◇忍者狩り(1964年 日本)
闇の蔵人なんて、妙にかっこいいネーミングだわ。
天津敏、悪そうだわ~。
ま、それはいいとして、
1960年代、どういうわけか忍者物が大流行りだったらしい。
時代劇も剣士から集団戦へと移って、
ともかく次々にリアルさをおびた集団の激突する活劇がつぎつぎに作られた。
これもそのひとつで、
伊予松山二十万石の取潰しを計った将軍家光が、
嫡子種丸の家督相続を認める将軍家のお墨付を奪い返そうと、
闇の蔵人ら甲賀忍者を派遣するんだけど、
松山藩も前に闇の蔵人に破れて主家を失った浪人4人を雇い、
忍者狩りに着手させるっていう筋立てだ。
まあ、いろいろあった末に、
霊廟に閉じ込められた蔵人と浪人の決戦に至るんだけど、
それなりに愉しめた。
監督もカメラも照明もみんなデビューで、
そういう分、ちからが漲ってるような印象もある。
当時は、助監督や助手を務めたあとようやくデビューできるわけだから、
安定した絵作りと編集ではあるんだけど、
ちからの入りようは、おそらく尋常じゃなかったろう。
撮影所が撮影所たりえた時代だったんだよね。