日本人に親しまれている故事・ことわざを生成AIがどこまで学習しているか、穴埋め問題で確かめるシリーズの第2弾。
穴埋めはことわざの後半部分として、AIにも答えやすいようにしたのだが、結果はどうか。
次の故事・ことわざの( )に入る言葉を埋めよ。理由も書きなさい。
第4問 晴天の( )
チャットGPT
晴天の(霹靂)
「晴天の霹靂」という表現は、晴天の中に突然の雷鳴が響くことを意味しています。このことわざは、何事も予期せぬ出来事や災難が起こる可能性があることを教えています。晴天の中に雷鳴が響くように、人生においても突然の変化や逆境に直面することがあるということです。
BingAI
晴天の(行)
晴れた日に行動すると、良いことが起こるということわざです。晴天は、明るく、気持ちが良いので、行動する気力が湧いてくるという意味があります。
原文:晴天の霹靂(へきれき)
評価:チャットGPT ○ BingAI×
チャットGPTは理由も含め正解。BingAIの解答は面白いね。
確かに、晴れた日に行動すると気持ちが良いけど、「良いことが起こる」とは根拠無し。
晴れた日に行動すると「犬も歩けば棒に当たる(いいことがある)」と解釈したのかな。
第5問 人生( )に感ず
チャットGPT
人生(十年)に感ず
「人生十年に感ず」という故事ことわざは、人生には年齢や経験が重要であることを表しています。
十年という期間は、人間の成長や変化を考慮した上での一定の区切りとされています。このことわざは、若いうちから経験を積み重ね、人生の価値や意味を深く感じることが重要であると教えています。
BingAI
人生(如夢幻泡影)に感ず
人生は夢や幻想のように儚く、すぐに消えてしまうものだということわざです。
人生は短く、大切な時間を無駄にしないようにするための言葉です。
原文:人生(じんせい)意気(いき)に感(かん)ず (《魏徴[580~643]中国、唐初の政治家・学者「述懐」から》人は他人の意気に感じて努力するものであり、金銭や名誉欲のためにするのではない。)
評価:チャットGPT × BingAI ×
チャットGPTの解説は理解できる。10周年などの区切りに、前の10年を振返り次の10年を目指すことはよくある。「三十にして立つ、四十にして惑わず、五十にして天命を知る」は孔子が人生を振返った言葉。しかし、人生10年に感ずと言われてもピンとこないので×。
BingAIは凄いのを出してきた。夢幻泡影(むげんほうよう)(人生は、夢や幻、泡や影のように儚いものであるということ。出典:大辞林第三版)。人生は「はかないものだから大切に」はわかるが、問題文は最後に感ずがついてるので「人生は儚いないモノだと感じた」で終了。大切に思うことまで、つながらず×。
第6問 先んずれば( )を制す
チャットGPT
先んずれば(花)を制す
理由: 「先んずれば花を制す」という故事ことわざは、競争や戦いにおいて、先に行動を起こし優位に立つことが成功の鍵であることを表しています。花は美しいものや優れたものを指し、その花を手に入れるためには、他の人よりも早く行動し先制することが必要とされるという意味です。
BingAI
先んずれば(人)を制す
先手を打つことが大切だということわざです。先手を打つことで相手を制することができます。
原文:先んずれば人を制す(中国の歴史書『史記』の一節にある文に由来する故事で、人よりも先に行動を起こせば人の先頭に立って指示を出せるが、人の後から行動を起こせば、人に指示され支配されることになる。『先んずれば人を制し、遅れれば人に制される』)
評価:チャットGPT × BingAI ○
チャットGPTは、「制する」を「手に入れる」としているが、調べるとそのような意味は無い。人と競争しているときに、花を摘んで道草を食ってサボっているわけで、相手に優位に立つとは言えない。
BingAIは、理由を含め正解。
総合評価:チャットGPT 1勝2敗 BingAI 1勝2敗。
AIの勉強不足は、今回も変わらないね。
表紙の絵は、Bing Image Creatorで作成してます。
晴天の(行)?思わず笑っちゃいました。AIにとって 故事・ことわざは難しいようですね。それとも学習不足?
哲学の問題はどうなんでしょうね。
晴天の行いなら、洗濯や散歩ですよね。
哲学ですか、私自身が弱いのですが、考えてみますね。