術後生活（番外編♪）

“手術後数日間は汗をかく（汗が目に入る）ことも許されない”ということで、有給休暇などを使って一週間の休みを取った。が、汗をかかなくても体は汚れるもので…　それなのにシャワーを浴びることができず、洗髪も洗顔も禁止…　いくら体や頭を拭いたところでスッキリせず、通院や食料調達以外で外出する気になれなかった。おまけに、テレビもパソコンもスマホも読書も禁止…　そんな状況で一週間（外出や睡眠などの時間を除いた約１００時間）をどうやって過ごそうか考え、事前にラジオ番組をチェックしたけれど、特に魅力的な番組が見当たらなかった。

そこで「これまでに買いためたＣＤを聴くしかない！　歌詞カードを見ることができないから、基本的に聴くだけの音楽にしよう」と思って聴き始めた。最初は「これはデパートや喫茶店などで流れているような…」「これは子供の頃に競艇場で聴いた記憶が…」「これはトムとジェリーで使われていた音楽かも…」「これは“ちょっとだけよ、あんたも好きねぇ～”だな」などと楽しんでいたのだが、歌詞はなくてもメロディーを口ずさんでしまう私…　連休初日の夜から「やっぱり歌いたい！」となり、例の“カラオケマイクセット”を引っ張り出すことになってしまった。

防音カバー付きマイクとイヤホンとＣＤプレイヤーを接続して、歌手本人の歌声と自分の歌声を一緒に聞きながら歌うので、正確にはカラオケではないのだが…　今回は、それが良かった。“歌詞を見なくても一番くらいはソラで歌えそうな曲が入っているＣＤ”を中心に選んだつもりでも、いざ歌い始めたら歌詞が出てこなかったりして…　そんな時、歌手本人の歌声を聞いて歌詞を思い出せることがあったからである。また、ただ聴いているだけだと、ついつい何か飲んだり食べたりしたくなるのだが…　ずっと歌っていると、飲まず食わずになるので健康にも良いと思った。とか言いながら、一週間で２～３ｋｇは体重が増えてしまったのだが…

よく知らない曲をどんどん飛ばしながら１００枚くらいのＣＤを回し続け、ポップス・演歌・映画・ドラマ・ＣМ・アニメ・特撮…　様々な分野の曲を歌い続けた。自分が歌えそうな曲を探すため、もう何年も手を付けていなかった“棚の奥の奥”まで手を伸ばしたので、「こんなＣＤも買ってたんだ」と驚くことが何度もあった。「ＢＵＮＮＹ　ＬＯＶＥ」「ＯＮＥ　ＷＡＹ　ＤＲＩＶＥ」「ＬＯＬ！」「暦の上ではディセンバー」「噛むとフニャン」などなど…　さらに、Ｋ－ＰＯＰはもちろん、その真似をした（？）台湾女性グループの「恋の天気予報」もあった。また、地元女性グループの「けったこぐ」という曲の歌詞は“自転車乗りあるある”で、とても楽しい内容になっているのだが、まだ人前で歌ったことがないので、いつかは…　なんちゃって、ウソです。ハハハ…