バス運転士のち仕分け作業員のち病院の黒子 by松井昌司

2001年に自分でも予想外だったバス運転士になり、2019年に某物流拠点の仕分け作業員に転職、2023年に病院の黒子に…

迷える仔羊、眠れる仔羊

2017年03月17日 20時51分18秒 | バス運転士
半弊社における乗客の平均年齢は… 30歳くらい? 40歳くらい? まさかの60歳以上!? まぁ、そこまで高くはないと思うけれど… 路線によっては“そういう日”があってもおかしくないだろう。にもかかわらず、ここ2~3日は次々と“仔羊”が私の前に現れた。その一部を紹介…

某駅から営業所前ターミナルへ向かっている途中… あるバス停で“仔羊1号・スポーツウェアバージョン”が乗った。次のバス停を通過して、「次は△△停~」と流れた時、仔羊1号が通路を歩いてきて… 「このバスは神●11系統じゃないんですか?」と言ったので、「いえ… 鳴●11ですけど…」と答えた。

△△停に到着すると、仔羊1号が「あのぉ… ◇◇停の方へ行きたいんですけど…」と言ったので、私は「あぁ、それは逆方向になるので、反対側のバス停で… でも、この△△停では本数が少ないので、もう一つ先のバス停まで歩いてもらった方がいいと思います」と答えたのだった…

翌日、あるバス停に“仔羊2号・シックなカジュアルウェアバージョン”が立っていたので、私はバスを止めて「某所行きです」と言った。すると、仔羊2号が“前扉の横にある行き先&経由表示”をガン見してから乗ったので、私は安心していたのだが… その先の分岐点でバスが左折すると、仔羊2号が慌てて席を立ってボタンを押し、バスを降りるや否やダッシュで戻って行ったのだった…

その翌日、終点・JR某駅で数人の乗客が降りて行ったのたが… 車内後方の座席から上着の一部が見えていたので、私はマイクを通して「お客さ~ん、終点ですよぉ~」と呼び掛けたのだが、“上着”に動きが見られなかったので、「寝てるのか? 死んじゃいないだろうけど… 起こしに行くかぁ~!」と思いながら席を立った。

すると、私の“怪しい気配”を察知したのか、上着の下から“仔羊3号・寝起きバージョン”が顔を出し、すっくと席を立つと中扉から降りて… 行かず、なぜか通路を歩いて来たので、「ひょっとして寝過ごしたのかな?」と思っていたら、ただ「すいません。すっかり寝込んでしまって…」と謝りに来ただけだった。

実は私… 一瞬「私に告白でもするのかな?」と思ったのだが…(ないない! 絶対にない! もしも、オマエに何か話し掛ける女性がいたとしたら… それはデート商法の女か、結婚詐欺の女か、怖いお兄さんの女か、人工知能を搭載された人形の女か、魔界からやって来た女くらいじゃないのか? ハハハ…)