◇ザ・ボーイ 人形少年の館(2016年 アメリカ 97分)
原題 The Boy
監督 ウィリアム・ブレント・ベル
出演 ローレン・コーハン、ルパート・エバンス、ダイアナ・ハードキャッスル、ジム・ノートン
◇イギリス、ヒールシャー
人形のベビーシッターをするためにわざわざアメリカからやってきたという設定はありだとおもうんだけど、その忌まわしそうな館の老夫婦から、人形の世話をするための10のルールとかをおもわせぶりたっぷりに聞かされてからがもうあかんようになっちゃう。
結局、この夫婦は、かつて火事をおこしてその衝撃でひとり息子が外へ出られないようになってしまったことから、火事の頃の息子の幻影だけを見、成長していく息子からは目をそむけていたというとんでもない夫婦で、しかも自分たちは心中するから呼び寄せたベビーシッターに息子もなにもかも預けてしまおうという信じられないような考えを持っていたわけで、これはひとり残されたローレン・コーハンとしても困るわね。
けどまあ、ホラー風味なのは前半だけで、後半はもう活劇になっていくっていうハリウッドのB級作品の定番であることだけはまちがいなくて、ローレン・コーハンがテレビの『ウォーキング・デッド』とかいうシリーズで人気が出てきたものだから、それにおんぶする形で急ごしらえされたって観は否めないね。