Creator's Blog,record of the Designer's thinking

フィールドワークの映像、ドローイングとマーケティング手法を用いた小説、エッセイで、撮り、描き、書いてます。

ドローイング525. 小説:小樽の翆453. 後片付けの立ち話

2021年10月26日 | Sensual novel

 

 マサヒロ君とクロッキー教室の後片付けを手伝いながら立ち話をしていた。

マサヒロ「やっぱDNAってあるよねぇー。立体を見ているとボリュームが持つ心地よさってあるなぁー」

「それ、おおあり。だって立体には線なんて存在しないから、日本人は存在しない線を頭の中で組み立てて絵を描いているんだろう。線描きってのがあるじゃん、漫画がその典型。最近はデッサンを勉強してきた漫画家も登城してきたから線で立体を表現しようと努力しているけど・・・」

マサヒロ「クロッキーは線による立体表現だから、まあ練習にはなるけどねぇー・・」

「なんかフォルムとしての立体が持つ心地よさの追求をしたいよねぇー」

マサヒロ「それって、日本人でいる限り無理無理。だって生まれたときから街に彫刻があふれていて、空気が澄んだ透明感ある環境で、それを見て育った欧米人達と、漫画で育った日本人、よくてコンピュータゲーム、そんな違いがあるから元からしてとらえ方が欧米人とは違うよ」

「うーーん、DNAが違うから無理かぁー。まあ精々デッサンの勉強を続けるほかないね。DNAだといわれちゃうと後世に期待するしかないなあ。でっ!、ジュニアは順調に育ってんでしょう」

マサヒロ「うん離乳食になったから順調でしょう。でも、将来デッサンを勉強するかどうかはわからないよ」

「多分、親の背中をみながら自発的にやりだすんだろうね。それがDNAの遺伝だよ」

マサヒロ「まあ絵を描く機会ぐらいは沢山与えようと思うけど、まあ子供に期待してもさ・・。それで絵が好きになるかどうかは別問題だよ」

「子供達の将来は、子供達が自分で決めてね、というわけね」

(*^▽^*)

・・・

小樽の夜、暗いけどスカっと晴れ渡っている。

月明かりが帰り道を照らしている。

コメント
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