◇ディスクロージャー(1994年 アメリカ 128分)
原題/Disclosure
監督/バリー・レヴィンソン 音楽/エンニオ・モリコーネ
出演/マイケル・ダグラス デミ・ムーア ドナルド・サザーランド キャロライン・グッドール
◇キワモノのふたり
映画というのは、その2時間ほどの映像の中で、いつまでも網膜に焼き付いて離れないワンカットがあればいい。
この映画もそういう映画のひとつだ。いわずとしれたマイケル・ダグラスの膝の上にデミ・ムーアがまたがり、タイトスカートをたくしあげて、コトにおよぼうと誘いかけるカットだ。ふたりは、ふたりともキワモノ役者だけど、こういう、いかがわしくも妙にセクシーな役者が欧米にはいるんだよね。
いや、まったく羨ましい。
ちなみに、その場面はポスターにもなってたから余計に覚えてるんだけど、そうじゃなくても、上司がかつての愛人だった部下に逆セクハラを仕掛けるっていう、なんとも現代的な発想のこの映画は、見る前からどきどきした。
マイケル・ダグラスの作品は、どうもいつも暴力的な社会派サスペンスで、いかにもアクの強い彼らしい内容に仕上がってくるんだけど、これも、そうだ。ハリウッドの男優はセックスアピールがなくちゃ話にならない。もちろん、マイケル・ダグラスはありありで、こういう野郎が逆セクハラを仕掛けられるから、物語になるんだろね。
へ~っておもったのは、原作者のマイケル・クライトンも製作になってることだ。原作を書くだけで飽き足りなくなって製作にも手を伸ばしたのかな?あ、そうそう。モリコーネの音楽、主張せずに不気味さを保っているのが好いね。