バス運転士のち仕分け作業員のち病院の黒子 by松井昌司

2001年に自分でも予想外だったバス運転士になり、2019年に某物流拠点の仕分け作業員に転職、2023年に病院の黒子に…

また扉で!? 救われた私

2011年12月02日 21時28分14秒 | バス運転士
いつか、ある上司から「扉の開閉レバーの操作は、前扉と中扉を一緒にやった方が事故になりにくい」と言われたことがある。以前にも書いたように… 私は「前扉か? 中扉か?」と慌ててしまった“苦い経験”があるだけに、その通りだと思っている。


今朝は“中扉の開閉時にはギアをニュートラル(=アイドリングストップ状態)にしなければならない”面倒なバスだった。いや、すべてのバスがそうならば何とも思わないけれど、これまでに数えるほどしか乗る機会がなかったので… ついついそう思ってしまうのである。


そして、そういうバスだと分かっていても… やっぱりギアをニュートラルにするのを忘れて、中扉の開閉レバーを操作してしまい「ピピピピピピ…」と警告音が鳴り響くのである。また、ギアをニュートラルにした時でも、ちょっとタイミングが遅かったりして「ピピピピピピ…」と警告音が鳴り響くのだ。


あるバス停に向かっている時に降車ブザーが鳴った。私は「ギアを忘れずに!」と思った。しかし、そのバス停で一人の高校生が待っているのを見た瞬間… ギアのことはすっかり忘れ、いつものように両方の扉開閉レバーを一緒に操作してしまった。


すると、私が「お待たせしました~」と言いながら、前扉が開くのと同時に「ピピピピピピ…」と警告音が鳴り響いた。それで慌ててしまった私は、すぐに両方の扉開閉レバーを戻してしまったのである。


つまり、バスに乗ろうとした高校生の目の前で、扉を閉めてしまったことになり… とても驚いた様子だった。私はすぐに車外スピーカーを通して「申し訳ない…」と謝罪した。それに対して彼女が笑ってくれたのは“救い”であった。あぁ、正に歳暮マリ… 否、聖母マリア様のように見えたのでありました。なんちゃって…