◇あかね空(2006年 日本)
市井のひとびとを描いた人情話は、この頃の流行りらしい。
まあ、好きな人達にはたまらない話なんだろうけど、
ふしぎなもので、
戦後まもない頃はこういう話がやつぎばやに作られてた。
それがいつのまにやらテレビドラマの得手になり、
映画ではあんまり見られなくなった。
だって、銀幕ではもっと派手なものがいいじゃんか~と映画会社が判断したからだろう。
たしかにそういう時代もあったかもしれない。
それが、また時代が巡った。
そういうもんだ。
で、この話なんだけど、
京の豆腐と江戸の豆腐のちがいは固さや大きさってわけではなくて、
おそらく、大豆と水だろう。
どうしたところで、大豆と水が違う以上、
当時の江戸で京の味は出しにくいんじゃないかな~と勝手におもってりするんだけど、
それはいいとして、
内野聖陽がふた役やってる意味はなんだったんだろう?
まあ、いろんな考え方ができるけど、制作者側にしか正解はわからないよね。
観客にとっては、それがしっくり来るか来ないかってだけの話だ。
それと、
江戸の豆腐屋の生き別れになった息子が、
博徒の親分になってて、親子の名乗りも得られないまま、
ふしぎな縁で親の遺した豆腐屋の窮地を救うってのも、
これまた好き好きだ。
ぼくはといえば、まあ、素直に観ました。
なんだか懐かしい感じの映画だったな~。