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☆=☆☆☆☆☆
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ハンガー・ゲーム

2015年10月07日 21時00分06秒 | 洋画2012年

 ◇ハンガー・ゲーム(2012年 アメリカ 142分)

 原題 The Hunger Games

 監督 ゲイリー・ロス

 

 ◇文明崩壊後の北米国家パネム

 統制下にある独裁国家における制裁と叛乱というのはよくある設定で、そこが農業や商業や工業といった専門的な部門ごとに集団化された地区に分かれているというのもよくある話だ。いや実際のところ『ダイバージェント』もそんなような感じだしね。ただ、この映画がなんだか『バトル・ランナー』をおもいださせるのは、やっぱり、国民が狩猟もしくは決闘のゲームに熱中しているという点だ。もっともそういう近未来物もやっぱり多いんだけどね。けど、ちょっとちがう。

 なにがちがうのかというと、もともとこのパネムには13の地区があって、どうやらその第13地区が75年前に叛乱をひきおこしたみたいなんだよね。で、その制裁のために狩猟格闘サバイバルゲームが始められ、それが「刈り入れの日」ってわけだ。抽選で選ばれるけれども、志願があれば優先するっていう至極簡単な選抜方法というのもわかりやすい。

 そう、この映画は実にわかりやすいんだ。

 なんとなくお多福をおもわせるジェニファー・ローレンスははっきりいってしまうとぼくの好みではないんだけれど、どうもこのところハリウッドのこうした連続物のヒロインは好みでないことが多いものだから、いまひとつ、気を入れて観る気にならない。そんなことはいえた義理じゃないけど、でも仕方ない。

 で、味噌になってるのは、ゲームに一緒に参加する同じ地区の男ジョシュ・ハッチャーソンがジェニファーに横恋慕していて、その慕情めいたものが味噌なんだよね。だって、ジェニファーは故郷につきあってる奴リアム・ヘムズワースがいたりするからだ。まあ、この恋慕のおかげでゲームの中継に熱中する観客すなわち国民の支持を得、本来は最後に残ったふたりが決闘しなければならないところを助けられるわけだから、そのあたり筋がきちんと練られてる。

 そういうところからいうと、最初から3部作として練られてはいたものの独立した物語としての体裁は整えられてるんだよね。

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