挙戦は最初から敗北必至だと述べていた、という。
ならば彼らは陣営内部も欺していたことになる。
ポッドキャスト番組「ポッド・セーブ・アメリカ」に出演したプラウフ上級顧問は「 9月下旬から10月上旬にかけて世論調査が発表され、我々が見たこともないようなリードが示されたので、人々は驚いたと思う」と語り出した。
「もし人々が真実を知っていたら、ハリスは10億ドルの寄付金を無駄にする必要もなかった」(民主党の資金から10億ドルが蒸発していた。ハリス自身が2000万ドルの負債を背負った)。
ポッドキャストはSNSのラジオ版ともいえる新興勢力だが、いまやアメリカではイーロン・マスクのXとならび、ユーチューブより影響力があるとまで言われ るが、画像と同時に音声が配信される。トランプは、この三時間番組で持論を述べたが、ハリスは10分しか喋る内容がないので出演しなかった。
典型的な誤りは世論調査員のアン・セルザーだ。彼女はアイオワ州で、ハリス氏がトランプ氏を+3ポイント上回ると予想し、実際の結果からなんと16ポイ ントも外れた。7月にハリスが民主党の大統領候補になった後、選対本部の囁きは「ジョー・バイデンの頭がおかしかったためだ」
そう、ハリスを指名するなど、バイデンはたしかに「頭がおかしかった」
ハリス選対の内部で行われていた機密の世論調査は選挙期間中ほとんど変化がなく、トランプの勝利を予測していた。
ハリス陣営の選挙対策責任者ジェン・オマリー・ディロンもポッドキャストに出演し、選挙対策副責任者のクエンティン・フルクス、ステファニー・カッターらもこれに異論を唱えなかった。
毎回、世論調査は当てにならないことを証明している。
トランプ大勝のあと、閣僚人事が矢継ぎ早に発表された。そろいも揃ったり、全員が対中タカ派、LGBTQナンセンス、資源エネルギー重視などで一貫しており、ネオコンは追い出され、ディープステーツはきれいさっぱり不在となった。
完全に不在となって、二度と現れないなんてことが有り得るでしょうか。そうであってほしいものですが、きっとそれは夢なのじゃないでしょうか。
欲というのは恐ろしい。
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