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街の灯

2007年01月09日 12時07分15秒 | 洋画1891~1940年

 ◇街の灯(1931年 アメリカ 37分)

 原題/City Lights

 製作・監督・脚本・編集・作曲・主演/チャールズ・チャップリン

 音楽/アルフレッド・ニューマン チャールズ・チャップリン

 出演/ヴァージニア・チェリル フローレンス・リー

 

 ◇「you?」

 花売り娘ヴァージニア・チェリルの最後の台詞は、ぼくたちは「貴方でしたの?」っていう字幕で出合った。

 たぶん、小学校のときに観たのがいちばん最初だろう。それから何遍も観る機会はあったけど、活弁つきで観たのは、これが初めてだ。無声映画が活弁にかぎるかどうかはよくわからないけど、観て損はない。

 で、初めて知った話。ヴァージニア・チェリルのその後のことだ。

 他界したのは1996年なんだって。それも88歳だったそうで、この映画を撮影したときは、21~22歳の頃だったらしい。そもそもヴァージニアは19歳のときにチャップリンと契約したようで、20歳のときに『街の灯』の主役に正式に決まったものの、ヴァージニアの品行が良くなかったのか、それともお互いに虫が好かなかったのか、21歳のときに撮り始められたものの途中で中断し、紆余曲折あって22歳のときに撮影が再開され、ようやく完成した。

 封切はその翌年だから、この映画は足掛け4年で陽の目を見たことになる。いや、まあ、当時としてはどえらい大作じゃんか。なんで、たった37分の無声映画の撮影にそんなに懸かったのかといえば、ヴァージニアとチャップリンとの仲がぎくしゃくしていたせいみたいだ。この製作秘話を、なんでハリウッドは映画化しないんだろう?

 すればいいのにね。

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