◇東京公園(2011年 日本)
謎めいた展開をちょっとだけ期待したけれども、
頼まれストーカーなのか、頼まれ盗撮なのか、
どちらともわからない内に、
家族愛と恋愛の狭間にゆれる物語に集約されてくってのは、
なんとなくわかるんだけど、
淡々とした話なだけに観てるこちらも淡々と事実を観ている。
それはそう、まるでファインダーをのぞきながら、
すれちがう風景や人間たちを見つめているのとおなじだ。
これといった感想もなく、
ひたすら写し続けた写真の中に、
あれ、これけっこういいじゃん、
とかおもえるものにでくわす瞬間があるかないかってのを、
ちょっとだけ期待しながら、
でも淡々と撮り続けているような、そんな感じだ。
まあ、ありそうでなかなか現実的にはないであろう展開が、
果たしてこの物語に適したものなのかどうかは、
ぼくにはよくわからないんだけど、ね。