◇ハンガー・ゲーム2(2013年 アメリカ 146分)
原題 The Hunger Games:Catching Fire
監督 フランシス・ローレンス
◇叛乱前夜の兆し
ほんとにこの物語は革命ドラマの王道というか、その序盤をおもわせる。
ハンガー・ゲーム自体は前回よりも淡白に扱われ、さっさとけりがつけられた印象はあったけれど、それはある意味当然のことで、いまさらゲームがどうなっていくんだろうとかどうやって勝つんだろうとかいった興味はさらさらなくなってる。観客の興味はいつジェニファー・ローレンスが叛逆の志を確信するのか、そしてまた叛乱の同士はどうやって集まってくるのか、という点に絞られてくる。そう、つまりこの2はファイナルに向けての前奏曲でしかないのは、これまでいろんな映画の3部作の構成を見ててもわかることだ。
けれど、146分という長尺をもってしてもその興味をなかなかそそってくれなかったのはちょっと辛い。
ジェニファー・ローレンスとその仲間たちの糾合、あるいは彼女を頂点にした三角関係などといった興味が焦点になる以上、ゲームは開始と同時に破綻してもいいくらいなんだけど、まあ、そうはいかないだろう。だったら、地方への凱旋ツアーはもうすこしこじんまりとまとめて、そこで出会っていく三つ指へのキスとマネシカケスの口笛についてもうすこし昂揚をあおる展開にした方が好かったんじゃないかっておもうんだけどね。
ちなみに、ぼくとしてはジェナ・マローンの方がジェニファーよりも好みだ。